2020.12.6(日) 15:00〜 明治安田生命J1リーグ 第31節 湘南@BMWス
[プレビュー]2位フィニッシュへの正念場。湘南戦で強いガンバを取り戻す
勝ち切ることはできなかったものの鳥栖戦は、ガンバが勝利への執念を見せた一戦だった。
ビルドアップのミスで追う展開を強いられながらも、猛攻を開始。パトリックの同点ゴールの後も攻め手を緩めず、ルーキーの唐山や塚元ら若手を含めた一体感に「選手がしっかりと戦ってくれる姿に関しては良かった」と宮本監督もチームが見せたファイティングスピリットに手応えを口にした。

鳥栖には引き分けたものの、3位の名古屋もドローに終わったことで依然、勝ち点3差で2位につけるガンバ。しかし、勝ち点4差で4クラブがひしめき合う2位争いは、全く気が抜けない状態が続いている。
ただ、自力で2位を決められる立場にいるガンバが目指すのは3連勝でのフィニッシュだ。
宮本監督が「残り3試合、自分たち次第で2位につながるのははっきりしている」と言えば、攻守両面でチームを牽引するパトリックも「残り3試合は全てが決勝戦という気持ちで戦う」と一戦必勝を誓う。
不用意な失点を減らすのは言うまでもないが、湘南戦でガンバが目指すのは勝ち点3の奪取のみ。「ゴールにこだわりたい。相手よりも数多くゴールを取ることに尽きる」(宮本監督)。
好調のパトリックはガンバの絶対的な強みだが「今週はビルドアップを意識して来た」と��尾が話すように、ボールを握る戦いも今季積み上げて来たスタイルの一つ。
タイムアップの瞬間までに、湘南を上回るゴール数を叩き込むのみだ。

ルヴァンカップでは2-0で下しているものの、ホームで行われたリーグ戦では一瞬の隙を突かれて0-1で惜敗。現在16位の湘南ではあるが、シーズン終盤の戦いに互いの順位は関係ないことをガンバは仙台戦で痛感させられた。
「ガンバに対してはどの相手もモチベーション高く来る」(パトリック)。
ガンバから期限付き移籍中の谷が奮闘を見せ、復調している湘南は直近の9試合を4勝4分け1敗で乗り切っている。今節、契約上谷はピッチに立たないがハードワークをベースにした堅守を湘南は見せているだけに、簡単な試合にはならないはずだ。
ただ、前節の3バックの平均身長は174センチ。高さのない最終ラインに対して、空中戦で絶対的な強さを見せているパトリックや、ガンバの武器でもあるセットプレーは絶対的な強みである。
湘南戦がJ1通算200試合の節目となるパトリックは「僕の目的は自分のゴールではなく、チームが勝利すること」とフォアザチームの姿勢を崩さないが、勝者のメンタリティを持つブラジル人エースはチームを牽引してくれるはずだ。
ホームで敗れた借りを返し、ラストスパートに弾みをつける重要な一戦となる。


ハーフタイムコメント
・相手のプレッシャーを掻い潜ってチャンスに繋げよう。
・中盤に起点をつくって攻撃しよう。
・落ち着いてプレーすること。

2020明治安田生命J1 第31節 ○2-1 湘南@BMWス
前節、鳥栖と引き分け勝点1を積み上げたガンバ。勝ちきることはできなかったが先制を許す苦しい展開の中、パトリックの技ありゴールで手繰り寄せた貴重な勝点1を意味あるものにするためにも、ガンバが狙うのは2位フィニッシュのみ。「全ての試合が決勝戦」とパトリックも話すように、混戦を極める2位争いを抜け出すために、残るリーグ戦3試合は勝利だけが求められる。今節アウェイで戦う相手は現在16位・湘南。機動力のある相手に対して、セットプレーを有効活用できるかどうかが勝敗を分けるポイントになる。この大一番に宮本監督は前節からスタメンを4人変更。DF昌子とMF山本が2試合ぶり、FW渡邉が4試合ぶりにに先発復帰、さらに怪我から復帰したキャプテン・DF三浦が第17節以来となる先発出場を果たした。

試合は立ち上がりからガンバが勢い良く入る。6分、相手DFのクリアボールを胸トラップで収めた昌子が思い切りよくロングレンジから狙う。鋭いシュートがゴールマウスを捉えるがこれは湘南GK・後藤が正面でキャッチ。直後の7分、相手のビルドアップのボールを右サイドで��尾が鋭い出足でカットすると、すぐさまパトリックへ。パトリックが落としたボールに走り込んで来た福田がダイレクトで右足を振り抜くと、このシュートがゴールに突き刺さる!福田の今季初ゴールが決まり、幸先よくガンバが先制ゴールを奪う。先制した後もリズム良く攻めるガンバは12分、矢島の浮き球のパスからパトリックが頭で狙うが、これはGKがキャッチ。22分にも高い位置でボールを奪うとショートカウンターから最後は渡邉が左足で狙うが、これはわずかに枠上へ。対する湘南は29分にアクシデント発生。パトリックと競り合った際に茨田が負傷しプレー続行不可能に。前半のうちに茨田が負傷で退くと、代わりに齊藤がピッチへ。前半の中盤に差し掛かり、少しずつリズムが湘南に移ると34分、中盤で短くパスを繋がれ右サイドバック��尾の裏のスペースにスルーパスを送られる。畑の折り返しから中央で中川にシュートを許すと、昌子がブロックに入るが、このシュートが昌子の腕に当たりハンドの判定。不運なかたちで湘南にPKを与えてしまうと、これを中川に蹴り込まれ失点。前半のうちに1-1の同点に追いつかれる。反撃に出たいガンバは42分、パトリックが頭で落としたボールから、渡邉がシュートに持ち込みゴールネットを揺らすがこれはオフサイドの判定でノーゴールに。両チーム譲らず1-1の同点で試合を折り返す。

湘南はハーフタイムに選手を1人代え、中川に代わり石原直樹が後半からピッチへ。対するガンバは選手交代なく前半を同じメンバーで勝負の後半に臨む。53分、渡邉のクロスから走り込んできた倉田が狙うがこのシュートは枠外へ。続く59分にも山本の浮き球のクロスを倉田がダイレクトでシュートを放つがこれも枠を捉えることができない。ゴールには結びつかないものの、倉田が攻撃でも得意のハードワークで積極的にフィニッシュに絡むプレーを見せる。その後も勝ち越しゴールへ執念を見せるガンバは66分、矢島の浮き球のパスを渡邉が収めるとタイミング良くオーバーラップした左サイドの藤春へスルーパスを送る。藤春が中央へクロスを上げるとファーサイドで待ち構えていたパトリックが頭で叩き込み勝ち越しゴール!2-1と再びリードを奪い一歩前に出たのはガンバ!再び追いかける展開となった湘南・浮嶋監督は70分に2枚替えで松田と柴田を下げると大橋と田中を投入。さらに82分にも交代カードを使い切り、大野に代え古林を投入。同点ゴールを狙いフレッシュな選手を続々と送り込んでくる。対するガンバも直後の84分に矢島と倉田を下げ、奥野と川�アを投入。若い力で前線からプレッシャーを強化する宮本監督。90分には畑の右足で入れたクロスをファーサイドで岡本に合わされるが、この至近距離からのシュートは東口が素晴らしい反応でセーブ!東口のチームを救うスーパーセーブで1点を守り抜くと、アディショナルタイムには福田を下げ塚元を投入し、見事に試合をクローズさせたガンバ。2位フィニッシュへ執念を見せた選手らの気持ちのこもったプレーで今日も厳しい試合を勝ちきり、しっかりと勝点3を積み上げた。

[ 宮本 恒靖監督 ]
−−相手の右CBの舘 幸希選手に対して倉田 秋選手が、左CBの大野 和成選手に対して福田 湧矢選手が、特に前半の早い時間からプレスを掛けていて機能していたと思いますが、宮本 恒靖監督の率直な感想をお願いします。
そうですね、その守備に関しては今日の試合の1つの狙いではありましたし、それを選手たちがしっかりとパフォーマンスとして出してくれたというふうに思います。やはりああいう守備があってこその先制点ですし、スタートの良さにつながったというふうには見ています。

−−後半、少し押し込まれる時間が長くてサイドハーフが前半ほど前にプレスに行けなくなった時間が多かったと思いますが、それは試合前から致し方なしと宮本監督の中で割り切っていたのか、それとももっと、前からプレスに行く時間を長くしたかったのかということをおうかがいします。
もちろん、できる限り長い時間前からプレッシャーを掛けるということはやりたい部分ではありますけれども、やはり後半に関してはボールの失い方が少し良くなかった。もう少し自分たちの時間、ボールを保持する時間、相手陣内でボールを動かす時間があれば、もう少し整った中で前からボールを奪うようなシチュエーションにつながったと思うんですけど、なかなかそうは至らなかった部分はやはり、われわれが簡単にボールを相手に渡したことが原因かなと思っています。

−−三浦 弦太選手を起用した意図と、キム ヨングォン選手の状況をお聞きしたいのですが。
弦太は練習にも戻ってきてしばらく経っていましたし、J3の試合でも出ていたのでコンディション面、プレーのパフォーマンスに関しても徐々に上がってきているというところで、練習の中でしっかりとしたパフォーマンスを出していたので今日、起用するに至ったというところです。ヨングォンに関しては少し、小さなケガがあって、今日に関しては間に合わなかったというところもありますし、いま、本当に各CBが良い調子でいてくれるのでいろいろなチョイスが考えられるかなというふうには思っています。

[三浦 弦太]
−−ひさびさのスタメンだったが、今日の試合を戦った感覚と結果については?
ケガも続いてなかなか試合に自分自身は戻れなかったですけど、チームは良い結果を出しているのは良いことでしたし、僕も今日、試合に出た中で負けられないと思っていたので何より結果が出て良かったなと思います。

−−相手に高さがなかったぶん、CBがいかにはね返すかも大事だったと思うが?
相手は縦に速い攻撃だったりクロスが特徴なので、そこで最後やられないことは常に意識してプレーしていました。

昨日は2位争いをしているチームも勝っていたので負けられない試合でしたし、次もアウェイで試合が続きますけど、自分たちはしっかりと勝って2位を決めるチャンスがあるので、チーム全員でつかみにいきたいと思います。

[福田 湧矢]
−−立ち上がりが良かった。得点を決めたあとに流れが変わったように思ったが?
試合が途切れることも多くて、集中も切れたり、相手の出足も速くて1点を取ってからちょっと受け身になってしまったように思う。

−−得点場面については?
今季ずっとああいう形を練習してきたので、やっとそれが報われたと思います。

−−昨季同様、シーズン終盤での初ゴールだが?
今年に関してはSBが多かったので、得点というよりはアシストを狙っていました。最近ケガ人が多くて前めのポジションで出ることが多いので、やっと点が取れて良かったです。

総評
Q「相手の右CBの舘選手に対して倉田選手、左CBの大野選手に対して福田選手が、特に前半の早い時間からプレスをかけていて、それがよく機能していたと思いますが、宮本監督の率直な感想をお願いします。」
宮本監督「その守備に関しては今日の試合の一つの狙いではありましたし、それを選手たちがしっかりとパフォーマンスとして出してくれたと思います。やはりああいう守備があってこその先制点ですし、スタートの良さにつながったと見ています。」

Q「後半少し押し込まれる時間が長くて、少しサイドハーフが前半ほど前にプレスに行けなくなった時間が多かったと思いますが、それは試合前から致し方なしと宮本監督の中で割り切っていたのか、それとももっと、前からプレスに行く時間を長くしたかったのかということをお伺いします。」
宮本監督「もちろん、できる限り長い時間前からプレッシャーをかけるということはやりたい部分ではありますけれども、やはり後半に関してはボールの失い方が少し良くなくて、もう少し自分たちの時間、ボールを保持する時間、相手陣内でボールを動かす時間があれば、もう少し整った中で前からボールを奪うようなシチュエーションにつながったと思うんですけど、なかなかそうは至らなかった理由はやはり、我々が簡単にボールを相手に渡したことが原因かなと思っています。」

Q「今日のCB2人ですが、三浦選手を起用した意図と、キム・ヨングォン選手の状況をお伺いできる範囲でお聞きしたいのですが。」
宮本監督「弦太(三浦)は練習にも戻ってきてしばらく経っていましたし、J3の試合でも出ていたのでコンディション面、プレーのパフォーマンスに関しても徐々に上がってきているというところで、練習の中でしっかりとしたパフォーマンスを出していたので、今日起用するに至ったというところです。ヨングォンに関しては少し、小さな怪我があって、今日に関しては間に合わなかったというところもありますし、今、本当に、各CBがいい調子でいてくれるので色々なチョイスが考えられるかなと思っています。」

Q「シーズン後半に来て、怪我人であったり、次節は福田選手の累積警告による出場停止もありますが、やりくりについては、サブも若い選手が揃っていましたが、宮本監督はどのように感じていますか。」
宮本監督「これもチーム全員の力で乗り切るしかないと思いますし、もちろん連戦が多かったシーズンの最後にこういう風な形で怪我が多くなるのはある程度、もちろん残念ではありますけど、致し方ないかなというところもありますから、若い選手もしっかりとU-23で培って来たものを今日の試合に関しても短い時間でしたけど、出してくれたところはありますし、全員の力で残り2試合を戦っていきたいと思います。」

Q「今日の湘南のCBは身長もないというところで、渡邉選手とパトリック選手を2人起用したというのはそういうところを突こうという狙いがあったのでしょうか。」
宮本監督「そうです。そういうこともありますけれども、単純にやはりストライカータイプの選手を前に2人置くことで点に繋げたいというところも、もちろんありました。」

Q「宇佐美選手がベンチにも入っていないのは戦術的なところなのか、それともヨングォン選手と同じような状況なのか、言える範囲でお願いします。」
宮本監督「大きな怪我ではないですけど、少し問題を抱えていてこの試合には間に合わなかったので、次の試合まで少し空きますから、そこに残り2試合、またその先ということも見据えながらも、今は戦いをしています。」

←戻る