2020.11.11(水) 19:00〜 明治安田生命J1リーグ
第32節 神戸@パナスタ
[プレビュー]負の歴史を断ち切る時。攻守一体となったスタイルで神戸に勝ちきってみせる
敵地で行われた大阪ダービーは勝ちきれなかったものの、中2日の過密日程をものともせず最後まで戦う姿勢を見せ切ったガンバ。守備の要であるヨングォンが後半、ピッチを去るアクシデントがありながらも、戦線復帰した三浦が奮闘。11試合負け知らずで、リーグ戦で2位を堅持しながらホームで神戸を迎え撃つ。
「僕たちは毎試合、決勝戦のイメージでどのゲームでも全力を出し尽くす姿勢で試合に挑んでいる」。巻き返しの先頭に立つ三冠戦士、パトリックはガンバの立ち位置をこう話す。
目の前にある戦いに勝ち切るメンバーを送り出し、文字通り総合力で勝ち点を積み上げてきたガンバにとって神戸戦もまた、チームの強さを見せつけるべき一戦だ。
そして今回の一戦で、ガンバが断ち切るべきはホームでの神戸戦で続く負の歴史である。トータルの戦歴ではガンバに分があるもののパナソニックスタジアム吹田での神戸戦は現在、4戦4敗。好調さを取り戻した秋以降、アウェイの鳥栖戦やFC東京戦など様々な「鬼門」を打ち破ってきたガンバだが、神戸相手に目指すのは勝ち点3の奪取のみ。宮本監督も力強く言う。「過去のことは気にせず、目の前の試合の90分間で勝ち切る、勝ち点3を取るというところにつなげて行く」。
アウェイでは2-0で勝利しているガンバだが、神戸は新たに三浦監督が就任。就任直後は3連勝を飾っているものの、直近の7試合は1勝1分け5敗と負けが先行しており、逆転負けを喫した横浜FC戦から中2日でパナソニックスタジアム吹田に乗り込んでくる。
神戸はACLに出場する関係上、ガンバより試合消化が4試合多いが失点数はリーグワースト2位。アウェイでも強烈なダメ押しゴールを奪っている「神戸キラー」の宇佐美はもちろんだが、神戸に対して相性がいいパトリックも虎視眈眈とゴールを狙う。
「お互いにオフェンシブなサッカーをするが、攻撃陣からするとオープンな展開になる」とパトリックは打ち合いにも自信を見せるが、11試合負けなしの戦いを支えてきたのがチーム全体の高い守備意識。中2日の神戸だけにイニエスタらの起用は不透明だがドウグラスや古橋ら要所に特徴を持つアタッカーが控えるだけに、神戸のビルドアップを封じることが不可欠になるはずだ。
アウェイの対戦ではアシストも記録している��尾も「今回も結果を残したい」と気合十分。攻守で見せる一体感が今のガンバのストロングポイントだけに、地力の違いを見せつけるのみだ。
ハーフタイムコメント
・相手ボールに素早くアプローチして、連動した守備を続けよう。
・味方を追い越して相手ゴールに迫ること。
・追加点を奪いにいこう。
2020明治安田生命J1 第32節 ○1-0 神戸@パナスタ
アウェイで行われた大阪ダービーでは、井手口のゴールで先制するも直後に追いつかれ1-1の引き分けで終了。ダービーを勝ちきることはできなかったものの、ピッチに立つ全員がハードワークを見せ、中2日で行われた過密日程の中、最後までファイトを続けた選手たち。敵地で価値ある勝点1を積み上げ、11戦無敗でしっかりと2位をキープしたまま今節ホーム・パナスタに迎えるのはヴィッセル神戸。神戸がACL出場を控えるため、変則日程により前倒しで行われるこの試合。前節から中2日で迎える神戸に対して、ガンバは中5日と日程面のアドバンテージを今度は逆に活かして有利にゲームを進めたい。神戸は注目のイニエスタら主力数名を温存、対するガンバも井手口が欠場し、代役にはJ1初出場となる奥野を初スタメン起用する大胆な采配を見せる。
試合は11分、神戸にCKを与えると、元ガンバ初瀬のキックからクリアボールを拾った大�アにシュートを放たれるが、これはファーポストで奥野が掻き出し失点を免れる。この日がJ1デビューとなる奥野が見事なカバーリングを見せ、早速失点のピンチを防ぐ。さらに12分、再び神戸のCKから最後は中坂にミドルシュートを許すがこれは東口が正面でガッチリとキャッチ。対するガンバも16分、左サイド敵陣深く攻め込んだ福田が切り返しから右足でクロスを挙げると、ファーサイドで小野瀬が頭で合わせるが、これは神戸GK・前川のセーブに遭い得点とはならず。25分、神戸が最終ラインからのロングボールから田中が頭で落としたボールを佐々木が収め前を向くと、一度中坂に預ける。中坂からのリターンのパスを再び受けた佐々木が右足ダイレクトで狙うが、このシュートは枠外へ。するとガンバも27分、中盤で細かいパスワークから左サイドを起点にゴールに迫る。パトリックのポストプレーからボールを受けた宇佐美がドリブルで相手DFを引き付けると再びパトリックにマイナスのパスを送る。これを走り込んで来たパトリックがファーサイドのサイドネットに流し込む見事なシュートで先制ゴールをマーク。パトリックのチーム最多に並ぶ今季6得点目で1-0とリードを奪ったガンバが今日も試合を優位に進める。43分、神戸が右サイドのFKから田中がニアですらしたボールを最後はゴール前に詰めていた大�アが押し込みゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定でノーゴールに。前半の45分で10本のシュートを許すも、今日も守備陣が安定した対応を見せ、そのまま1-0とリードを保ったままハーフタイムへ。
両チーム選手交代なく後半へ入ると、「追加点を奪いにいこう」と宮本監督が指示を送ったガンバが積極的に攻撃に出る。49分、パトリックのパスからペナルティエリア内に走り込んできた宇佐美が左足でシュートを放つが、これは神戸GK・前川がセーブ。54分、中盤でボールを奪ったガンバが素早くゴールに迫ると、山本の浮き球のパスを受けた小野瀬が強烈なシュートで狙うが、これも相手GKのセーブに遭いゴールとはならず。59分、ガンバが分厚い攻撃から、最後はペナルティエリア内で宇佐美が右足で狙うが、このシュートは菊池が頭でブロック。ゴールマウスを捉えるシュートだったが、神戸DFの必死の守備で追加点を奪うことはできない。60分、神戸・三浦監督が3枚替えで中坂、安井、佐々木に替え古橋、イニエスタ、山口を投入。積極的な交代策で同点ゴールを狙いに来ると、ガンバも77分、この日最初の選手交代で宇佐美を下げ渡邉を投入。79分には神戸が早くも交代枠の5人を使いきり、田中と大�アに替え藤本と西をピッチに送り込む。するとすぐさま宮本監督も84分に倉田とパトリックを下げ、矢島とさらにこの日がJ1デビューとなる唐山がピッチに。同点ゴールを狙う神戸は86分、藤本が左足でシュートを放ちガンバゴールに迫るが、このシュートは枠外へ。後半アディショナルタイムには小野瀬に代え川�アを送り込むと、投入された若手選手もハードワークで指揮官の期待に応え、最後まで1点を守り抜いたガンバが無失点勝利でパナスタでの対神戸戦初勝利。この日、奥野と唐山と2人の選手がJ1初出場を果たしたガンバが勝点3を積み上げ、勝点を55に伸ばしガッチリと2位をキープした。
[ 宮本 恒靖監督 ]
−−井手口 陽介選手の欠場理由とその穴を埋めた奥野
耕平選手のプレーの評価をお願いします。
陽介は昨日、おとといぐらいの練習でちょっと問題が出て、その代わりに耕平を使うというところで、期待していたもの以上のものを出してくれたと思いますし、持ち味であるハードワークであったり、シンプルにつけて前に絡んでいくとか、というところ、落ち着いてプレーをしてくれたというふうに思います。
−−唐山 翔自選手もJ1デビュー。あの時間帯にどういう意図と指示で彼を送り出したのでしょうか。
前線でしっかりとボールを追う、まず守備面でのタスクを与えた。あの時間帯、ちょっとパトリックも疲れてきていましたし、ディフェンスラインを下げないというところにつなげるような二度追い、三度追いできるような守備のパワーが(なくなってきていた)。そういうものと、もちろん相手が前にパワーがかかっている中で、背後のスペースだったり追加点をカウンターから(狙う)というところも、唐山の得意な形も出やすいというところもあって、短い時間だけだったですけれどもしっかりとやってくれたと思います。
−−井手口選手のアクシデントがあって、奥野選手は3日前のJ3に出ていただけにおそらくスクランブルでの起用だったと思いますが、立ち上がりのシュートブロックを含めて最高の試合の入りをして、連戦を感じさせないプレーを見せたと思います。奥野選手が今日、一番良かった点をどのようにお考えですか。
耕平とは今年に入って、本人もどうすれば試合に出られますかねというような相談をしにくることもありましたし、その都度、成長は感じるけれども、ほかに今試合に出ている人たちと比べて、自分自身どうなんだという話をしてみたり、紅白戦でプレーする中で彼らを上回らないとそういうチャンスもなかなか巡ってこないんじゃないか、という話もしていました。でも、今回こうやって、少しスクランブルだったんですけど、やっぱりこのチャンスを逃したくないとかそういうものが見えたパフォーマンスだったと思いますし、若い選手がチームの中でポジションをつかんでいくには何かしらのちょっとした運も必要だと思います。そこでどういうパフォーマンスを出せるか。良い準備ができているかというところが大事であって、そういうものができていたから、こういうパフォーマンスにつながったというふうに見ています。まあ、やっぱり1試合で終わるのではなくて、この先もやっぱりそういった高いパフォーマンスを出してもらいたいというふうに思います。
[パトリック]
−−得点場面を振り返ると?
きっちりと自分もシュートに対してポジションを取れていたのが良かった。
−−前半はボールが入る回数も少なく、難しかった?
そうですね、特に前半、後方から前にボールを運ぶ状態のときに相手のプレスが強くてうまく前線にボールを運べない場面が多かったけど、その中でも数少ないチャンスで僕にボールが入ったものをうまく生かせたのが良かったと思います。
[奥野 耕平]
−−J1デビューおめでとうございます。非常に落ち着いてプレーしていたが?
自分の特長をすごく出せた試合かなと思うし、それができたのも周りのおかげというものあるので、もっと独立してプレーが幅広くできるような選手になれたらと思います。
−−3日前のJ3第26節・讃岐戦にも出場して今日の試合も出場したが、どのタイミングで出場を告げられたのか?
昨日の練習の前に監督から行くぞということを言われて、特に意識したのはうまくやろうということじゃなくて、自分の特長を出そうということでした。
−−JリーグYBCルヴァンカップの湘南戦で出場したときも守備は良かったが、湘南戦の経験を今日の試合でどう生かした?
湘南戦と変わらず、自分の良さを出そうと。ずっとボールを持たれる時間が今日は多かったけど、それは湘南戦の後半もそうだったし、我慢し続けることは意識していて、その中で自分の走力は良い部分でもあるので、それを中2日でもできたのは良かったと思います。
総評
Q「井手口選手の欠場の理由と、その穴を埋めた奥野選手のプレーの評価をお願いします。」
宮本監督「(井手口)陽介は昨日、おとといぐらいの練習でちょっと問題が出て、その代わりにというところで、(奥野)耕平を使うというところで、期待していたもの以上のものをだしてくれたと思いますし、持ち味であるハードワークであったり、シンプルにつけて前に絡んでいくとか、というところ、落ち着いてプレーをしてくれたという風に思います。」
Q「唐山選手も初出場になったんですけれど、あの時間帯にどのような意図とどういう指示で彼を送り出したのでしょうか。」
宮本監督「前線でしっかりとボールを追う、まず守備面での仕事、タスクを与えて、そうすることで、DFラインを下げないというところにつなげるような守備を2度追い、3度追いできるようなパワーが、あの時間帯ちょっとパト(パトリック)も疲れてきていましたし、そういうものともちろん相手が前にパワーがかかっている中で、背後のスペースだったり追加点をカウンターからというところも、翔自(唐山)の得意な形も出やすいというところもあって、短い時間だけだったですけれどもしっかりとやってくれたと思います。」
Q「井手口選手のアクシデントがあって、奥野選手は3日前のJ3に出ていただけに恐らくスクランブルでの起用だったと思いますが、立ち上がりのシュートブロックを含めて最高の試合の入りをして、連戦を感じさせないプレーを見せたと思います。奥野選手が一番良かった点をどのようにお考えですか。」
宮本監督「耕平とは今年に入って、試合に出るチャンス、本人もどうすれば試合に出られますかねというような相談をしにくることもありましたし、その都度、成長は感じるけれども、他に今試合に出ている人たちと比べて、自分自身どうなんだという話をしてみたり、彼らをやっぱり紅白戦でプレーする中で上回らないとそういうチャンスもなかなか巡ってこないんじゃないか、という話もしていたんですけれど何度か。
でも、今回こうやって、少しスクランブルだったんですけど、やっぱりこのチャンスを逃したくないとかそういうものが見えたパフォーマンスだったと思いますし、若い選手がチームの中でポジションをつかんでいくには何かしらのちょっとした運も必要だと思いますし、そこでどういうパフォーマンスを出せるか、いい準備ができているかというところが大事であって、そういうものができていたから、こういうパフォーマンスにつながったという風に見ています。やっぱり1試合で終わるのではなくて、この先もそういった高いパフォーマンスを出してもらいたいという風に思います。」
Q「今日は守備だけでなく奥野選手が奪った後に攻撃のスイッチを入れたり、課題だったつなぎの部分も良かったと思いますけれど、井手口選手と同じ役割は出来ないですが、彼がいなくても勝ち切ったのはチームにとっても大きいと思いますが、いかがでしょうか。」
宮本監督「もちろん今シーズン(井手口)陽介が見せてくれているハイパフォーマンスに関しては非常に高い評価をしていますし、そういった選手が突然いなくなった中ででも穴を埋めるような若い選手がしっかりと出てきて。もちろん、耕平の力だけでなくて、今周りの選手が、例えば耕平が出ることになった、(川�ア)修平が出ることになった、翔自が出ることになった、若い選手が出た時に周りでしっかりとそれを引っ張っていける周りがいるということも彼らの力が生きる、その下地になっていると思いますし、それは今、選手たちにチーム全体で目の前の試合を勝利していくというところを伝えている中で、そういうものを選手もしっかりと感じながらやってくれているんだなという風に思っています。」
Q「今日もし負ければ今週末にも川崎の優勝が決まるという状況でしたが、そういったことは宮本監督はどのようにお考えでしたか。」
宮本監督「それは考えていないです。」
Q「首位との勝ち点差は厳しい状況には変わらなりないと思いますが、首位を追いかけるということに関して何か感じていることはありますか。」
宮本監督「1位のチームが、もちろん勝ち点差があるということは分かっていますけれど、その背中をしっかりと見ながら、我々は目の前の試合を勝ち抜いていくしかないなと思っていますし、それが、このシーズンの最後の結果につながると思っているので、まあそういうふうな考えでやろうという話は選手にも伝えています。」









