日本は前半20〜25分まではボールをキープして五分五分の戦いだった。それでも、ゴール前の危険な場所で、仕掛けのドリブルや質の高いパスを出せず、決定的なチャンスを作ることができなかった。
つけいる隙がなかったわけではない。日本相手に思うような試合ができず、韓国に焦りがあった。前半途中に3選手が警告を受け、明らかにいらついていた。それでも、ロングボール1本で得点を奪う力強さ、決定力が韓国にはあった。
差を生んだのは、国際経験の差。代表チームが出場するU20W杯などの国際大会だけでなく、欧州でのプレー経験も韓国が上回る。日本は多くがこれから欧州に出て行く選手だが、韓国には何年も海外で経験している選手がそろっていた。厳しい戦いを経験しているからこその余裕があり、耐えて流れを引き寄せた。
日本のフル代表であれば本田や香川のようにもっと引いた相手を崩せる個人戦術や力強さがある。五輪世代の選手たちも冷静にプレーはしていたが、今後フル代表で活躍するためには、ここを磨くことが必要不可欠だろう。
ただ、大きな舞台は、選手たちを成長させる。例えば、初戦のスペイン戦と比べると、MF山口の攻撃での判断の良さ、MF東の効果的な動き、DF鈴木大のポジション取りなどは見違えるように良くなった。2週間の濃密な6試合で、選手たちは自信をつけた。今後Jリーグでどんなプレーを見せるかが楽しみだ。(元日本代表主将)