2020.11.25(水) 18:30〜 明治安田生命J1リーグ 第29節 川崎F@等々力
[プレビュー]首位相手に見せるガンバの意地。今季積み上げてきたスタイルで真っ向勝負へ
仙台戦の敗戦を引きずることなく、浦和戦ではガンバが今季を象徴する戦いぶりで見事に逆転勝利を手にして見せた。
先手を取られる苦しい展開ながらも大崩れしないのが今のガンバ。エースの宇佐美が逆転への狼煙となる同点ゴールを叩き込むと、新世代の台頭を象徴する一人、��尾がプロ初ゴールで勝利をもたらした。
引き分け以下で川崎の優勝が決まる状況だった浦和戦で、ガンバが見せたのは常勝の記憶を持つチームの執念だった。

そんなガンバが敵地で、再び川崎の優勝を阻止しに行く。目の前の戦いだけに集中するスタンスに変わりはないが、今節は引き分けでも目の前で川崎の優勝を見せつけられるという立ち位置だ。
背水の陣で挑むこの一戦に向けて指揮官と選手が誓うのは勝ち点3の奪取のみ。宮本監督は言う。「目の前の試合に集中してその試合にいかに勝つかに注力することは川崎戦でも変わらない。ただ、首位のチームの優勝を簡単に許すわけにはいかない」
常勝のガンバを知る倉田も「目の前で優勝を決められたくないし、それだけは絶対にさせたくない」と気合十分だ。
川崎との勝ち点差は14と大きいが、現在2位のガンバが今季積み上げてきたスタイルの確かさは、直近の14試合で11勝2分け1敗という数字に現れている。
0-1で敗れたホームの対戦でも前半は川崎に互角以上の戦いを見せたが、今見せているガンバの強みとともに川崎相手に真っ向勝負を挑むのみだ。

川崎の優勝阻止だけでなく、天皇杯出場に向けても勝ち点3が必要なガンバだが、大一番の鍵を握るのは守備力となる。
献身的な守備でチームを支える宇佐美は「無失点で粘り強く戦えれば1、2点を取る力はある。無失点で粘るのが自分たちの勝ちパターン」とリーグ4位の失点数を誇る堅守に自信を口にする。
リーグ最多の得点数を記録する川崎ではあるが、失点数もリーグ最少。切り替えの速さで粘り強く戦いながら、後半に交代カードでギアを上げてくるのが川崎の強みである。大黒柱の家長は負傷で欠場が濃厚な上、最終ラインを支える谷口も前節の退場で出場停止。ガンバの攻撃陣にもチャンスは必ずあるはずだが、ロースコアのまま粘り強く後半勝負に持ち込みたい。
「奪って速く攻めるという今やれているサッカーを出すことが出来れば勝機はある」(宇佐美)。チーム全体の高い守備意識と「ヒーローが代わりがわりに出てくるのが今のガンバ」(倉田)という総力戦で川崎に挑むのみである。
「戦術以上に目の前で優勝させるかという強い気持ちを全員が持つことが大事」と力強く言い切った宇佐美。
川崎に見せつけるのはガンバの意地と強さだ。


ハーフタイムコメント
・まずは1点返してゲームの流れを変えよう。
・目を覚ませ。後半もう一度フルパワーでいこう。

2020明治安田生命J1 第29節 ●0-5 川崎F@等々力
アウェイで浦和との激闘を逆転の末に勝ちきったガンバ。引き分け以下で川崎Fの優勝が決まる状況の中、先手を取られても崩れることなく立ち向かい、チーム一丸となり勝利を手繰り寄せたリバウンドメンタリティに宮本監督も「今日の選手の奮闘は讃えたい」と賛辞を送った。前節の勝利で川崎Fの優勝を阻止したガンバが、今節ではその川崎Fとの直接対決に臨む。浦和戦から中2日で迎えるガンバに対して川崎Fは中3日と、日程面のアドバンテージは川崎Fにあるが、今季積み上げてきたチームの総合力を川崎F相手にぶつけるのみだ。首位と2位の直接対決となる大一番だが、引き分け以下に終わると川崎Fのリーグ優勝が決定してしまうこの試合。選手の疲労も考慮されるが、宮本監督は「目の前の試合に集中してその試合をいかに勝つかに注力するのはこの試合に関しても変わらない」と前節からスタメン変更は1名のみ。浦和戦で負傷交代となった小野瀬の代役に福田を起用した以外は前節と同じメンバーをピッチに送り出す。等々力陸上競技場には川崎Fの優勝を期待するサポーターが多く駆け付ける中、目の前での優勝を再び阻むべく、ガンバが首位のチームに挑む構図。11,360人の観衆が見届ける注目の試合は18:33にキックオフを迎えた。

試合はキックオフから川崎Fがボールを握る展開が続く。12分、ペナルティエリア内でボールを受けた三笘がカットインからシュートを放つが、これは昌子がしっかりとブロックに入り弾き返す。続く13分、またも左サイドでボールを受けた三笘がドリブルで福田を交わしペナルティエリア内に進入してくる。リターンのパスから大島にミドルシュートを許すがこれもキム ヨングォンがコースに入りブロック。立て続けに三笘の個人技からピンチの場面をつくられすがDF陣が身体を張りゴールを許さない。キックオフから川崎Fの攻撃を何とか凌いでいたガンバだったが、22分。左サイド、登里がフリーでボールを受けると、レアンドロ ダミアンがペナルティエリア内へ猛然と動き出す。登里がニアサイドへ高速クロスを送ると、マークに付いていた昌子を振り切ったレアンドロ ダミアンにピンポイントで合わされ失点。登里とレアンドロ ダミアン2人の関係性で崩されたガンバが川崎Fに先制点を許し追いかける展開に。その後も川崎Fにボールを支配される時間が続き、ガンバもFWパトリックを起点に反撃の糸口を探るが、前線で孤立する場面が多く、なかなかゴール前にボールを運ぶことができない。41分と44分に三笘とレアンドロ ダミアンにシュートを放たれるも東口のファインセーブで耐えていたガンバだったが、前半終了間際の45分。CKのピンチを招くと、レアンドロ ダミアンがゴール前で昌子に競り勝ち流れたボールをファーサイドでフリーになっていた家長に合わされ追加点を奪われる。前半終了間際の悔しい失点で0-2と2点のビハインドでハーフタイムへ。

優勝へ望みを繋ぐには勝つしかないガンバ。ハーフタイムに宮本監督は「目を覚ませ。後半もう一度フルパワーでいこう。」と檄を飛ばし選手を送り出す。まずは1点を返してゲームの流れを変えたいガンバだったが、後半開始直後に川崎Fに追加点が生まれる。47分、三笘が持ち上がり家長へ渡すと、家長に右足でサイドネットを射抜かれ、この日2得点目となるゴールでリードを3点に広げられる。後がないガンバは69分に3選手を同時に交代し、山本、宇佐美、倉田を下げ奥野、渡邉、川�アを投入。しかし、選手交代でも川崎Fの勢いを止められないガンバは73分、前掛かりになったDFラインの背後のスペースを突かれると、三笘にドリブルで運ばれる。最後はゴール前でフリーになっていた家長に押し込まれこれで4失点。家長にハットトリックを許し、大きくリードを4点に広げられる。74分、宮本監督は再び交代カードを切り、福田に替え塚元を投入すると77分、パトリックの落としたボールに渡邉が左足を振るがこのシュートは相手DFのブロックに遭いゴールを奪うことはできない。対する川崎Fは83分にこの日最初の選手交代でレアンドロ ダミアンと家長を下げ、小林と旗手を投入してくる。直後の83分、ガンバが相手陣内に攻め込むと藤春の落としたボールを矢島がミドルで狙うが、このシュートは相手DFが頭に当てクリア。反撃に出たいガンバは84分に��尾に代えて唐山を投入し、バランスを崩してでもゴールを狙いに行く宮本監督。86分に川崎Fが齋藤と中村を投入してくると90分、旗手がペナルティエリア内フリーで放ったシュートを一度は東口がストップするも、交代で入ったばかりの齋藤にプッシュされ5失点目。大量リードを奪った川崎Fはアディショナルタイムに脇坂を投入しゲームをクローズにしにかかる。最後までゴールを目指すガンバはパトリックが抜け出しGKと1対1になるも、シュートは川崎F・GKのチョン ソンリョンに阻まれどうしても得点を奪うことはできない。結局、そのまま試合終了の笛を迎え、力及ばず0-5のスコアでゲームセット。この結果を受けて、2020明治安田生命J1リーグの優勝は川崎Fに決定。力の差を見せつけられたガンバだが、最終順位2位を目指し、ここからリーグ戦残り4試合を戦っていく。

[ 宮本 恒靖監督 ]
−−川崎Fの優勝を目の前で見て、率直にいまの感想をお願いします。
残念に思いますし、今日の試合だけを切り取って言うと、相手チームの良さもたくさん出たと思いますし、われわれが少しパワーが足りなかったなと思います。

−−シーズンを通じて川崎Fの強さが際立っていたように思いましたが、G大阪と比較して、どういう点が上回っていたと思いますか。
あまり比較はしたくないですし、ただやはり彼らの攻撃的な特徴が良く出た、シーンが多く見られたシーズンだったと思います。もちろん守備に関してもやはり前からのプレッシャーという部分での強さは感じました。

−−G大阪はケガ人の欠場などがありましたが、率直に積み上げてきたものの差があったと思います。選手、監督だけでなく、クラブとしてもなんらかの教訓として受け止めてさらに高みを目指していくべき試合だと思いますが、今日の負けをこの先どのようにつなげていくべきだと、いまの段階で宮本監督は感じていますか。
そうですね、今季ないしここ数年フロンターレが積み上げてきたものというものは間違いなくあると思いますし、そういったものが今までとは少しまた違った形で出たようなシーズンになったのではないかなと思います。もちろん、いろいろな他のクラブ、われわれも含めてそういうところにしっかりと追いつく努力をしていかなければいけないですし、もちろん現場だけではなくて、いろいろなクラブ全体がそういうところの高みにたどり着けるように、手を取り合うことが必要だというふうに思います。

[倉田 秋]
−−川崎Fの優勝を見せられたいまの率直な感想は?
言葉にするのは難しいですね。それぐらい差があったゲームだと思いますし、優勝して当たり前というか、そういうチームだったので。そこに対してなんとか勝ちにいったんですけど、うまくいかずに悔しい気持ちです。

−−川崎Fの強さは勝点にも表れていますが、実際に目の前で優勝を見せられた心境は?
今まで何度も目の前で相手が優勝して喜んでいるところを見ましたが、今回もそういう悔しい気持ちになってしまった。ただ優勝は決まりましたけど、まだJリーグは終わっていないし、川崎Fにリベンジするには天皇杯の決勝しかないと思っているので、そこに向けてリーグは2位で終わって、天皇杯でまた試合をやりたいですね。

[山本 悠樹]
−−山本選手が試合に出るようになってから、これほど一方的にやられた試合はなかったと思います。
相手の攻撃のところでシンプルにサイドとか、僕たちのボランチ脇で数的有利を作られるシーンが多くて、そこに対して必要以上に気を使ってしまって、なかなか前に圧力を持ってプレスを掛けられずにズルズルいってしまって、先制点を取られた。そこからもズルズルいくことをうまくピッチ内で変えられず、複数失点を重ねてしまった感じです。

−−川崎Fに関して一番すごいと感じたところは?
全員がしっかりと一番良い判断をして、ボールをシンプルに動かしながら前に進んでこられたので、全員が素晴らしい立ち位置を取っていますし、イヤなところでポジションを取られて、そこをシンプルに使われて全部後手で動かされ続けるシーンが前後半あったので、そういうところはシンプルなんですけど、一番イヤな攻撃だったと思います。

総評
Q「川崎の優勝を目の前で見て、率直に今の感想をお願いします。」
宮本監督「残念に思いますし、もちろん今日の試合だけ切り取って言うと、相手チームの良さもたくさん出たと思いますし、我々が少しやはりパワーが足りなかったなと思います。」

Q「シーズンを通じて川崎の強さは際立っていたと思いますけれど、ガンバ大阪と比較してどういうところが上回っていたと思いますか」
宮本監督「あまり比較はしたくないですし、ただやはり彼らの攻撃的な特徴がよく出たシーンが多くみられたシーズンだったと思います。もちろん、今日の守備に関してもやはり前からのプレッシャーという部分での強さを感じました。」

Q「ガンバも怪我人があったとはいえ、率直に力の差、積み上げてきたものの差があったと思いますけれど、当然この負けを選手、監督だけでなく、クラブとしてもこの先何か教訓というか、受け止めてさらに高みを目指していく試合だったと思いますけれど、今日の負けを今後クラブとしてどう繋げていくかというのを今の段階で監督はどうお考えですか。」
宮本監督「今シーズン、ないしここ数年、フロンターレが積み上げてきたものは間違いなくあると思いますし、そういったものが今までとは少しまた違った形で出たようなシーズンだったんではないかなと思います。もちろん、いろんな他のクラブ、我々も含めて、そういったところにしっかりと追いつく努力をしていかないといけないですし、もちろん、現場だけではなくて、クラブ全体がそういうところの高みにたどり着くように手を取り合うことが必要だと思います。」

Q「リーグ戦に関しては優勝が決まりましたが、改めて残りのリーグ戦、今シーズンの目標を聞かせてください。」
宮本監督「やはり2位にしっかりと食い込むというところが残されたところでは最善のことなので、そこを目指して行きたいと思います。」

Q「また(リーグ戦で)2位に入れば天皇杯で川崎と対戦する可能性もあると思いますけれど、どのようにお考えですか。」
宮本監督「そこに関しては今は特に考えられないです。」

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