2020.10.7(水) 19:00〜 明治安田生命J1リーグ
第10節 鳥栖@駅スタ
[プレビュー]J1第10節 「鬼門」で目指す今季初の5連勝。鳥栖にハードワーク対決でも競り勝つのみ
宮本監督の就任後、秋に強さを見せて来たガンバがその真価を発揮し始めている。
前節は鹿島相手に押し込まれる苦しい戦いが続いたものの、東口を中心とした守備陣が体を張り続け、鹿島の攻撃をストップ。「全員がいい距離感で攻守に連動できている」と宮本監督も手応えを口にしたが、一瞬の隙を逃さず、パトリックがPKをゲットして先手を取ると、アディショナルタイムにも突き放すゴールを奪って、勝負強さを見せつけた。
「どの試合も簡単ではなかった」と指揮官も認める通り、4連勝中には逆転勝ちあり、しぶとく守りながら先手を取ったりと様々な勝ちパターンを見せて来たガンバだが、共通するのは「守備でも攻撃でも、皆で守って皆で攻撃できているところ」(井手口)という全員サッカーを体現していることである。
今季初の5連勝を目指すガンバが今節、挑むのは「鬼門中の鬼門」であるアウェイの鳥栖戦だ。過去、7試合を戦い1勝6敗と分が悪い上に、宮本監督の就任後も鳥栖にはアウェイで2試合ともに3失点を喫し、苦杯を舐めている。
新型コロナの影響で延期になった一戦は中3日の連戦で行われるが、鳥栖にとっても15連戦の10試合目。暫定ながら14位の鳥栖は前節、広島に0-3で敗れているが、ホームでの強さは健在だ。9月の戦いでは柏に2-1で競り勝ち、FC東京にも3-0で完勝。ホームでは強さを見せているだけに侮れない相手であるのは間違いない。
かつてロングボールを多用した当時と異なり、現在のスタイルは自陣からボールを丁寧につなぐのが鳥栖のスタイルだ。とりわけガンバに対して縁を持つ攻守のキーマン、2人は注意が必要だ。
5得点のチーム得点王、林はジュニアユース時代をガンバで過ごしたアタッカー。大学時代に対戦歴を持つ��尾は「ゴリゴリ来るし、ボールを背負わせるとやっかいな選手」と警戒感を口にするが、��尾のサイドは攻守両面で鳥栖戦の鍵となるはずだ。
鳥栖の左サイドでは小屋松と、かつてガンバに在籍した左SBの内田がプレーするが攻守両面で��尾が見せる安定感は不可欠になる。
そして攻撃面でのポイントは鳥栖に負けないハードワークで攻め切ること。「相手は後ろからつないでくるのでハイプレスでハメていきたい」と井手口が語るように、今ガンバが見せている前線からの連動した守備から、ボールを奪いきればチャンスになるはずだ。
そして交代カードの充実も4連勝を支えているが鳥栖戦でも期待がかかるのが「鳥栖キラー」の渡邉の存在だ。過去、鳥栖戦では14試合で11得点と抜群の強さを見せる背番号39は、今季4得点全てを途中出場で奪っている。
「鬼門」で目指す5連勝。攻守両面でガンバの真価が問われる一戦だ。
ハーフタイムコメント
・前線からの積極的なプレッシャーを続けよう。
・守備はしっかりと身体を張って、こぼれ球をマイボールにすること。
・奪ったボールを大事にして、3点目を獲りにいくぞ。
2020明治安田生命J1 第10節 ○2-1鳥栖@駅スタ
前節、ホーム・鹿島戦では攻められながらもGK東口のスーパーセーブで流れを引き寄せるとパトリックのPKで先制。さらに後半アディショナルタイムには高い位置でのボール奪取から渡邉が追加点を挙げる展開で、鹿島のお株を奪うような勝負強さを見せ今季2度目の4連勝を達成。攻撃面では広島戦、名古屋戦に続く複数得点、守備面ではGK東口を中心とした粘りの守備で今季4度目のクリーンシートと、攻守の歯車がかみ合いまさに充実の秋を迎えるガンバ。
今節は本来8月に行われるはずだったが、新型コロナウイルスの影響で延期になり振替開催となった第10節アウェイ・鳥栖戦。5連戦の2戦目となる今節で宮本監督は前節から思い切ってメンバーを6人変更。DF陣では菅沼と新里が先発に、そして2トップにはアデミウソンと渡邉を据えたフレッシュなメンバーを送り出す。
試合は7分、鳥栖にCKを与えると梁勇基のキックにニアで趙東建が頭で合わせる。このシュートが際どいコースを襲うが、クロスバーに助けられる。対するガンバも13分、アデミウソンが起点となりCKを得ると、相手のクリアボールを拾った藤春が思い切ってショートを放つが、これは大きく枠を外れてしまう。18分、金森の落としたボールを梁勇基がミドルで狙うが、このシュートにはこの日が第2節以来の先発出場となった菅沼がしっかりとコースに入り身体でブロック。対するガンバは21分、ロングボールを弾き返し少ない手数でゴールに迫る。左サイドで倉田が起点になるとオーバーラップした藤春にパスを送る。藤春がアーリー気味にクロスを送ると、これをピタリと足元に収めた渡邉がハーフバウンドの難しいシュートを沈めゴールを奪う。渡邉のJ1通算99ゴール目が貴重な先制点となり、この日も幸先よくガンバがリードし前半の飲水タイムを迎える。さらにゴールに迫るガンバは31分、倉田の浮き球のスルーパスからアデミウソンがGKと1対1のチャンスを迎えるが、ループで狙ったシュートは鳥栖GK・高丘のブロックに遭い、追加点とはならず。しかし勢いに乗るガンバは34分、GK東口のクリアボールからアデミウソンと渡邉のコンビネーションで一気にゴールに迫ると、右サイドを抜け出したアデミウソンから渡邉にリターンのパスを送る。これを受けた渡邉が相手DFをうまくブロックしながら巧みなシュートで再びゴールネットを揺らし、この日2ゴール目。J1通算100ゴール、節目の大記録となるゴールでリードを広げ、前半のうちにスコアを2-0としたガンバ。その後は鳥栖・森下のクロスから趙東建にヘディングシュートを許す場面もあったものの、しっかりと��尾が身体を寄せ枠内へシュートは飛ばせない。そのまま2-0とリードを奪ったまま前半を終え、試合を折り返す。
ガンバはハーフタイムに選手を2人交代。連戦を見据え藤春と倉田を下げて小野瀬と川�アを投入し、福田が左サイドに立ち位置を代え後半スタート。対する鳥栖も金森をに代わり石井がピッチに。両チームともに選手を入れ替え後半を迎える。53分には後半から入った川�アに早速チャンス。ゴール中央でパスを受けたアデミウソンがボールを運びながら、シュートモーションからのキックフェイントで井手口にパス。このボールを井手口が倒れ込みながら落とし、川�アがシュートに持ち込むがこのシュートは相手DFのブロックに遭いゴールとはならない。後半に入り一進一退の攻防が続く中、65分に両チームさらに選手交代。鳥栖は趙東建と松岡を下げレンゾ
ロペスと大畑を、ガンバもアデミウソンを下げ宇佐美を投入。両チームともに同じタイミングで選手をスイッチし、鳥栖はまずは1点差に迫るゴールを、ガンバはさらに相手を突き放す3点目を狙いに行く。しかしその後は鳥栖がペースを握り、ガンバは防戦一方の展開に。67分、鳥栖・石井のアウトサイドにかかったシュートは枠を外れる。70分には、DFラインからのボールが左サイド福田の裏に入り、森下に入れ替わられシュートを打たれるが、このシュートも枠上に外れ難を逃れる。この状況を変えたいガンバは71分、矢島に代え山本を投入。しかしその後も鳥栖の攻勢が続き、76分にはCKからこぼれ球を拾った原川が速いクロスを原へ。ゴール前でフリーになっていた原に至近距離からのシュートを放たれるが、相手のシュートミスに助けられ失点は免れる。ゴールを奪いに来る鳥栖は78分にさらに小屋松に代え林を投入。81分には原川が鋭いミドルシュートで狙うがこのシュートも枠を逸れる。冷や汗を握る展開が続くと81分、ガンバがこの日最後の交代で2得点の渡邉に代わりパトリックを投入。対する鳥栖も直後の84分に梁勇基を下げ、高橋を送り込む。残り時間も少なくなり、このまま逃げ切りたいガンバだったが、後半のアディショナルタイム2分、原川の左足でのクロスをレンゾ
ロペスに頭で合わされ1点を返される。1点差に迫られ嫌な流れになりかけるが、直後にタイムアップを迎え2-1で試合終了。2試合連続の完封こそ逃したものの3年ぶりに鳥栖のホームで勝利を挙げ、これで5連勝。試合数で並ぶ名古屋を抜き、暫定順位を4位に上げた。
[ 宮本 恒靖監督 ]
−−今日はシステムもスタメンも変更がありましたが、その意図を教えてください。
今日のメンバーの構成から、システムの選択というか、また矢島(慎也)もいたりということもありましたし、そういったところで従来練習からしっかりとやっているシステムだったので、それをやっても問題はないという認識のもとでスタートしました。メンバーの交代に関しても、連戦もある、またしっかりとコンディションが上がってきている選手たちに仕事をしてもらうことで、またチームとしての勢いを増していきたいという思いもあって、今日のスタートのメンバーになりました。
−−渡邉 千真選手が2得点しました。宮本監督も現役時代に対戦されたことがありますが、彼の100得点についてどのようにお感じですか。
そうですね、100得点が見えるところにここしばらくいて、なかなかそこまでに足踏みが続いていたような状態だったんですけど、ここ最近、本当に練習から、また試合からかなりパフォーマンス高くやってくれています。やはりシュートに到るまでのプロセスを、しっかりとイメージしているものを表現するという部分、またその引き出しの多さとかに対して、特に今季は去年苦しんだところもあったと思うんですけど、心身ともにコンディションが整っているなという印象を受けます。だからこそ、ああいう難しいコントロールからシュートというところもスムーズにできるのかなというふうに思っています。
−−昨日、遠藤 保仁選手がいなくなったことを皆の力で支えていってほしいと選手に話したとのことですが、まさに今日の試合はそれを体現できた試合だと思いますが、どうでしょうか。
まあそうですね。すぐにチーム力が上がるということはないと思うんですけど、試合に出た選手がしっかりとそれぞれの特徴を出して、チームの勝利に貢献していくということが、これからのクラブの方向性を決めることにつながっていくと思っています。そういった意味で皆が試合に絡むような状況、そこにまた競争が生まれて、よりチームとしてのキャパシティーの輪が大きくなるような状況を作っていきたいと思います。そういうものがあってこそ、これからの連戦もしっかりと戦っていけるんじゃないかと思います。
[新里 亮]
−−今日はメンバーを入れ替えた中での試合だったが振り返ると。
だいぶ久しぶりの試合だったので、入り方が難しいと思っていました。15分、20分くらいは個人的には様子を見ながらという感じだったが、チームとしては前半からアグレッシブにいこうと言っていましたし、自分のプレーの部分は難しかったところもあるけど、無失点で進みながらも効率的に点を取れたので、落ち着きながらやれた。
−−今季は出番が少ない中での出場だったが、モチベーションも高かった?
自分のアピールもありましたけど、チームの連勝を止めたくない気持ちと、もっとチームが上に行くためにもここは勝たないといけない試合だったので、自分のプレーを出さないといけないという思いもありましたけど、まずはチームの勝利が一番だったので、そこにフォーカスしてやりました。
[渡邉 千真]
−−Jリーグ通算100得点だが、2点ともファーストタッチで次のシュートにいけるところまでボールを置けていた。
そのとおりです。良いところに置けていたのでシュートを打てたし、2点とも良いパスが来たところでファーストタッチが決まったので、うまく流し込めたかなと思います。
−−あらためて100得点を決めた感想は?
素直にうれしいです。ここまで(時間が)かかったなという感じです。もう少し早くゴールを取れたと思うんですけど、自分1人ではゴールは取れないし、皆のアシストがないといけないので、そういった意味では皆に感謝しないといけないですし、良いポジションだったり、冷静さだったり、思い切りの良さとかゴールに必要なところはあるし、一つひとつのゴールでそういう部分を出せていると思います。
総評
Q「今日はシステムもスタメンもいろんなところで変更がありましたけれど、その意図を教えてください。」
宮本監督「今日のメンバーの構成からシステムの選択というか、また矢島もいたりとかということもありましたし、そういったところで従来練習からしっかりとやっているシステムだったので、それをやっても問題ないという認識の下でスタートしましたし、メンバーの交代に関しても連戦もある、またしっかりとコンディションが上がってきている選手たちに仕事をしてもらうことで、チームとしての勢いを増していきたいという思いもあって、今日のスタートのメンバーになりました。」
Q「渡邉千真選手が2得点、監督も現役時代に対戦したことがあると思いますけれど、彼の100得点について、監督はどのようにお感じですか。」
宮本監督「100得点が見えるところにここしばらくいて、なかなかそこに、そこまで足踏みが続いていたような状態だったんですけど、ここ最近、本当に、練習から、また試合からかなりパフォーマンス高くやってくれていますし、やはり、シュートに到るまでのプロセスをしっかりとイメージしているものを表現するという部分、また、その引き出しとかの多さに対して、特に今シーズンは、去年苦しんだところもあったと思うんですけど、心身ともにコンディションが整っているなという印象を受けます。だからこそ、ああいう難しいコントロールからシュートというところもスムーズに出来るのかなという風に思っています。」
Q「昨日、遠藤選手がいなくなったことを皆の力で支えて言ってほしいということを選手に話したと言っておられましたが、まさに今日の試合はそれを体現できた試合なのかなと思いますが。」
宮本監督「すぐにチーム力が上がるということはないと思うんですけど、でも試合に出た選手がしっかりとそれぞれの特徴を出して、チームの勝利に貢献していくということが、これからのクラブの方向性を決めるにつながっていくと思っていますし、そういった意味で皆が試合に絡むような状況、そこにまた競争が生まれて、よりチームとしてのキャパシティの輪が大きくなるような状況を作っていきたいと思いますし、そういうものがあってこそ、最後というかこれからの連戦もしっかりと戦っていけるんじゃないかと思います。」
Q「今日はシステムを変えて、4-4-2でなかったですが、渡邉選手の得点ということだけでなくて、タメを作ったり、彼は気の利いた動きが出来たと思います。そういうところが戦術的なバリエーションにもつながっていると思うのですが、渡邉選手の評価を聞かせてください。」
宮本監督「確実にボールを収めてくれて、時間を作ってくれるというところは(渡邉)千真の特徴だと思います。今日もそういったシーンはありましたし、それだけではなくて、ゴールに体が向いている状態でも今日に関して言うと鋭い動きが見られたかなと思います。そのボールをしっかりと収めることに関しては我々のFWに対しては皆、パト(パトリック)に対してもそうですし、アデ(アデミウソン)に対しても(宇佐美)貴史に対してもそれは伝えていますし、そういうものをベースとして攻撃は構築していきたいという風には思っています。」
Q「川�ア選手はベンチに入りながらもなかなか試合展開的には長い時間での出場はありませんでしたが、今日は展開的にも長く使われましたけど、彼の評価であったり今後期待するところを聞かせてください。」
宮本監督「オンのところに関してはかなりやるだろうなと思っていましたし、今日に関してもたくさんいいシーンは見られたので、やはりオフのところの強度であったり、ポジショニングの正確性であったりというものはもっともっと学んでいかなきゃいけないという風には思います。でも良さはたくさん見せてくれたと思います。」