2018.8.10(金) 19:00〜 明治安田生命J1リーグ 第21節 F東京@吹田S
[プレビュー]アデミウソン・三浦が語るJ1第21節 vs FC東京 ― 難敵だが、弾みをつけるには格好の相手FC東京。宮本ガンバの全てをぶつける

前節、名古屋に痛い黒星を喫し、17位の自動降格圏に転落したガンバ。「この状況をよくするのは勝利のみ」とアデミウソンが力強く語った言葉が今のガンバにとっての全てである。
宮本監督の就任後、3試合勝ちがないガンバだが攻守両面で徐々に若き指揮官の色が見え始めているのも事実である。
「一つ勝てば間違いなく自信になる」(藤本)。進もうとしている道が間違いでないことを証明するためにも勝ち点3が不可欠となるFC東京戦だが、相手は再開後のリーグ戦で4勝1敗。率いる長谷川監督は5年間、ガンバで指揮をとってきただけに、手の内の大半は承知のはずだ。

ただ、三浦は言う。「健太さん(長谷川元監督)の時と同じことをやっているわけじゃない」。
名古屋戦では藤本がアクセントとなり、一時は2点をリードしたガンバだが、直近の2試合はいずれも勝ちきれない展開が続いている。後半、いかにチームが共通理解を持ちながら戦えるかが勝ち点3奪取のポイント。ディエゴ オリヴェイラや新加入で2試合連続決勝ゴールを叩き出しているリンスらの個をしっかりと封じたい。
アジア大会に出場するファンが今節から不在だが、前節デビューした小野瀬を含め、ガンバの総力で勝ち切るのみだ。「勝利は自分たちで掴み取るしかない」(藤本)。勝てば確実に勢いがつく大一番となる。

FW9 アデミウソン「再開後のリーグ戦でまだ僕らは勝てていませんが、この状況をよくするには勝利だけが必要です。個人的にもコンディションは上がってきていますし、試合を重ねるたびに良くなっている手応えもあります。今節からファンが不在で、ここまでチームで多くの得点を奪ってきた素晴らしい選手がいないのは事実ですが、ガンバには他にもいい選手がいます。降格圏にいる今、ピッチに立つ選手の誰もがいい働きをしたいと思っています。今、ガンバが置かれている順位は本当に良くないですし、次のFC東京戦では勝つことだけしか考えていません。」

DF5 三浦弦太「ガンバの今の現状については全員がこのままではダメだと思っています。不甲斐ない思いや悔しさを誰もが持っているのでそれをピッチでぶつけることが大事。1試合1試合積み重ねるしかありませんがチームとしては少しずつ上向きになってきているのも確かです。FC東京は背後へのボール一つでもチャンスを作ってくるし、一発で点が取れる選手もいます。特に、アウェイではディエゴ オリヴェイラにも点を取られているのでCBとしてしっかりと抑えるつもりです。相手は上位にいて勢いがありますが、だからこそ僕らも勝てば弾みがつくと思っています。」


アライバルインタビュー

宮本監督は「コレクティブにチームとして戦いたい」とインタビューで答えていました!

ハーフタイムコメント
・中盤のポジショニングはしっかり声をかけ合おう。
・ラインを下げすぎないでボールを前に運ぼう。

2018明治安田J1 第21節○2-1FC東京@パナスタ
前節、悔しい敗戦をしたガンバは、中4日で迎えたホームFC東京戦で、J1初出場となる一美をスタメンに抜擢し、三浦を右サイドへ。そして加入してきた小野瀬がパナスタでの初ベンチ入りで試合に臨む。

試合開始から現在リーグ戦2位と好調をキープするFC東京のペースで試合が進む。ガンバは東口を中心として守備陣が集中して守り、CKからチャンスを狙う。すると34分にCKからの流れで、右サイド遠藤のクロスを三浦が落とし、そのボールをファビオが蹴りこみガンバが先制!その後もガンバはカウンターやセットプレーから得点を狙いながら、前半は1-0で終える。

両チームとも選手交代はなく後半を迎える。51分のFC東京のシュートは菅沼がライン上でヘディングでクリアし、ゴールを守る。63分には左サイドのジェソクからのクロスをアデミウソンがあわせるが惜しくも枠を捉えず。65分にはFC東京にゴール前でフリーで合わされたシュートは枠外など、ガンバにとって厳しい時間が続く。70分にはカウンターから倉田がシュートまで持ち込むもポストにはじかれる。72分には藤本に代わり��江、76分には倉田に代わり小野瀬がピッチへ。後半も運動量の落ちないFC東京に対して、やや押されるガンバ。81分には一美から米倉へ交代し、両チームとも交代枠を使い切る。だが86分にゴールを決められ追いつかれると、その後もFC東京のペース。
このまま試合終了かと思われた90+5分。
アデミウソンがペナルティエリア付近でボールを納め、振り向きざまに左足を一閃!
ボールはゴール右サイドネットに突き刺さり勝ち越し!
直後に試合終了のホイッスルが鳴り響き、宮本体制初勝利をもぎ取りました。

[ 宮本 恒靖監督 ]
前節、非常に悔しい負けを喫して、選手がどれだけリアクションを見せてくれるかというところからのスタートだった。ピンチを作られたけど、想像以上に良い立ち上がりだった。前節はボールへの守備の甘さがあった。今日はファーストDFのところもしっかりやってくれた。ただ、バイタルエリアの守備はまだ改善しなければならないところがある。後半は受けに回ったわけではなかったが、守勢になってしまう時間帯もあった。ただ前回の試合では見られなかった、もう一度立ち向かう姿勢を見せられた。それが、アデミウソンの個人技によるゴールにつながったと思う。

−−これまでU-23のチームで起用してきた若手たちが勝利に貢献しましたが?
まず一美(和成)はトップチームの紅白戦を観ていても、J1相手に十分できると思っていた。前回までの3試合は起用するタイミングがなかったが、今回(ファン)ウィジョが抜けたところで、FC東京のCB相手にフィジカルの強い選手はボールを収められる、そしてファーストDFとしても機能するということを期待した。チャンスをつかんでほしいと思っていた。今後も期待したい。

��江(麗央)に関しては1対1の場面や、苦しい時間帯でのプレーとなったが、よく守ってくれたところはあった。高(宇洋)に関してはもっとやってもらわないと。守備だけでなく最後、攻撃でクサビのパスを入れましたが、平面のパスだけでなくもう少し空間に落とすパスも求めていきたい。

−−三浦 弦太選手を右SBで起用しましたが、意図は?
FC東京はカウンターが攻撃の特徴の一つ。シュン(菅沼 駿哉)を入れて守備を安定させることが一つあった。弦太には攻撃では回数(多く)前に出ていかなくていいと言っていたが、(藤本)淳吾が中に入ることが多かったので、そこのスペースに出ていくことも多かった。練習でもクロスは良かったが、想像以上に良かった。これから(のチーム作りや戦い方は)対戦相手との組み合わせを考えながら、自分たちの能力も上げていかないといけない。

[ アデミウソン ]
同点ゴールを相手に決められたときに時計を見たら、確かまだ85分だった。ということは、少なくともまだ1点取るには(アディショナルタイムを含めて)8分ぐらいはあると思った。今日は間違いなくチームメートの助けがあったから勝てたし、点を決められた。自分はシュートを打つときには、どこにGKがいて、どこにシュートコースが空いているかを把握している。一美(和成)も若い選手だけどのびのびとプレーしていた。自信を持ってやっていたところが良かった。

[ 藤本 淳吾 ]
相手のチャンスも多かったし、決められていれば結果は違ったかもしれない。それでも最後にアデ(アデミウソン)がしっかり決めてくれたので良かった。チームもまだまだなところももちろんあるけど、だいぶ積み上がっているプレーも出てきた。特に攻撃のところは連係でも相手を押し込めるところができているし、あれを焦れずにやっていけばゴールは奪えるようになると思う。守備をしっかり立て直すことは当然だけど、攻撃の良い感触を次に生かしたい。

[三浦 弦太]
(最後の最後みんなの気持ちが切れなかったことがゴールに繋がりましたね)見ていた方は、一瞬またかということを思ったかもしれませんが、最後まで諦めずに戦えたからこそのゴールだったと思いますし、それが結果に繋がってよかったです。(右サイドバックとしてのプレーは清水エスパルス時代以来ですか?)いや、去年少しだけやりました。(監督は守備の安定感を求めたということですが)もちろんそれもありましたし、淳吾さん(藤本淳吾)との関係性を築きながら…やったことがあった分、楽しんでやれました。(監督は藤本選手が前にいる中で思ったより攻撃の回数が多かったという話もありましたが、藤本選手とはどういうコミュニケーションがあったのか、また自分は守備と攻撃のバランスをどう考えていましたか?)淳吾さんが相手の間、間に立ってくれるので、自分が高い位置をとることでセンターバックもスペースをあけれるし、それは普段、逆でやっているからこそのやりやすさもありました。守備も攻撃もポジショニングは一番意識していたところでした。(連戦が続いていましたが、今週は久しぶりに週1回の試合で、チームを熟成させる時間があった。チームとしてというところが見えてきたことは多かったですか?)そうですね。でもいろいろポジションが変わったり、いろんなメンバーを試している中で、全員がそういう意識で練習に取り組めましたし、ポジション争いも含めてチーム全員が同じ方向を向いて戦えたり、練習に向かえたのはよかったと思います。(前節の先行した流れを踏まえて意識したことは?)ハーフタイムの時点で先制していましたけど、残りの時間帯もズルズル下がらないことは全員で意識していたし、前にという意識を持ちながらできたシーンもあったとは思います。(最後は勝ちきるために攻めに出た)そうですね。全員が勝ちきりたいという思いがあって最後ああいう攻撃に繋がったのかなと思います。いい相手に勝てましたし、ここから連勝してどんどんあがっていけるように、チームとして自信を持って戦っていけたらいいなと思います。(最後の円陣で監督からはどんな言葉を?)ここからいくぞ、みんなでここから上がっていこうということです。

[一美 和成]
起点となるプレーを、と試合前から言われていたのでそこはできたかなと思いますが、ゴールの部分は何本かチャンスはあったんですけど、もう少し落ち着きを持ってプレーできればよかったなと思います。(先発を言われたのはいつですか?)昨日くらいにスタメンの方で練習をしていました。なんとなく先発かなと、分かっていたところもありましたけどはっきり言われるまではどうなるか分からないのでしっかり準備をしようということだけ考えて準備していました。最初は少し緊張したんですけど、ファーストプレーがうまくいったので、いい感じで入れました。(ここ3試合ベンチにいて、どういう風に試合を見ていて、出たらどういう風に変えたいと思っていましたか?)外から見ていてもどかしい気持ちもあったし、試合に出たらこうしてやる、っていう気持ちもあったので…得点をとることはできませんでしたが、自分のいいところは出せたと思います。(ファーストディフェンダーとしての意識も高かった)そうですね。ディフェンスもいわれていたので、ファーストにいくっていうのとハードワークは言われていたので意識的にやりました。(若い選手に見られた意識でしたが、それはU-23で培ったものをみんなで出そうという感じだったのでしょうか?)そうですね。やってきたことを出せたのでよかったと思います。

総評
宮本監督「前節、非常に悔しい負け方をしたので、選手達がどういったリアクションを見せてくれるのかというところで、スタートしましたけれど、想像以上にしっかりと試合に入ってくれたと思います。立ち上がりいくつかピンチは作られましたけど、それ以外の部分で特に、前節ボールへの守備が甘くなったところが失点の原因だと思いますので、そこのファーストディフェンスの強さというのを見せてくれたので、上手く進めることが出来た前半でした。ただバイタルエリア内にボールを入れられたという所で改善の余地があると思っています。
点を取ってから、後半受けているわけではないと思いますが、相手がしっかり攻めてくる中で守勢に回る時間がありました。ただ、人を変えたりし、上手くしのぐことも出来ていましたけれど、
やはり個人技で抜かれたところをしっかりとチームとして改善しなければいけないと思います。
それでも同点に追いつかれても、しっかりと選手が前回の試合には見られなかったもう一度立ち向かうといところを見せてくれたので、ああいったアデミウソンのゴールに繋がったのかなと思います。
みんなで掴んだ勝利なので、本当にハードワークが繋がったと思いますし、それに対してみんなに、サポーターにも勝利を届けたかったので、今日は本当に良い勝利だったなと思います。
ただ、1試合しか勝ってないので、次に向けてしっかりやっていかないといけないと思います。
」

Q.「今日のゲームを迎えるにあたって、攻撃面で選手達に要求したことがあれば教えてください」

宮本監督「攻撃面では一美が入ることによって、しっかりと前で起点を作る。アデミウソンとコンビネーションを作るという所を活かした攻撃の組み立てであったり、クロスボールを入れる所もチャンスの1つとして与えました。あとはボールを奪ってから出ていく際の切り替えの早さであったり、相手のサイドバックの攻め上がりがあるので、その背後というところもねらい目という話をしました。」

Q.「一美選手は監督に就任してからベンチ入りをずっとさせていましたが、今日スタメンで起用した、彼の評価と、最後のゴールは��江選手が運び、高選手からアデミウソンにパスが入ったと思いますが、J3でずっと辛抱強く使って来た3人のJ1でのパフォーマンスをどのように見ていますか?」

宮本監督「まず一美はJ3の試合であったりトップチームの紅白戦を春先から観ていても、十分J1の選手相手でもできるのではないかというのがありました。前回までの3試合はどこかでタイミングがあればと思っていましたけれど、今回ウィジョが抜けたところで、FC東京ののセンターバック2人を相手にした時に、フィジカルの強い選手であったり、ボールを納めることが出来る、またファーストディフェンダーとしてチームに献身的に働いてくれるところを求めて、チャンスを掴んでほしいという思いで一美を試合に送り出しました。
ある程度落ち着いてやっていたと思いますし、ゴールに迫るシーンもあったので、今後も期待したいと思います。��江に関しては、運動量が持ち味なので守備の役割を果たして欲しいと思い、1対1の苦しい時間帯での途中出場でしたけれど、ああいうプレーがキーになったと思います。高に関してはもっとやってもらわなきゃいけないと思いますし、守備だけでなく、攻撃面で最後ああいう楔を入れましたけれど、あそこらへんの回数であったり質であったり平面のパスだけでなくてもう少し空間に落とすようなボールを求めています。
」

Q.三浦選手の右サイドバックを置いたそこの狙いを教えて頂ければ。
宮本監督「FC東京はカウンターが攻撃の特徴の一つだということで、菅沼を入れて少し守備面での安定性を狙いました。攻撃に関しては、そこまで回数を多く出ていく必要がないと伝えましたけど、
藤本が中でプレーをすることで、少し前にいくことも多かったなと思います。練習からもいいクロスボールを見せていましたが、それを上回るようなパフォーマンスだったと思います。
一番最初にも言いましたけれど、対戦相手の性格によって、柔軟に変えていけたらと思いますし、
ただ自分たちの軸になるようなものをしっかりと積み上げながら、そういった調整が今後も必要になるかと思います。
」


[レビュー]指揮官と選手の執念がもたらした宮本ガンバ初勝利。好調FC東京に土壇場で勝ち切る

宮本体制が始動してから3試合勝ちがない苦しい状況に加えて、前節の逆転負けで再び自動降格圏内に転落したガンバ。追い詰められた状況で迎え撃ったのは昨年までの指揮官、長谷川監督が率いるFC東京だった。

広島を2位で追撃するFC東京を相手にする上に今節から、ファンがアジア大会で不在。「前節非常に悔しい負け方をしたので選手がどういうリアクションを見せてくれるか」と宮本監督は話したが、若き指揮官はトップデビューとなる一美を2トップの一角に抜擢。そして最終ラインにも「守備の安定性をもたせる」(宮本監督)と三浦を右SBに配置する新布陣でFC東京を迎え撃った。

開始早々、決定機を作られ序盤こそ主導権を握られたガンバだったが「ファーストディフェンスの強さをみせ、うまく試合を運ぶことができた」と宮本監督はチームの統一感を口にする。

「まずは失点しないことが大事」とリスクマネジメントを意識し続けていた三浦だが21分、絶妙のクロスから一美の決定機をお膳立て。そして34分に待望の先手を取ったのはガンバだった。セットプレーの流れから波状攻撃を見せると遠藤がピンポイントクロスを供給。三浦が競ったボールがこぼれたところをファビオが蹴り込んで先制点をゲットする。

3試合連続で先制点を奪ったガンバだが、後半も「受けているわけではなかったが相手が攻勢に出てきた」とリーグ3位の得点数を記録しているFC東京に対して守勢に回るも先発に抜擢された菅沼が執念のクリアを見せたり、安定したパフォーマンスを見せ続けている東口がビッグセーブを見せたりとガンバが粘りを見せる。

戦っていたのは選手だけではなかった。課題だった後半の試合運びに向けて宮本監督も高江を投入して守備のテコ入れを図ったり、遠藤を2列目に配置したりと策を講じたが86分、「うまく個人技でやられた」(宮本監督)と警戒していたディエゴ・オリヴェイラに痛恨の同点ゴールを許してしまう。

3試合連続で終盤に失点。チームは絶体絶命の苦境に追い込まれたかにみえたが「観ている方はまたかと思ったかもしれないが、皆が最後まで諦めずに戦っていた」(三浦)。

90分にあわや逆転ゴールというピンチをしのいだガンバに与えられたのは4分間のアディショナルタイム。誰もが勝利だけを信じてピッチを駆け巡ったが95分、高の縦パスを受けたアデミウソンがバイタルエリアで鋭く反転し、左足を一閃。ガンバに携わる全員の思いがこもった一撃がゴールネットに突き刺さり、土壇場で宮本ガンバが劇的な勝利を飾った。

試合後には宮本監督を中心に円陣を作り「ここから行くぞ」と指揮官は檄。ガンバは浮上に向けて、最高のきっかけを手にした。

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