2020.10.14(水) 19:00〜 明治安田生命J1リーグ
第22節 横浜FM@パナスタ
[プレビュー]J1第22節 開幕戦に続いて前年王者撃破へ。積み上げてきたガンバの「今」をぶつけるのみ
「鬼門」を連続で打ち破っているガンバの勢いが止まらない。苦手だったアウェイの鳥栖戦に続いて、前節は2001年以来勝利がなかったアウェイのFC東京戦で19年ぶりに勝利。台風14号の影響を受け、状態が悪かったピッチで「割り切ってサッカーが出来たこと、そのチャンスをものにして、しっかりと勝ち切れた」(東口)とガンバは現実的な戦いの末に勝ち点3をつかみとった。
3試合多く戦っている2位のFC東京との勝ち点差はわずかに3。再び上位戦線に名乗りを上げつつあるガンバだが、指揮官や選手のスタンスにブレはない。
「混戦の中で色々なチームにチャンスがある。目の前の試合を一つ、一つ戦ってそれをモノにしていく。横浜F・マリノス戦もその一つ」(宮本監督)。
6連勝中には3試合でクリーンシートを達成し、複数失点はゼロ。東口を中心に引き締まった守備を見せているガンバだが、けっして守備的に戦った上で残してきた数字ではない。
DFリーダーとして本領を発揮中の昌子は言う。「後ろにフォーカスされがちだが、前線からの守備とかセカンドボールの回収とか色々な要因がある」。
前線からの献身的な守備を含めて、チームが組織的かつ献身的に戦えているからこその堅守だが、その守りの真価が問われるのが横浜F・マリノスとの戦いだ。
「得点力は川崎に次いである」と東口が語るように、横浜F・マリノスは川崎に次ぐ50得点をマークしている。エリキ、マルコス・ジュニオール、ジュニオール・サントスのブラジル人トリオで計30得点を叩き出しているが、今季の横浜F・マリノスは怪我人にも泣き、現在6位。しかし、前節は大分に4-0で大勝しており、やはりそのツボにハマった時の爆発力は本物だ。
6連勝中に先手を取られたのは名古屋戦のみだが、夏場と異なり、粘り強い守備をしながら、FW陣が勝負所で力を見せているのが今のガンバである。
もっとも、開幕戦当時と異なり、8月の新加入後すでに14試合8得点の暴れっぷりを見せているジュニオール・サントスを含めて、フォーメーションも変化させている前年王者だが、ガンバとて2月の開幕戦とは異なる戦い方で勝ち点3を掴み取る準備はできている。
「あの時は2点取った後に守備に追われたが、今回は自分たちの攻撃も手応えがある中で、それを出していきたいし、また違った戦い方になる」と最後尾でチームを引き締める東口も力を込める。
相手の強力アタッカーを封じながらも、ハイラインを突き崩す攻撃力は不可欠。「前回の王者を叩くというのは凄くパワーがいること。実行するには相当の覚悟と気持ちと全ての人の力が必要になる」と昌子が口にした決意を、ホームで見せつけるのみだ。
アライバルインタビュー

宮本監督「やはり守備の厳しさが大切になるという話は(選手には)していますし、プラス攻撃面でどういうところでクオリティを出して相手ゴールに迫るのかということを選手には求めています。」
ハーフタイムコメント
・前線からの守備をやり続けよう。
・サイドを使ってボールを運んでゴールに迫ること。
・攻守に強度高くやれているから続けること。
2020明治安田生命J1 第22節 △1-1 横浜FM@パナスタ
前節、FC東京とのアウェイゲームでは雨中の激闘を制し、19年ぶりとなる味スタでの勝利を挙げたガンバ。台風14号の影響でピッチには水が溜まる悪条件の中、宮本監督は本来のパスサッカーを封印し、勝利に徹する采配で上位を相手に見事に勝ちきり6連勝。鳥栖・FC東京とのアウェイ2連戦を終え、今節再びホーム・パナスタに戻り迎える相手は前年王者の横浜FM。川崎Fに次いでリーグ2位となる50得点を叩き出す攻撃的なチームに対して、ガンバもここ6試合で喫した失点はわずかに3。横浜FMの攻撃陣を抑え込み、前年王者に対し今季開幕戦の再現を狙うこの試合。宮本監督は前節からスタメンを1人変更し、小野瀬が3試合ぶりに先発に復帰。前節PKでゴールを奪ったアデミウソンとチーム得点王の渡邉がベンチに控える。
試合はキックオフから勢い良く入ったガンバが攻勢をかける。9分、パトリックが前線から素早いプレスをかけてCKを獲得すると、このCKをファーサイドで待ち構えた小野瀬がシュートを放つが惜しくもこれはサイドネット。対する横浜FMは14分にジュニオール
サントスが持ち上がりそのままシュートを放つがこれは大きく枠外へ。さらに17分、マルコス
ジュ二オールのクロスを東口が右足でブロックしたところを再びジュニオール
サントスに拾われる。ペナルティエリア内で個人技を見せるとDFを交わし左足でシュートを放つがこれはわずかにゴールポストの右へ逸れる。19分にはティーラトンに左サイドからクロスを入れられるとマルコス
ジュニオールにヘディングシュートを許すがこのシュートは東口がセーブ。この日も東口がビッグセーブを見せる。20分、ティーラトンのパスから中央突破を許すと、ジュニオール
サントスにゴール前至近距離でシュートを放たれる。このシュートはキムヨングォンが追いつき後方からスライディングに入りブロック。さらにこぼれたボールをエリキに拾われるがこれも��尾がブロックに入る。ギリギリの場面を作られるが最後の最後で身体を張り耐えるガンバ。キックオフから10分間はガンバがペースを握るものの、その後の10分間は横浜FMがペースを握り返し、ここで前半の飲水タイムへ。飲水タイム明け直後の24分、最後方の東口のフィードをパトリックが落とすと、これが宇佐美の足元に収まり一気にゴールに迫る。ドリブルから横浜FM・伊藤を交わすと狙いすましたシュートを放つが、これは相手GK・梶川が右足一本でセーブ。決定的な場面をつくり出すがゴールを奪うことができない。決定機を決められずにいると、直後の26分には横浜FMにチャンス。自陣で山本がボールを奪われると、そのまま横浜FMにショートカウンターを浴びる。エリキにDFを引き付けられパスを出されるとこれをマルコス
ジュニオールがシュート。一度は東口がブロックするものの、再び跳ね返りを押し込まれるとキム
ヨングォンに当たりゴールに吸い込まれる。不運なかたちで失点を喫し、5試合ぶりに先制を許す苦しい展開に。29分、マルコス
ジュニオールの落としたボールからジュニオール
サントスにシュートを許すが、これはゴール枠上へ。41分、右サイド小野瀬からインナーラップした��尾へスルーパスが出る。走り込んだ��尾が角度のないところから強引に狙うが、このシュートは相手DFが触りサイドネットへ。このプレーで得たCKのチャンス、宇佐美のキックにパトリックが頭で合わせる。ドンピシャのヘディングシュートだったがこれも相手GK・梶川のファインセーブに遭い同点ゴールを奪うことができない。しかし、このまま前半終了かと思われた45分。井手口のミドルパスがゴール前に走り込んでいた宇佐美と横浜GK・梶川の間へ入るとこれを狙っていた宇佐美がわずかに先に触る。直後に梶川に倒されると村上主審の判定はペナルティ。前半終了間際にPKのチャンスを得ると、倒された宇佐美が自らセットし、これを冷静にゴール左隅に流し込むと1-1の同点に。先制点を奪われるが前半アディショナルタイム追いついたガンバが1-1の同点で試合を折り返す。
両チームハーフタイムには選手交代なく後半へ。宮本監督は「強度高くやれているから続けること。」と前半のメンバーをそのまま後半のピッチに送り出す。52分、CKのこぼれ球を井手口が狙うがシュートは枠の上へ。59分、細かくパスを繋ぎ相手ゴールに迫ると、右サイドで相手の背後を取った��尾がゴール前の山本へクロスを送る。これを山本がダイレクトで狙うが、相手DFに掻き出され勝ち越しゴールとはならず。その流れから一転して今度は横浜FMがロングカウンターで一気にガンバゴール前へ。パスを繋がれゴールに迫られると最後はエリキにミドルシュートを放たれるが、これはわずかにゴールの枠を逸れ失点は免れる。両チームともにハイプレスでボールを奪い一気に相手ゴールへ迫る場面の連続で、息を飲む展開が続く。一進一退の攻防の中、78分に両チーム同時にこの日初めてとなる選手交代を行う。ガンバはパトリックを下げ渡邉を、対する横浜FMはジュニオール
サントスに代え前田がピッチに。両チーム前線にフレッシュな選手を投入し、勝ち越しゴールを狙う展開に。81分、横浜FMがCKを素早く始めると渡辺がミドルで狙うがこれは東口が反応し弾き出す。85分にガンバはこの日2度目の選手交代で倉田と宇佐美に代わり矢島とアデミウソンがピッチに。ゲーム終盤の2枚替えでさらにギアを上げ積極的に勝点3を奪いに行く。89分にはゴール中央でボールを受けた福田が思いきってミドルで狙うが、このシュートもわずかにゴールマウスの上へ外れ勝ち越しゴールとはならない。
14本のシュートを放ったガンバだったが、結局そのまま最後まで勝ち越し点は奪えず試合終了。ゲームは1-1の引き分けに終わり、連勝は6でストップしたものの、前年王者に対して貴重な勝点1を積み上げたガンバ。今節を終えた時点で暫定順位は5位となった。
[ 宮本 恒靖監督 ]
−−内容からすると勝点3が欲しかった試合だと思いますが、足りなかったところは。
本当にゴールを決め切るところだけだったと思いますし、シュート数も、ある程度打っている。ただ、枠内シュートというところの数が少なかったし、まああとはセットプレーのところをもう少し有効に使えたら良かったなというふうに思いますけれども、まあ勝ち切りたかったなという感想です。
−−CKの数もかなり多かったですが、それを生かしたかった?
そうですね、相手に触られることのほうが多かったので、自分たちが触って、自分たちがすらしてから押し込むとか、もう少しゴールに近づけるようなプレーを、セットプレー、CKでは特に、と思いました。
−−開幕戦よりも内容的には良かったように思いましたが、どのような狙いがうまくいった?
やはり、横浜FMの良いところをいかにわれわれが出させないようにするかというところの守備であったり……。開幕戦ではあまり持てなかったので、もう少しボールを持つ中で攻撃を構築したいという狙いもあって、そういったところは前半は奪ってから速くというところも多かったですけど、後半に関しては少しボールを持つような時間も増えましたし、ペナルティーエリアの中の深い位置にも行くこともできていました。
やはり、さっき言ったようなセットプレーであったり、ミドルシュートの精度がもう少しあれば、勝ち切れたような試合かなというふうには思いますけど、やはり開幕戦で勝った相手に対して、ホームでもしっかりと勝ちにいくということを選手に伝えてスタートした試合なので、引き分けになったところは残念に思います。
−−山本 悠樹選手は失点の場面で少しもったいないミスがありましたが、その後は落ち込むことなく、うまく立て直して逆に後半は盛り返した印象があります。山本選手のメンタリティーとかプレーの評価についてお願いします。
試合を重ねるごとにいろんなものを見せられるようになっていると思いますし、ボールを早く離すとかというところの判断の速さとかもっとシビアさは身につけてもらわなければいけないところではありますけど、今日も決定機に絡むような仕事もありましたし、まあ、本人には結果を出す、数字で結果を残すことの大切さを伝えているので、それを次の試合からもしっかりと狙ってもらいたいというふうに思います。
[宇佐美 貴史]
−−最近の試合と比べても手ごたえを感じたと思いますが、どこが良かったと感じている?
前半から良い距離感でプレーできていましたし、どちらかというと守備が先になりますけど、守備のときの距離感とかプレッシャーの掛け方が良かったので、ボールを取ったあとそのまま、選手たちが近い状態でボールを回して攻撃に行けるので、まず自分たちが回すところからスタートするよりは、まず前でボールを奪ってからスタートするというようなところが良かったところかなと思います。
−−内容が良かった中で、最後、点が決まらなかったことについては?
そうですね、決めるべきところはたくさんありました。僕自身もPKの場面の前にも1つありましたし、それ以外にもたくさんあったので。サッカーの永遠のテーマかなと思いますけど、そこが入っていれば勝点3は取れた試合だったと思います。開幕戦は圧倒される内容で勝てた。今回は自分たちのサッカーで圧倒できたと思いますが(勝てなかった)。なおさら勝てれば良かったです。
[山本 悠樹]
−−守備は良かったと思うが、攻撃での最後の詰めの部分ではどう感じている?
横浜FMに対してしっかりと自分たちが前から行ってプレスを掛け続けるのは、試合前からチームで合わせていたことで、それを表現できた。相手の時間というよりはG大阪がボールを持って相手を押し込む時間がすごく長かったので、良い展開に持っていけた中で自分のミスから失点したりとか、決め切れるような場面も自分にもありましたし、もう少しそこでの質にこだわっていかないと、これぐらいの相手になると勝ち切れないのかなという感想です。
−−失点の場面でのロストを振り返ると?
フリーでしたし、相手が後ろから来ているのも分かっていたんですけど、少しもたついたというか、あそこでスライディングをしてこないという慢心もありましたし、あそこでボールを奪われてはいけないという感想です。
総評
Q「内容からすると勝ち点3が欲しかった試合だと思いますが、足りなかったところをどういう風に判断されますか。」
宮本監督「本当にゴールを決めきるところだけだったと思いますし、シュート数もある程度打っている。ただ、枠内シュートというところの数が少なかったので。後はセットプレーのところをもう少し有効に使えたら良かったなという風には思いますけれども、勝ち切りたかったなという感想です。」
Q「CKの数もかなり多かったですが、それを活かしたかったという意味でのセットプレーということでしょうか。」
宮本監督「相手に触られることの方が多かったので、自分たちが触って、ボールをそらしてから押し込むとか、そういうようなもう少しゴールに近づけるようなプレーを、セットプレー、CKでは特に、というようには思いました。」
Q「開幕戦よりも内容的にはすごく良かったように思いましたが、どういう狙いがうまくいったと感じられていますか。」
宮本監督「やはり、横浜F・マリノスの良いところをいかに我々が出させないようにするかというところの守備であったり、ボールを開幕戦はあまり持てなかったので、もう少しボールを持つ中で攻撃を構築したいという狙いもあって、そういったところは前半は奪ってから速くというところも多かったですけど、後半に関しては少しボールを持つような時間も増えましたし、ペナルティエリアの中の深い位置にも行くこともできていましたし、やはりさっき言ったようなセットプレーであったり、ミドルシュートの精度がもう少しあれば、勝ち切れたような試合かなという風には思いますけど、やはり開幕戦に勝った相手に対してやはり、ホームでもしっかりと勝ちに行くということを選手に伝えてスタートした試合なので引き分けになったところは残念に思います。」
Q「勝ちきれなかったのは残念だと思いますが、ただ、6連勝の試合の中を考えても今日の試合が攻守の切り替えや攻撃の崩しに関しては良かったと思いますが、監督の手応えはいかがですか。」
宮本監督「確かに6試合の今までの中で、なかなか攻めきれない、また先に点を取ったことで、少し下がってしまうような試合もありましたけれど、今日に関してはどちらも勝ち点3を狙うようなサッカーになって、攻撃のところでの崩しの部分、背後へのボールであったり、3人目の飛び出しとか、サイドでのコンビネーションとか、見られたところもありますけれど、もっとスムーズにやりたいですし、後半のいい時間帯、前半のいい時間帯にもっと点を取りたいとも思いますし、これを続けていかないとあまり意味がないと思いますし、今日もちろん良かったところはあると思いますし、そういったところを継続して残り試合しっかりとやっていきたいなと思ってます。」
Q「山本選手は少しもったいないミスから失点に繋がりましたけれど、その後は落ち込むことなく、うまく立て直して逆に後半は盛り返した印象がありますが、山本選手のメンタリティとかプレーの評価についてお願いします。」
宮本監督「試合を重ねるごとにいろんなものを見せられるようになっていると思いますし、ボールを早く離すとかというところの判断の速さとかもっとシビアさというのは身につけてもらわなければいけないところではありますけど、今日も決定機に絡むような仕事もありましたし、本人には結果を出す、数字で結果を残すことの大切さということを伝えているので、それを次の試合からもしっかりと狙ってもらいたいという風に思います。」


















