2021.5.8(土) 18:00〜 明治安田生命J1リーグ 第13節 川崎F@パナスタ
[プレビュー]川崎相手に問われるガンバの勇気。攻守両面で攻める姿勢が必要に
前節、大阪ダービーでは終盤に意地を見せ勝点1を手にしたガンバ。まだ今季、ホームで勝利を手にしていない状況に指揮官も選手も悔しさを隠さないが、川崎戦はシーズン序盤のターニングポイントになる一戦だ。
「今一番リーグで強い相手だし、天皇杯決勝とゼロックスでも敗れている。まずはその悔しさを持って試合をしたい」と宮本監督が口にした言葉は、ガンバが置かれている立ち位置を象徴する。
昨季、二つのタイトルを阻まれ、今季最初の公式戦となるFUJI XEROX SUPER CUP 2021でも2対3で惜敗。現在、公式戦では川崎に対して4連敗中だが、パナソニックスタジアム吹田で、その借りを返す時がやってきた。

大阪ダービーではPKではあるもののパトリックに今季初ゴールが生まれたが、8試合でガンバが奪ったゴールはわずかに2。前節は開幕戦以来となる4-3-3のフォーメーションを採用し、ボールを握るスタイルへのチャレンジを再び始めたが、川崎相手に問われるのは攻め切る勇気である。
「川崎相手に、自陣に引き込んで守るのは厳しい。点を取りに行く意識を失わないように、守備も攻撃的な守備を心がけたい」と宇佐美は話すが、首位を走る川崎は今季14試合を戦って12勝2分け。未だに負け知らずだが、37得点を叩き出している攻撃力が最大の強みである。堅守の名古屋との2連戦では2試合で7得点を奪っているが、その川崎に対して引いて守るのは禁物だ。「ポイントの一つはやはり攻撃の時間を長くすること」と宮本監督が言えば、左SBで存在感を見せ始めている黒川も「相手のプレスから逃げると自分たちのペースはつかめない」と気合十分だ。
前線からのアグレッシブな守備と球際での局地戦で遅れを取らないことは大前提になるが、互角の時間帯も見せたFUJI XEROX SUPER CUP 2021の戦い同様、一歩も引くことなく川崎を迎え撃ちたい。

一方、川崎は好調を維持している。前節の名古屋戦は3対0のリードから2点は失ったが、得点を奪ったのはジェジエウと山根。そして、ガンバが最も警戒すべきは三笘と家長の存在だ。いずれも試合を決定づけるプレーを見せて来るだけに、チーム全体で相手のキーマンを封じたい。
宮本監督の就任後、川崎から手にした2勝はいずれも無失点でしのいだロースコアによるもの。「たくさんゴールを取るだけでなくて守備面でもハードワークして来るチーム。そういう相手に対して我々は今持っている力を全て出して戦いたい」(宮本監督)。
リモートマッチの大一番だが、攻守両面で一歩も引くことなく、勝点3だけを目指して邁進する。


ハーフタイムコメント
・後ろは我慢強く後半も戦おう。
・相手を押し込んだ時こそ冷静にプレーしよう。
・必ずチャンスは来る。そこを決めきろう。

2021明治安田生命J1 第13節 ●0-2 川崎F@パナスタ
前節、アウェイでリモートマッチ開催となった大阪ダービーでは、先制点を許しながらもパトリックのPKによる得点でしぶとく追い付き勝点1を獲得したガンバ。敵地での勝点1をきっかけに上昇気流を掴みたい今節はホームに戻り再びリモートマッチを戦う。迎える相手はここまで首位を独走する川崎F。昨シーズンからリーグ戦、天皇杯決勝、FUJI XEROX SUPER CUP 2021と4度に渡り敗れている相手に対して、宇佐美は「難しい試合にはなるが、それだけのチーム力を持った相手。いい挑戦だと思って全力でぶつかりたい。」と気合いを漲らせる。ホームで昨年7月以来のリモートマッチを戦うこの試合、宮本監督は前節からスタメンを3人変更。右サイドバックに佐藤、アンカーに奥野、そしてFWには今季初先発となる一美を起用し、前節に続き攻撃的な4-3-3のシステムで首位・川崎Fに挑む。

試合は9分、ガンバが敵陣でボールを奪うと、ショートカウンターを仕掛ける。宇佐美がペナルティエリア左から左足で強烈なシュートを放つも、このシュートは惜しくも枠の外へ外れてしまう。対する川崎Fも徐々にボール支配率を高めると20分、CKの場面。脇坂のキックをファーサイドでジョアン シミッチが頭で合わせるが、これは東口がスーパーセーブでクリア。その後は両チーム主導権を握りあう展開に。ボールを握る川崎Fに対して、ガンバも少ないチャンスを活かし、ゴールを目指す。しかし、地力に勝る川崎Fが徐々に攻勢を強めると41分だった。脇坂のスルーパスに反応した長谷川がペナルティエリア内に侵入すると、最後はゴール前で待ち構えたレアンドロ ダミアンに押し込まれる。ゴール前で冷静にこぼれ球に反応したレアンドロ ダミアンに左足でシュートを突き刺され、この試合の先制ゴールを挙げたのは川崎F。またしても追いかける展開となったガンバは45分、黒川のクロスにレアンドロ ペレイラが頭で合わせるが、シュートは枠の上へ。0-1と川崎Fリードで前半を終え、ハーフタイムへ。

ハーフタイムに宮本監督は「必ずチャンスは来る。そこを決めきろう。」と指示を送り、前半と同じメンバーで後半に臨む。後半になっても攻勢に出る川崎Fは51分、脇坂の強烈なシュートはクロスバーを叩く。直後の52分、FKから最後は長谷川にシュートを放たれるが、これは東口がしっかりとキャッチ。58分、右サイドのクロスにレアンドロ ダミアンが頭で合わせる。叩きつけるヘディングシュートは東口がキャッチ。64分、1点を追いかけるガンバは左サイドの黒川を起点に反撃に出る。黒川が左サイドを突破し、ペナルティエリア内に侵入するが、しかしここは相手DFに阻まれ決定機を生み出すことはできない。66分、相手ペナルティエリア付近で細かくパスを繋ぐと、最後は宇佐美が左足で強烈なシュート放つ。鋭いシュートがゴールマウスを捉えるが、チョン ソンリョンに右足で防がれ、ゴールを割ることはできない。この時間帯、パスワークでリズムを生み出すが、70分。川崎F鬼木監督がこのタイミングでこの日最初の選手交代を行う。ジョアン シミッチと長谷川を下げ、登里とこの日ベンチスタートとなっていた三笘を投入。一方、ガンバも山本と井手口を下げ、倉田と矢島を投入。インサイドハーフの2選手をスイッチし、こちらは攻撃的なギアを上げたい宮本監督。72分、一美のカットインからのシュートはチョン ソンリョンが正面でキャッチ。リズムが生まれそうな時間帯に得点を奪えないでいると、今度は川崎Fが交代出場の2選手が絡みチャンスメイク。76分、登里のスルーパスを受けた三笘が自慢のスピードを活かして、佐藤を振り切る。ペナルティエリア左から右足でファーサイドへ狙い澄ましたシュートを放つ。東口が反応するも、指先をかすめたシュートがサイドネットへ収まると、川崎Fに追加点が生まれ0-2とリードを2点に広げられてしまう。後がなくなったガンバは80分、一美、レアンドロ ペレイラ、宇佐美に代え、パトリック、チアゴ アウベス、チュ セジョンを投入する3枚替え。より前線から相手にプレッシャーをかけながら、得点を目指す。85分、奥野がペナルティエリア手前の中央からミドルシュートを放つが、しかしこのシュートは枠の上へ。2点のリードをキープする川崎Fは87分、脇坂とレアンドロ ダミアンを下げ、塚川と知念を投入し、そのまま試合をクローズさせに来る。ホームで意地を見せたいガンバは89分、黒川の左サイドからのクロスに中央でパトリックがヘディングで合わせるも、シュートは枠の左へ外れてしまい、ゴールを奪うことはできない。そのまま0-2でタイムアップを迎え、ホームでの今季初勝利を挙げることはできなかった。

[ 宮本 恒靖監督 ]
−−前回の清水戦ではスクランブル起用だった佐藤 瑶大選手を右SBで起用しました。その意図と途中から相手に狙われていたと思うのですが手を加えなかった理由を教えてください。
今回に関してもなかなかすべてをお話しできませんけれど、スクランブルなところもあります。

−−家長 昭博選手が後半、G大阪の右サイドに寄ってきたり、攻撃の狙い目にされていた思うのですが。
あまりそういうふうには感じなかったです。というのも、家長に関してはサイドを変えて逆サイドに行くことはいろいろな試合でもありますし、もちろんドリブルに長けた選手がサイドにいるところで非常に難しい対応になったと思います。

−−粘り強く戦ってロースコアに持っていくというゲームプランどおりの戦いだったと思いますが、足りなかった部分はどのあたりにあると思われますか。
まず、数がそれほど多くはなかったですけど、シュートチャンスを迎える中でやはり枠に飛ばすといったところがあればなというふうに思います。

[昌子 源]
−−前半の戦い方について、失点するまではある程度狙いどおりだった?
ある程度想定内でしたね。カウンター気味にこちらにチャンスもありましたし、そこをモノにできるかどうかで勝敗は変わってくるかなと思っていました。だから、ある程度僕たちとしては想定内でしたね。

−−逆にカウンターからの1失点目は痛恨というか想定外だった?
そうですね、クリアボールを拾われて、人数はそろっていたけど非常にもったいない失点だったなと思います。

−−チーム全体としても球際は激しかったが、それでも足りなかった部分は?
球際の激しさも川崎Fさんは素晴らしいし、距離感の良さが僕たちと違うなと感じました。僕らがビルドアップしたとき、特に僕らCBがボールを持ったときにそれぞれの選手が遠いと感じました。もちろん相手のハメ方もうまいんですけど、ボールを出しても戻ってくるケースが多かった。距離が長いぶんインターセプトも相手が狙いやすい。

[一美 和成]
−−今日はスタメンだったが、攻撃と守備でどのような指示を受けていた?
守備面でいうと川崎F相手に対して下がると押し込まれてしまうので、前を取りながらどんどんプレッシャーを掛けていけと言われました。攻撃では攻守の切り替えの部分で奪ったら前に出てカウンターを狙う役割だったので、前に出ていけるように頑張りました。

−−試合を終えて川崎F戦の印象は?
守備の時間が増えましたし、攻撃で自分たちの良さが出せませんでした。

−−チームの課題は?
ボールを保持する時点で失うことが多いので、そういうミスを減らしていくこととゴール前での迫力やシュートの質を上げていきたいです。

総評
Q「前回の清水戦ではスクランブル起用だった佐藤選手を今日、右SBで起用されましたが、その意図と途中から結構相手に狙われていたと思うのですが、そこに手を加えなかった理由を教えてください。」
宮本監督「今回に関しても、なかなか全てをお話し出来ませんけれど、スクランブルなところもありますし、その狙われていたというのはどういうことでしょうか、具体的に。」

Q「結構、家長選手が後半、ガンバの右サイドに寄ってきたり、攻撃の狙い目にもされていた思うのですが。」
宮本監督「あまりそういう風には感じなかったです。というのも家長に関しては、そういうサイドを変えて逆サイドに行くということは色々な試合でもありますし、もちろん、ドリブルに長けた選手がサイドにいるというところで非常に難しい対応になったと思いますけど。はい、そんな印象です。」

Q「粘り強く戦ってロースコアに持って行くというある程度、ゲームプラン通りの戦いだったとも思いますが、足りなかった部分はどの辺にあると思われますか。」
宮本監督「まず、数がそれほど多くはなかったですけど、シュートチャンスを迎える中でやはり、枠に飛ばすとかといったところがあればなという風に思います。」

Q「試合前には守るだけでなくボールを保持して攻めていきたいと話をされていましたが、その点に関して今日のパフォーマンスをどのように評価されていますか。」
宮本監督「相手陣内に入ってからのボールの動かし方はもう少し落ち着きを持ってやれればなという点はあったと思いますし、前半もいい形でボールを奪って、前につけてからの速い攻めというのは何回かありましたけど、相手の最初の我々の自陣でのプレッシャーをかいくぐった後、進んだ後もう少し、相手を揺さぶるような攻撃をやれるシーンもあったかと思います。」

Q「川崎は強かったと思いますが、どのあたりに一番力の差を感じましたか。」
宮本監督「もちろんそのたくさんの点を取るチームで攻撃面でのコンビネーション、また個人の仕掛け、色々な意味で自信を持ってやっているというところを感じましたし、そういうところプラス、守備での相手に隙を与えないような厳しい守備ということはあったと思いました。そういったところに強さを感じました。」

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