2018.12.1(土) 14:00〜 明治安田生命J1リーグ 第34節 柏@三協F柏
[プレビュー]三浦・倉田が語るJ1第34節 vs 柏 ― 今季の集大成となる柏戦。勝ってガンバの歴史に名を刻み込む



どん底のチーム状況から、指揮官と選手、そしてサポーターが一つになって這い上がってきた宮本ガンバ。J1残留を決めるまでの道のりでチームは本来、ガンバが見せるべき姿を徐々に披露し始めてきた。
前節、湘南に勝ちきりクラブタイ記録となる9連勝を飾ったガンバにとって、今季の最終戦は宮本監督とともに積み上げてきたスタイルを見せつける場だ。

10連勝というクラブ新記録を前にしても、選手たちにブレは一切ない。「10連勝を目的にやってきたわけじゃない」と話すのは出場停止から復帰する倉田だ。過去例に見ない熾烈な残留争いの中でも、一喜一憂することなく目の前の戦いに集中してきたガンバだけに「やることは変わらない。その質をさらに上げるだけ」(三浦)。
そして大黒柱の遠藤も「記録もかかっているけど、それよりも一つでも順位を上げたい」と勝利への執着心を口にする。
柏は既にJ2降格が決まっているが「逆にフレッシュに戦ってくる」と倉田も警戒心を隠さない。前節も長崎の粘りに手こずったガンバだが、柏には日本代表の伊東やクリスティアーノら強力なアタッカーが揃っているだけに侮れない試合になるはずだ。
「相手の状況に関係なく、自分たちは勝つだけ」(遠藤)。連勝街道を駆け抜けた先に、クラブ記録が待っている。

DF5 三浦弦太「今季最後の試合ですし、もちろん10連勝という記録もかかっているのは分かっています。ただ、記録を目指すというよりは柏戦も一つの目の前の試合です。しっかりと勝って、今シーズンを終わりたいですね。自分たちの良さを継続するだけですし、それができれば自ずと結果もついてきます。降格が決まった相手との試合は難しいですけど、そういう相手に対しても、自分たちらしいサッカーをしないといけませんし、来季につなげる内容を見せたいですね。柏にはいいアタッカーが揃っていますが、無失点にすることを意識して、相手の良さも消したいですね。」

MF10 倉田秋「柏は既に降格が決まっていますが、降格が決まったチームはリラックスして、いいサッカーを見せてくることも多いので、気をつけないといけませんが、ただ、僕らも今はいいチーム状態にあります。10連勝という記録を過度に意識はしていませんし、『目の前の試合を積み上げてきてここまで来た』って恒さんも言っています。今シーズンの結果はよくなかったにも関わらず、皆さんが応援してくれました。そういうサポーターに対して、最後いいサッカーを見せて勝って、最後はよかったねって言ってもらえるように終わるつもりです。」


アライバルインタビュー

宮本監督は「速い攻撃をいかに防ぐか、そしてボールをテンポよく動かせるかがポイントになる。」と語っていました!!

ハーフタイムコメント
・ボールをテンポ良く動かそう。
・ビハインドを跳ね返せるか見せ場。10連勝しよう。

2018明治安田J1 第34節 ●2-4 柏 @三協F柏
クラブのリーグ戦連勝記録となる10連勝を目指して戦った2018シーズン最終節は、前節で来シーズンJ2での戦いが決定した柏と戦った。
ガンバは今シーズンのチーム最多得点者のウィジョをコンディション不良で欠く中での戦いとなり、FWはアデミウソンと、本試合でJ1通算300試合出場となった渡邉の組み合わせで臨むこととなった。

試合は4分、最終ラインでクリスティアーノにボールを奪取されると右サイドを突破されピンチを招くが、遠藤の身体を張ったディフェンスで難を逃れる。
7分にはアデミウソンが右サイド深くまで切り込んでボールを折り返しチャンスメイクするが、シュートまで至らず活かしきれない。
11分。柏に左サイドへの侵入を許しフェイントからシュートを打たれるがDFに当たりCKになると、柏はショートコーナーを選択。
そのCKから、クロスを上げられ鈴木が頭で合わせ先制され、10連勝に向けて厳しい立ち上がりとなった。
ガンバは今野のボール奪取からの左サイドの藤春・倉田とリズムを作っていく。
20分にはその左サイドで遠藤・今野・倉田のパスワークでリズムを作り前線のアデミウソンに縦パスを入れチャンスを作るが、ゴールには至らないが、迎えた28分。アデミウソンが倉田とのパス交換から右サイドへ流れてクロスを上げると、ファーサイドで渡邉が頭で合わせ同点ゴールを奪う。
その後も左サイドでのパスワークで攻撃を組み立てリズムを作っていくが、なかなか得点に結び付けられないでいると45分。
左サイド深くからの折り返しを瀬川に合わせられ失点。1点ビハインドで前半を終えた。
後半は両チームともに交代無くスタート。
その後半開始早々の47分。左サイドからのCKを一度は東口がパンチングで弾くがこぼれ球を拾われると、ペナルティエリアへの侵入を許しシュートを打たれ失点。痛恨の追加点を入れられ点差は2点に広がる。
さらに64分にはセンターライン付近でボールを失うと、そこからのロングシュートを許し失点。ダメ押しとなる4点目を許す。
ガンバは65分。米倉に代えて藤本を、遠藤に代えて中村を投入すると小野瀬を右サイドバックに変更する。
交代で入った中村が左サイドを果敢に攻め上がりペナルティエリア付近でのプレーが多くなっていくと、77分には渡邉に代えて一美を投入。
直後の79分。右サイドの小野瀬からアデミウソンがパスを受け、ペナルティエリアに侵入しシュートを放ってゴールを割り点差を2点に縮めるが既に万事休す。
試合はそのまま2-4で終了。クラブ記録となる10連勝の達成はならず、来季への課題を残る試合となった。

[ 宮本 恒靖監督 ]
クラブの新しい記録という10連勝を懸けて選手たちはしっかりと試合に入ったとは思っています。ただ、立ち上がりで失点するという流れは最近なかったことで、少しゲームの進め方でうまくいかなかったところはあったと思います。攻撃が単発な部分があったと思いますし、ボールを奪う連動性も前半の途中までは欠けたと思います。前半の途中からリズムを取り戻し、1点を返したところまでは良かったと思いますけど、少しもったいない時間や後半立ち上がりに失点をしたことで難しい試合になったと思います。

とはいえ、途中から若い選手が入って、彼らが積極的プレーを見せてくれたことに関しては来年につながるプレーはたくさんあったと思います。


−−同点に追いつく前に選手たちに指示を与えていたが?
狙いとしてはアデミウソンが少し[4−2−3−1]のトップ下のようなイメージで前半の立ち上がりはプレーさせていたので、どちらかというと2トップ気味に(渡邉)千真と一緒になってプレーしようと伝えましたし、(倉田)秋に関してはそういうプレーを意識しながら、あとは右サイドの(小野瀬)康介を使えていなかったので、右サイドに振ることも考えながらプレーしようと伝えました。

−−苦しい状況で監督を引き受けながらも、9位で終えた率直な思いと来季への課題は?
確かに17試合を終えたところで引き受けたことをあらためて振り返ってみると、厳しい順位だったなと思いますけど、あのときは一つひとつの試合を拾っていくことだったり、選手個人やチームとしてやり方をしっかり整理することで必ず残留にはつなげていけると思っていました。いま、こういう順位になる中でこの試合を迎えて、この試合の結果の部分だけを切り取ると不満は残ります。それは前から行く守備と後ろが少し重たくなってしまい、間延びしてしまった時間が長く、その辺は来季に向けての改善ポイントだと思います。

あとは速い攻めを意識している中で、遅攻になったときの相手との駆け引きやポジショニング、パスを受けるタイミングは改善する必要があると思いました。


[三浦 弦太]
−−4失点を振り返れば、不運で難しい失点も多かったと思うが?
アンラッキーな部分もありましたけど、失点は失点ですし、そういうところもゼロで抑えていかないと思います。

−−宮本 恒靖監督に代わって、選手の距離感が良くなったと思うが?
攻守において距離感は良くなっていると思うので、攻撃でもテンポよくボールが動いたり、守備でも前からハメに行って奪えたりと、そういう良さは戻ってきたと思います。

−−今季1年間キャプテンとしてプレーしてきたが?
なかなか勝てないときは難しいところもあり、目標が変わってしまいましたけど、ツネさん(宮本監督)になって残留という目標を掲げ、それをしっかり達成できたことは良かった。また来年につながるようなサッカーをちょっとずつできるようになったと思うので、また良い準備をして来年は立ち上がりからしっかり連勝していけるように頑張っていきたいです。

総評
宮本監督「クラブの新しい記録という10連勝をかけて選手たちはしっかりと試合に入ったと思っています。ただ立ち上がりで失点をしてしまったという流れが最近無く、少しゲームの進め方がうまくいかなかったところはあったかなと思います。
それを少し速すぎるというか、攻めが単発な部分があったと思いますし、ボールを奪うというところに関しての連動性も前半途中までは欠けたかなと思います。ただ前半の途中から少しリズムを取り戻した中で1点を取り返したところまでは、良かったと思うんですけど、少しもったいない時間で失点をして、また後半の立ち上がり失点したというところで難しい試合になってしまったと思います。
とはいえ、途中から若い選手が入って、色々彼らが積極的な姿勢を見せながら、いろんなプレーを見せてくれたことは来年につながるものはたくさんあったかなと思います。
」

Q「同点に追いつく前、倉田選手とかにポジションの指示をされていたと思いますが、どういうことを伝えたのでしょうか。」

宮本監督「1-1になる前ですね。狙いとしてはアデミウソンが少し、4-2-3-1のトップ下のようなイメージで前半立ち上がりはプレーさせていたので、どちらかというともう少し2トップ気味で渡邉と一緒になってプレーしようということを伝えましたし、倉田に関してはそういうプレーを意識しながら、あとは右サイドの小野瀬をあまり使えていなかったので、右サイドに振るということも考えながらやろうということは伝えました。」

Q「改めて守備をてこ入れしたり、走る部分も強化されたと見ていますが、特に連敗中のチームはメンタル的に厳しくてまた負けるのではないかというのが染み付いていることも多いですが、監督として改めてどういうことをずっと言ったり、指導してきたのでしょうか。」

宮本監督「いい部分は残そうと。悪い部分は例えば、試合の中で後半失点してしまう映像を見せてボールへの守備を改善しようという事を伝えながらやっていましたし、攻撃に関してもビルドアップのところで問題点があったので、そこの立ち位置であったり、パスの質とかは伝えました。あとは鳥栖戦の後フロンターレとやった時には、勝つことが選手の自信回復につながるというところで、まず結果にこだわった試合、メンバーを選ぶという点もやろうというところで勝った。
そこで少し上向きになったメンタルが神戸戦で逆転したり、清水戦でもギリギリのところで勝ち切れて、少しずつ自信は回復して行ったんだと思います。
」

Q「改めて降格危機の苦しい時期にチームを引き受けて、9位という順位で今季を終えたことの率直な思いと、今日の試合を踏まえて来シーズンに向けて伸ばしたい点や課題を教えてください」

宮本監督「確かに17試合を終えたところで、引き受けたのは振り返ってみると改めて厳しい順位だったなと思いますけど、あの時は、こないだもお話ししたように一つ一つの試合に寄っていく部分であったり、選手個人そしてチームのやり方をしっかりと整理することで必ず残留につなげていけると思っていました。今こういう順位で、今日の試合を迎えた、そして今日の結果という部分だけを切り取るとやはり不満は残りますし、それは前から行く守備と少し後ろが重たくなってしまったところで、間延びしてしました時間が今日の試合は長かったですし、そこら辺は来季に向けての改善ポイントだと思っています。あとは早い攻めを意識している中で遅攻になった時の、もう少し相手との駆け引きであったり、ポジショニングであったり、パスを受けるタイミングであったりとかを改善する必要があると思いました。」

Q「ファン ウィジョがベンチ外の理由を差し支えなければ教えてください。」

「ウィジョはおとといの練習で少し足を痛めて、そんなに大したというか、大きな怪我ではないですけど、昨日の練習は最後までできなかったので今日はスキップしようということになりました。」


[レビュー]柏の勢いに押され痛恨の4失点。ガンバが今季最終節で悔しい負けを喫する

前節、長崎に勝ちきりクラブタイ記録となる9連勝を飾ったガンバ。「記録のためにやってきたわけではない」という倉田の言葉は本音だが、宮本監督のもとチームは一つずつ目の前の試合に全てを注ぎ込んできた。
「相手のチーム状況は関係ない。とにかく自分たちのサッカーをして勝ちを伸ばしたい」(遠藤)。悔しい思いに溢れた2018シーズンで一つでも順位を上げるべくアウェイの柏戦に乗り込んだガンバだったが、エース・ファンがコンディションの問題で欠場。代わってピッチに立ったのは、ゴールに飢える渡邉だった。

柏は既に来季J2降格が決まっているが、降格チームとの戦いが難しくなるのは前節の長崎戦で経験済み。油断は一切なかったはずのガンバだったが、序盤から柏の鋭い縦の攻撃にガンバは「ミスマッチ気味ではまらない部分があった」(三浦)と苦戦を強いられて行く。
11分、柏のショートコーナーの流れから三浦が競り負けて先制点を献上。「立ち上がりで失点をしてしまったという流れが最近なかったところで、少しゲームの進め方がうまくいかなかったところはあった」と指揮官も振り返ったが、1点のビハインドをモノともしないのが連勝中のガンバだった。トップ下でプレーしていたアデミウソンを渡邉との2トップにスイッチ。宮本監督の狙いがズバリ的中し、28分にはアデミウソンのクロスから渡邉がヘディングシュートで試合を振り出しに戻す。
「ゴールという結果が欲しい」と話していた渡邉の一撃で勢いづいたガンバは43分にも米倉のクロスからアデミウソンが決定機をつかむ。
しかし45分には「柏戦のポイントはサイドの攻防。相手はサイドをうまく使ってくる」と倉田が警戒したサイド攻撃から2点目を許すと後半早々の47分にも3点目を許してしまう。

そして63分にはミス絡みから致命的な4点目を与え、宮本体制下でのリーグ戦ではワースト失点となったガンバだが65分に前節、J1初ゴールを決めた中村とベテラン、藤本を同時投入。「最終戦で、サポーターに喜んでもらいたい」(倉田)と最後までゴールに向かう気持ちを失わないガンバは79分、倉田のサイドチェンジをきっかけに柏ゴールに向かうと、アデミウソンが個の力でゴールをこじ開ける。
87分にもアデミウソンのスルーパスに抜け出した藤本が絶妙のクロス。中村にチャンスをお膳立てするが無念のタイムアップ。破竹の勢いを見せてきたガンバはクラブ新記録となる10連勝を逃した。
「若い選手が入って、色々彼らが積極的な姿勢を見せながら、いろんなプレーを見せてくれた」。敗戦の中にも確かな収穫も見とれた柏戦。最終順位は9位だが、宮本ガンバはその足取りの中でガンバの意地と地力を見せつけてくれた。

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