2018.11.3(土 祝) 16:00〜 明治安田生命J1リーグ
第31節 浦和@埼玉
[プレビュー]遠藤・小野瀬が語るJ1第31節
vs 浦和 ― 宿敵相手に目指す7連勝。今のガンバは上だけを見続ける
横浜FMに劇的な逆転勝ちを飾り、6連勝を勝ち取ったガンバ。勝ち点を39に伸ばし、いよいよ目標としていたJ1残留が近づきつつあるが指揮官と選手に緩みはない。
「当面の目標は残留をまず決めること。ただ、まだまだ上を目指したい」と遠藤は力強く言い切った。
残留を確定させるのが最優先だが、残されたリーグ戦は来季以降、強いガンバを再構築するための大事な戦いでもあることをチームは自覚している。
過去、タイトルをめぐって幾多の名勝負を繰り広げてきた浦和との一戦は、今のガンバの強さを見せつける格好の舞台になるはずだ。現在暫定6位の浦和は直近の5試合負け知らずで、4勝1分け。ガンバ同様、勢いに乗っている相手だけに「前線には怖い選手が揃っている。しっかりとチームで抑えたい」と三浦もチーム得点王の興梠や武藤らとのマッチアップに向けて気合十分だ。
ボールを動かしたい浦和に対して「相手の持ち味を消しながら、自分たちの良さを出す」(遠藤)。出場4試合連続ゴール中のファン
ウィジョを中心に、攻撃のバリエーションも増してきた今のガンバを敵地でもぶつけるのみだ。
指揮官として初めて埼玉スタジアムのピッチに立つ宮本監督も「他の試合とは違う雰囲気だと思う」。真っ赤に染まるアウェイの地で7連勝を勝ち取るだけだ。
MF7 遠藤保仁「僕らにとって当面の目標はまず残留です。次の試合で勝つことができれば残留が近づいてきますし、まずはここでしっかりと勝つつもりです。6連勝中の今、チームとしてやれているサッカーを継続したいですし、気候も涼しくなったのでよりコンディションを高めて最高の状態で浦和戦に臨めるようにしたいですね。最近の試合では、徐々にいろんな形から攻撃を出せるようになってきています。浦和も最近は調子がいいですが、相手がどういう戦いをしてこようとしっかりとボールを回しながら戦うつもりです。」
MF50 小野瀬康介「次の浦和戦は僕にとってプロ生活で初めての埼玉スタジアムの試合ですが、アウェイの浦和戦は観客も多いイメージがあるので楽しみです。前節、ようやくガンバに来て初めてのゴールを決めることができましたし、メンタル的にもより落ち着いてプレーが出来ると思っています。ただ、まだまだ、あの1点に満足することなく、残されたリーグ戦の4試合でゴールやアシストを狙いながらピッチに立ちたいですね。ハードワークをするのは当たり前のことですし、それを継続しながら数字でも結果を残してチームに貢献したいと思っています。」
アライバルインタビュー

「(ここ2週間)攻守においてチームとしてレベルアップすることを目標にしてきた。耐える時間もあると思うがしっかりと攻めきりシュート打っていきたい。」
ハーフタイムコメント
・中盤でのボールへの寄せを厳しく行こう
・プレーが切れた時も集中し続けよう
2018明治安田J1 第31節 ○3-1 浦和@埼玉
2週間振りの試合となった今節は、アウェイで浦和レッズと対戦。
ガンバは6連勝、そして浦和も直近5試合で4勝1分けと好調を維持している相手だけに、
取り戻しつつある自信が本物であることを証明するには、格好の相手となった。
先発メンバーは前節負傷交代を余儀なくされた東口がメンバー外になったことを受けて、林がゴールマウスを任され、FWはウィジョとアデミウソンの組み合わせとなった。
試合は序盤から浦和のペースで進み4分、8分とシュートを許す苦しい展開。
しかしガンバも右サイドの小野瀬が前線からの守備とキープ力を活かしCKを得ていく。
16分にはこの日FWでコンビを組んだウィジョとアデミウソンのコンビネーションでカウンターで相手ゴールに迫るなど、徐々に攻撃の形が見えてくる。
しかしその後は再び浦和ペース。
再三与えるCKとFKなどでゴールに迫られるなど耐える時間が続くが、三浦を中心に落ち着いて対応する。
23分には中盤でのミスからボールを失うと、一気にカウンターに転じられピンチを招くがなんとか耐え凌ぐ。
37分にはスローイングから一瞬の隙を突かれ左サイド深くへの侵入を許すと、中央へ折り返したボールを柏木に合わせられシュートを許すが、ここは林がファインセーブでゴールを割らせない。42分にはバイタルエリア中央付近からのガンバのFK。
ファーサイドを狙った遠藤のFKはファビオが頭で合わせるが、ゴールを捉えることが出来ずチャンスを活かしきれない。
しかし44分。バイタルエリア中央付近でボールを拾った小野瀬がミドルレンジで左足を振り抜き先制し、試合を1点リードで折り返す。
両チーム交代なしで迎えた後半は開始早々の49分。
ペナルティエリア付近で長澤にシュートを許し、これを一度は林が防ぐがこぼれ球を興梠に詰められ失点を許す。
しかしその後持ち直し徐々に攻勢を強めていくと、62分。
カウンターから左サイドを素早く駆け上がったウィジョが、ペナルティエリア内右からコントロールを効かせたシュートを放ち貴重な勝ち越し点を奪う!
その直後69分には左サイド藤春からの折り返しに合わせたアデミウソンがダメ押しとなる3点目を奪う!
2点リードと白星へ大きく前進したガンバは75分にはウィジョに代えて渡邉を投入すると、前線でボールを納める渡邉が浦和にペースを渡さない。
83分、89分には中村、一美と若手を続けて投入。最後まで点を奪いに行く姿勢を見せたガンバがアディショナルタイム4分も難なく乗り切り勝利!
これでリーグ戦破竹の7連勝。勝ち点を42に伸ばし暫定9位に浮上した。
[ 宮本 恒靖監督 ]
レッズとアウェイでやるということ、それに調子の良い相手で連勝している中でやるということ。われわれの力が試される試合だと思っていた。狙いとしているものは少しは出たが、相手の出足も良く、ディフェンスに甘さがあって、前半は後手になっていた。その中で、小野瀬(康介)の素晴らしいシュートが決まった。
後半は守備をしっかりとやろうと臨んだが、開始5分のうちにやられたことについては反省したい。ただ、そこから良い距離感でゴールに迫っていく部分が出た。1−1になってからは、良かったと思う。
ファン ウィジョのゴールも素晴らしかったし、試合を締めるところも、3点目が取れて、ある程度余裕を持ってできたかなと思う。
−−前半にできなかった部分と、後半にうまくいった点については?
前半は、ボールを奪ったあとに簡単に失うところがあった。サイドに持っていったあとの、FWのポジショニング、中盤の顔の出し方といった、バランスが良くなかった。前半は守備の甘さもあったのが難しくなった要因だったが、後半は点を取られてから互いの距離感が良くなった。倉田(秋)がポジションを代わりながら中央に行ったところで、空いたところを藤春(廣輝)が使えた。そこで数的優位を作れて、サイドの深い位置まで行けた。それと、アデミウソンとファン
ウィジョの立ち位置を変えた部分もあった。そうして押し込んだぶん、ヤット(遠藤
保仁)、コンちゃん(今野 泰幸)が前を向けて、よりサイドに行けたところはあった。
−−ずっと起用していた渡邉 千真をベンチスタート。FWはアデミウソン、ファン
ウィジョの組み合わせだった。期待されたことと評価については?
期待したことは、彼ら二人の呼吸の合うところ。スピードを出しながら、相手ゴールに迫るのが狙いとしてあった。前半はその距離が遠くて、良いコンビネーションができなかったが、後半は改善されて、より深いところまで行けた。評価に関しては、互いに1得点ずつしていますし、FWは千真も一美(和成)もいて、良い競争をしていると思う。調子の良い選手、そして試合に勝つための組み合わせを考えて起用した。
−−今野が先発に戻ってから7連勝。彼がチームに与えている影響については?
コンちゃんが帰ってくることで、その存在がチームに安定感をもたらす。球際の強さも、後半は特に見られた。相手ボールになるか、自分たちのボールになるかで流れが変わる。彼の復帰によって、それが自分たちのボールになることが増えていると思う。そうしたディテールをモノにできるかで結果につながる。あとは、ヤットが前に行ったところでコンちゃんがバランスをとれる。
[小野瀬 康介]
−−先制点となったスーパーゴールについて。
前も空いていたし、いけると思った。軌道はイメージどおりだったが、あそこまでうまくいくとは。アデ(アデミウソン)から良いボールが来た。相手の前に入って、バウンドも良い感じだったので、思い切り振りました。
−−左足が?
逆に良かったと思う。
−−力が抜けたということ?
そうですね。大勢の観客の中で点を決めるのは最高。また味わいたいと思いながらプレーしていた。
耐えている時間が長かった。シュートも少なかったし。監督からも毎試合、「打っていけ」と言われていた。入って良かったです。
総評
宮本監督「調子の良いレッズとやるということで、我々も連勝をしている中で、こういった相手とやるという事は自分たちの力が試されると思って試合に入りました。前半は狙いとしていたものも少しはできましたけれど、相手の出足もよく我々のディフェンスも少し甘さがあって、少し後手を踏むような展開が続きましたけれど、小野瀬の素晴らしいシュートが入って形成を一気にこっち側に持って来れたかなと思います。後半はもう少し守備をしっかりやろうという中で入りましたが、開始5分でやられたところは反省しないといけないと思います。ただ、そこからもう一度スイッチを入れて、皆が相手ゴールに迫るという部分、これは練習の中でたくさんトライしていたいい距離感でボールを動かしながら、相手ゴールに迫るというところができた点では非常に良かった。1-1の後は良かったなと思います。ウィジョのゴールに関しても本当に素晴らしいゴールだと思いますし、個人の力を持ってして勝ち点3につなげていったなと思います。試合の締め方に関しても3点目を取れたのである程度、余裕を持って終えることができたかなと思います。」
Q「前半狙いとしていながらできなかった部分と、後半うまくいった要因をどう感じていますか。」
宮本監督「前半はボールを奪った後、簡単に失うことだったり、ボールをサイドに持っていった後の、最後のFWのポジショニングだったり、中盤の選手の顔の出し方であったりがあまりよくなかったですね。後半に入って前半、守備の部分での甘さもあって1つ難しくなった要因だなと思います。後半は、さっき言ったような点を取られてからの互いの距離感であったり、倉田がちょっとポジションを変えながら中央に行くことによって、左サイドを開けた部分を藤春がより使えるようになったことで、そこで数的有利をうまく作れたので右サイドで深く行くことも多かったですし、そこで引きつける分、アデミウソンが降りて来てフリーになったり。まあ、アデミウソンとウィジョの位置をちょっと変えたところもありましたけど、その辺で押し込んだ分、遠藤ないし今野がああいう風にボールを扱うシーンが増えてよりサイドの深いところに持っていけたかなと思います。」
Q「加入後ずっと先発して来た渡邉選手がベンチスタートで、アデミウソン選手とウィジョ選手の組み合わせになりました。この2週間、いろいろな組み合わせを試して来た中でこの組み合わせになったと思いますが、期待されたことと今日の評価を聞かせてください。」
宮本監督「期待したことは彼らの2人の呼吸の合うところですし、スピードも出しながら、相手ゴールに迫るというのが狙いとしてありました。ただ前半はちょっとお互いの距離が遠くていいコンビネーションが生まれなかったんですけれど、後半そこが改善されたところがあったので、より攻撃に、前半よりもさらに奥に進めるような攻撃を作れたと思います。評価に関しては互いに得点していますし、FWに渡邉も一美も含めていい選手が、いい競争をしていると思いますから、基本的にそういったコンビネーションを考えながらでも調子のいい選手、この試合に勝つための組み合わせを考えながらやっているので、また次は湘南を相手に色々と考えてやりたいと思います。」
Q「この連勝は今野選手の先発復帰から始まっていますが、今日の試合を含めて今野選手がチームに与えている影響を教えてください。」
宮本監督「今野が帰ってくること、その存在自体が選手、またチームに安定感をもたらすと思っています。要所での球際の強さも後半なんかは見られて、そこが相手ボールにこぼれるのか、自分のものになるのかで流れも変わると思いますけれども、そこが彼の力で自分たちのものに出来る事が今野の復帰以来増えていると思います。あとは遠藤が前に行った時のバランスを取れる部分もこの連勝中によく見えていると思います。」
Q「これでほぼ残留が確実になって、目標とされていたことが達成されたと思います。それについてのコメントと、今シーズン最後までの目標をお願いします。」
宮本監督「まず2つ目の質問の答えですけれど、3試合全て勝つつもりでホームで後2試合ありますし、アウェイの柏戦もしっかりと勝って、シーズンを出来るだけ勝ち点を積み上げて終わりたいと思います。残留に関してはまだ数字上はわからないですし、1戦1戦というところは変わらないですけれども、トレーニングを積む中でまた、試合をこなして行く中で、選手に変化も見られて、やはりトレーニングの質を上げることで試合のレベル、プレーの質をあげることが勝利につながるということは選手にずっと言ってきて、それが9月ぐらいから、まあ8月は連戦が続いていたので練習をする時間が確保できなかったですがそこが戻って来て、また今野の復帰であったり、いろいろな要素があって、また連勝することで選手に自信が戻って来たいい流れにあるのかなと思っています。」
Q「さっきの質問と関連しますが、残留争いではプレッシャーもあったと思いますがそういう中で選手の成長をどういうところに感じられましたか。」
宮本監督「選手に一番最初のミーティングで言ったのは、自分たちの持っている、皆の持っている力を、ピッチ上で出すこと、状況は好転して行く。それは間違いないという話をして、それを取り戻すために例えば、フィジカルコンディションをあげることであったり、プレーの質、攻撃において例えば、ボールを動かすためのポジショニングであったり、話せば細かいですが、攻守に関しての約束事であったり、コンパクトにするという点が改善されてきているので、それがトレーニングをすることによって、みんなの意識も変わって、そこにトライする。そして本来の自分たちはこういうものだったというのを思い出しながらやれているのは今日の試合でもたくさんあったと思いますし、それがさっきも言いましたけど、いろんな要素も重なりながらこういった状況につながって行ったと思います。」
[レビュー]埼スタデビューの2人が浦和相手に存在感。7連勝で残留をほぼ確実に
「今は下のチームを気にするのではなく、もっと上に行くことだけを考えたい」。浦和戦に勝てばほぼ、J1残留が確実になる状況ではあるが、倉田はチームの総意をこう口にしていた。
就任当初、まず失点しない現実的な戦い方を重視した宮本監督ではあったが、シーズン終盤に向けて着手するのが攻撃力の更なるアップ。宿敵、浦和が待ち受ける埼玉スタジアムのピッチに指揮官が送り出した2トップには宮本監督の強気なメッセージが込められていた。
「スピードというところも出しながら、相手ゴールに迫る」(宮本監督)。
ファン ウィジョとアデミウソンの2トップを軸に攻撃の迫力を見せたかったガンバだが、浦和も直近の5試合では4勝1分け。序盤は「相手の出足もよく我々のディフェンスも少し甘さがあって、少し後手を踏むような展開が続いた」と宮本監督も認めるように我慢の時間帯が続いていく。
43,943人の大観衆が見守る完全アウェイの地で最初に存在感を見せたのが東口に代わってゴールマウスを守った林だ。
32分にマウリシオのヘディングシュートを防ぐと、37分には柏木の強シュートを足でストップ。「チームの勝利に貢献したい」と言い切っていた若き守護神の踏ん張りでガンバが浦和の攻撃を封じると、林同様に埼玉スタジアムデビューとなった小野瀬が魅せる。
「思い切り振った」。43分、浦和のパスミスをアデミウソンが回収し、小野瀬につなぐと小野瀬は左足を一閃。前節、劇的な決勝ゴールを叩き出した背番号50はスーパーゴールを突き刺して、試合の均衡を破った。
粘り強くアウェイで先手を取ったガンバだったが49分には警戒していた興梠に同点ゴールを献上。試合を振り出しに戻されたガンバだったが、ボールを主体的に動かす本来のスタイルを取り戻し、徐々に浦和への圧力を高めていく。
ガンバの地力か、浦和の勢いかーー。一進一退の展開にピリオドを打ったのはガンバが誇る韓国人エースだった。62分、浦和の攻撃を中盤で封じると遠藤が左サイドのファンに展開。「受けた瞬間に相手ゴールに速く迫りたかった」とドリブルで切れ込んだファンは得意の「ウィジョゾーン」から右足で技ありの一撃。浦和を突き放す。
出場5戦連発のファンの一撃で完全に火がついたガンバは69分にも高い位置でボールを奪うと左サイドを遠藤と藤春、倉田で崩しきり、アデミウソンがダメ押し点。宮本体制では初となる3得点で好調の浦和をねじ伏せ、4年ぶりの7連勝を掴み取った。
勝ち点を42に伸ばし、残留へ更に近づいたガンバだが、貪欲に連勝街道をひた走るだけだ。