2018.9.29(土) 16:00〜 明治安田生命J1リーグ
第28節 広島@吹田S
[プレビュー]倉田・渡邉が語るJ1第28節 vs
広島 ― 首位相手に試されるガンバの真価。4連勝で降格圏を抜け出すのみ
前節、清水に粘り強く勝ちきり2年ぶりの3連勝を飾ったガンバ。18位の長崎から9位の神戸までがわずか勝ち点9差にひしめき合う混戦模様の残留争いだが、17位のガンバも今節の結果次第では最高で12位に浮上するチャンスが出てきている。
しかし、指揮官にも選手も目先の結果に一喜一憂する気配はない。「この混戦で逆に他のチームを気にせず、自分たちの戦いに集中できる」と宮本監督が言えば、オも「もう3連勝は過去のこと」と広島戦に照準を向けている。
ホームで迎え撃つのは現在、首位を走っている広島だ。しかし、FC東京や川崎など上位をホームで撃破してきたガンバだけに、選手たちが目指すのは首位からの勝ち点3奪取。「僕らにはとにかく勝利が必要。1試合1試合全力を尽くしたい」と前線で機能性を発揮している渡邉が話すように、3連勝中に見せてきたサッカーをさらに進化させるのみだ。
攻撃面では広島の左サイドを突き崩す小野瀬らの動きが鍵になるが、対広島で不可欠なのがアウェイで2失点を許したパトリック封じ。ファビオの退場もあってアウェイでは0対4で敗れたが、当時とは異なるチーム状態を首位相手にぶつけるのみだ。
首位相手に4連勝を飾り、強いガンバの復活を高らかにアピールしたい一戦だ。
MF10 倉田秋「残留争いはかなり接戦になってきましたが、ガンバとしては一つでも試合を落とすとまた苦しい状況になってしまいます。ただ、最近の試合ではいい時間帯を作れるようになってきましたし、それを90分通じて継続することが次の課題です。僕自身もチームのパフォーマンスが良くなったことで、より敵陣の近くでプレーできている手応えはあります。リーグ戦は気の抜けない戦いが続きますが、目の前の試合に勝って順位を上げることだけを考えるつもりです。チームの皆も自信を取り戻した感がありますし、このいい流れに乗って行きたいですね。」
FW39 渡邉千真「前線で僕がしっかりと収めてマイボールにできるとチームにとってもやりやすさが違うと思っています。清水戦では後半に押し込まれる時間帯がありましたが、ああいう展開でも僕がキープして仲間の上がりを待てるようにしたい。もちろん、FWとしてゴールも必要ですし、下がってボールを受けるだけでなく、そこから相手のゴール前でボールを触ってシュートを打てるポジションに行くことも必要になると自覚しています。ウィジョとはいい形でやれ始めていますが、もっとFW2人だけで崩す場面が増えれば、チャンスも増えるので、広島戦でも意識するつもりです。」
アライバルインタビュー

「(今日の試合は)攻守両面のハードワークとチャンスでいかにリスクを取れるか、そして相手のカウンターを抑えることができるかがポイントになる」
ハーフタイムコメント
・ボールに対しての守備をしっかり行こう。
・セカンドボールを拾ってシュートを打っていこう。
・集中力を保ってプレーし続けよう。
2018明治安田J1 第28節○1-0広島@パナスタ
9月に入り、アウェイでの連勝を含むリーグ戦3連勝のガンバ。対戦相手は現在リーグ戦首位を走る広島。難しい試合が予想されるこの試合は、2シーズン目を迎えるガンバエキスポとして開催。選手達は特別ユニフォームを着用して試合を戦い、34,660人が駆け付けたスタジアムも、いつもの青黒ではなく「赤黒」に染まり試合が始まる。
試合開始から広島にチャンスを作られるが、ガンバも集中して守る。20分頃からは攻守が入れ替わる展開になり、徐々に広島は引いて守り、ガンバがボールを持つもコンパクトな守備を崩すことが出来ない。一方、広島にもシュートを打たせることはなく、前半は0-0で終える。
両チーム交代なく迎えた後半も前半と同じような展開が続く。58分の危ない場面は東口が好セーブでゴールを守る。その後もガンバがボールを持つ時間が長くなるが、時折攻められる時も守備陣が集中して守る。74分には渡邉のシュートはミートせずにGKにキャッチされ、77分には広島にシュートを打たれるがここも東口が防ぎ、なかなか両チームとも得点にならない。
先にベンチが動いたのはガンバ。83分小野瀬に代わり藤本をピッチへ送り込むと、直後のCK、ニアサイドで広島の選手に当たり、ファーサイドにいたファン
ウィジョが押し込む!!ウィジョは3試合連続ゴール!その後交代で出場をしたアデミウソンがアディショナルタイムにチャンスもポストに阻まれ追加点にはならず。その後も危ない場面を作らせずに1-0で勝利!リーグ戦4連勝を飾ることが出来た!
この勢いで来週行われるアウェイ・大阪ダービーに臨む!
[ 宮本 恒靖監督 ]
3万何千人というホーム戦というところで、首位の広島相手にしっかりと良い内容を見せて勝とうという話をして試合に入りました。前半は取られ方が悪くて、相手のカウンターを受けてピンチを招くという少しバタバタした時間がありましたが、そこをしのいでからは自分たちでボールを動かす時間も増えましたし、相手ゴールに迫れるかなという展開になりました。
ただ相手の守備も厳しくて、入っていけないなという前半でした。後半、こちらのボール支配率も高まり、どこで一刺しするかなというところを考えながらの選手交代だったんですけれど、最後に残しておいた(ファン)ウィジョがしっかりと点を取ってくれた。ヒガシ(東口
順昭)を含めて守備陣もしっかりと頑張って守り切りましたし、最後の試合の進め方に関しても、8月の頭の頃に比べるとかなり落ち着きを持って、皆試合を終わらせることもできました。いろんな意味で手ごたえがあるというか、そういう試合になったかなと思います。ただ、まだ次はダービーもありますし、ウィジョが次は出られない中で、またしっかりとメンバーを見極めて、次の試合に向かっていきたいと思います。
−−後半の交代のタイミングが難しかったと思いますが、藤本
淳吾選手を入れた意図を教えてください。
意図は、70何分までちょっと引っ張った感じもあったんですけど、淳吾を入れて右サイドの深いところでボールを動かせる時間がある中で変化をつけたかったのと、相手が少し上がっている中でミドルシュートもありましたし、ヤット(遠藤
保仁)との関係性も期待して、アデミウソンも同時に入れるというアイディアで、そこの3人の良さというのが得点につながるかなと思って起用しました。
[遠藤 保j仁]
−−今日はボールを握る時間帯も多かったが?
決定的な場面はあまり作れていなかったので、最後の工夫がもう少し足りなかったかなと思う。
−−セットプレーはニアに低いボールを蹴ることが多かったが、得点の場面は高いボールを蹴っていたが?
パトリックさえ越えればというボールか、パトリックの前で触るかというどちらかを狙っていた。得点した場面に関しては中への入りも良かったし、セットプレーから勝ちを拾っていくのは上に行くためには必要な要素の一つなので、それで点が取れたのは良かった。
−−これだけボールを回せる試合は久々だが、要因は?
広島が少し引くというのもあったが、時間が経つにつれてスペースもできた。それぐらいだと思います。自分たちが良くなっている点ももちろんありますし、適切な距離感を取れるからこそボールは回る。あとはボックス付近でスルーパスとかの質が上がれば、ボールを握りながら崩しのときに違いを生み出せる。その辺は次の課題かなと思う。
[倉田 秋]
守備陣が東口(順昭)くんを中心に体を張って守ってくれていた。なんとか1点を取りたかったが、また(ファン)ウィジョが助けてくれた。でも今日は攻撃もやっていて楽しかったし、少しは手ごたえをつかめた試合かなと思う。
−−引かれた相手に対していろいろな工夫をしながら攻めていたが?
そうですね、皆がちょっと余裕をもってボールを回せていたが、良い時間帯のときに1点、2点と取っていけるようにしたい。
−−交代のカードを見たときに攻め切るという監督の意図を感じた?
恒さん(宮本 恒靖監督)は常に攻撃的というか、最後まで点を取りに行けという監督なので、絶対に勝とうという気持ちではいました。
[ファン ウイジョ]
ゴールを決めたセットプレーのシーンはコーナーキックからいいボールがきて、そのボールに弦太がいいタイミングで触ってくれて…おそらく自分が触らなくてもそのまま入ったかもしれないですけど、足も届いたのでさわれたのでそのまま触って入れました。(コーナーキックになっていなかったら交代になるということは気づいていましたか?)それまでは交代というのはわからなかったんですが、ゴール決まったあとに交代としりました。でもアデ(アデミウソン)が自分と交代した中でいい役割を果たしてくれたのが何よりも良かったし、自分以外の誰が交代して入ってもそういう役割を十分果たせるので悔しいという気持ちはなかったです。(相手もがっつり引いて、焦れるような展開でした。どんなことを考えてプレーしていましたか?)チャンスはいずれ必ず来ると信じて待っていたので、その1つのチャンスを掴むためにずっと集中力を高めていたので、それがコーナーキックという形で訪れたのは良かったです。(3戦連続ゴールで3戦4発。試合を重ねるごとにゴールの感覚が研ぎ澄まされているなと感じますか?)やっぱり自分は前の選手なので、ゴールを決めて当然ですし、試合を重ねるごとにゴールを決めたいという気持ちも強くなって行くので。自分が決めることによって中盤もディフェンスも試合展開としてはやりやすくなるので、できるだけ自分が決めて、いい試合にもっていけるようにやっていかないといけないということは心がけています。(次、出られないのは残念ですね)今日はガンバと広島に1枚ずつカードが出ましたが、そんなに危ない場面でもなかったし、危険なファウルとも思わなかったので…でも、そこは仕方がないので、何より自分がいなくてもチームが勝ってくれると信じています。
[藤本 淳吾]
(点を取りに行くというメッセージの投入だったと思いますが)流れが良かったので、自分が入って負けるのは嫌だったし、一発仕事ができればと思っていました。(相手が引いてほぼ前に出てこないという時間が続いていた。そこで点を取るイメージってどう描いていましたか?)サイドから崩していければ、とか、あとは例えば左から真ん中とか、左から飛ばして右とか、結構ウィジョの周りにスペースがあったので、そこで1:1で駆け引きしながら簡単に入れてあげたら…一度惜しいシーンがありましたけど、ああいう場面が作れるんじゃないかとは思っていました。自分が入ってからは特に…そんな場面もなかったし、すぐに点を入ったので良かったですけど。(監督には何を言われてましたか?)仕掛けのパスがなくなってきている、ということと、スペースがあったらシュートを、っていうことは言われていました。(勝てている流れもあってか試合終盤も落ち着いて試合を締められるようになっていますね)そうですね。前半戦はあれだけ勝つのに苦しんだのに、4連勝できるっていうのは不思議だし、その力というか、メンツ的にはいるはずなので。継続してやっていければいいなと思っています。(藤本選手自身はなかなかチャンスがもらえない状況がありますが)まあ、ゼロよりはこういう試合をやって、少しずつアピールして行くしかない。(トレーニングでも高いパフォーマンスでやっているということでしたが、全員で戦っていかなきゃいけない時だという意識で準備もされているのでしょうか)だいたいどのチームも紅白戦になるとBチームが勝つので(笑)。割と長い時間Bチームの方がボールを持って結構やっているので、それがいい感じで試合でも出てくれたらなとは思っていますけど。(次のダービーは、ウィジョ選手が出られません)ここで出られないのは、罰金ですね(笑)。とにかく、みんなで頑張ります。
[渡邉 千真]
(向こうは引いていたし、しんどい試合でしたね)でもまあ、こういうしんどい試合だからこそ勝てて良かったなと思います。(前半、相手のカウンターであわやというシーンがありましたが、それ以外はほぼ自分たちがボールを持って試合を進められていました。スペースはなかなか見つけにくかったと思いますが、どんなことを考えてプレーしていましたか?)前半はなかなかボールを受けられなくて、思うように受けさせてもらえなかったというか…でも動かないと相手も動かないし、出てこないので、そういうスペースを作る動きをして、そこを使ってくれればという思いでやっていました。相手が引いたということは僕らがボールを握れるということだったので、その中で引いた相手に対して、後半はサイドを攻略しながらやれたので…ただその先がシュートまで持っていけなかったことは課題でしたね。(最後まで勝ち点3をというイメージでプレーしていましたか?)個人的に、ファビオとかには80分を過ぎたくらいで、最低でもゼロでいこうということは確認して、それがあればセットプレーででもチャンスがあれば勝ちきれると思ったので、そういう話をしながら進めていて…結果的にセットプレーで取れたし最後は泥臭く戦って勝ち切れたのは大きかったです。35000人近く入った中でしっかり勝つことができて、見にきてくれた人たちにも気持ちを示せたんじゃないかなと思います。
[今野 泰幸]
(前半カウンターを食らったシーン以外はうまく試合を進められたという手応えはありますか?)我慢比べでしたね。全然出てこないし。全然動き出してこないし。完全なリアクションサッカーでマジで我慢比べでした。(そこに焦れずに戦えるのも1つでしたね)今日は難しかったですね。パトリックのヘディングの競り合いも任されていたし、あとカウンターのケアというのもやってくれっていわれていたので、その仕事に徹していたんですが難しかったですね。疲れました。(最後、それでも点を取りに行こうというメッセージが込められた交代があり、最後まで勝ちに行くことを目指した中で得点が生まれました)そうですね。交代によって変化を与えてくれたし、ちょっとそれまでリズムが一辺倒になっていたのが、交代によって変わって大きかったですね。相手も少し混乱していたので。(相手が引いていたとはいえボールもうまく回っていたし、今野選手も縦パスなどでそこに貢献していました)全然、プレッシャーがなかったですからね。でももう1段階、精度を上げて嫌なところにパスを出していかないと、崩せないなって思ったし、その守備の硬さは首位にいるだけあるなっていう感じで、本当に守備は強かった。でもまあ要所要所ではボールを奪えたので、それは良かったです。(しぶとい戦いはできましたね)本当に後ろは声を掛け合いながら僕も我慢しながら、本当に今日は我慢比べに勝ったというイメージです。(4連勝でダービーを迎えられる。下の勝ち点を考えれば安心はできないだろうけど、波には乗ってきていると?)でもまだ安心はできないし、安心するためにはもっともっと勝ち点3を取り続けるしかないと思っているので、しっかりまずは休んで体力を回復させて…最近はずっといい準備ができているから、それをまた継続していい準備をして、最高の雰囲気で相手を倒したいと思います。
総評
宮本監督「3万何千人という人が入ってくれるホーム戦で、首位・広島相手にしっかりと良い内容を見せて勝とうという話をして、試合に入りました。
前半取られ方が悪くて相手のカウンターを受けてピンチを招くという少しバタバタした時間がありましたが、そこをしのいでからは自分たちでボールを動かせる時間も増えましたし、相手ゴールに迫れるかなという展開になりました。ただ相手の守備も厳しくて入っていけないという前半でした。後半、こちらのボール支配率も高まり、どこで一刺しするかを考えながらの選手交代でしたが、最後に残していたウィジョがしっかり点を取ってくれ、東口含めて守備陣もしっかり頑張って守り切りましたし、最後の試合の進め方に関しても、8月の頭の頃に比べるとかなりの落ち着きを持ってみんな試合を終わらせることも出来ましたし、色んな意味で手ごたえがあるというか、そういう試合になったかなと思います。
ただ、また次ダービーもありますし、ウィジョが次出れないのでしっかりとまたメンバーを見極めて次の試合に向かって行きたいと思います。」
Q「『どこで一刺しするか』と言っていましたが、その交代のタイミングが難しかったと思いますが、交代のタイミングと藤本選手を投入した意図を教えてください。」
宮本監督「意図は70何分までちょっと引っ張った感じはありましたが、藤本を入れて右サイド深いところでボールを動かせる時間がある中で変化を付けたかったのと、相手が少し下がっている中でミドルシュートもありましたし、遠藤との関係性も期待したなかで、アデミウソンも途中でいれるというアイデアの中で3人の良さが得点に繋がるかなと思い起用しました。」
Q「得点入る直前に2枚代えを決断していたことで、勝ち点1ではなく勝ち点3を取りに行く気持ちが見れたと思いますが、監督としては勝ちにこだわったのでしょうか?」
宮本監督「後半の試合運びを見ていると、何か変化が1つ、2つあれば崩せるなという所もありましたし、藤本に関してもアデミウソンに関しても練習の中で非常に高いパフォーマンスを見せていたので。ただウィジョにしても小野瀬にしても良いパフォーマンスがありましたが、後はどこでというタイミングだけで。残り数分のところでアデミウソンももう1点というチャンスを作りましたし、みんなの力で勝ち切るということを常々言っているので、こういった展開に繋がってよかったです。」
Q「ウィジョ選手は最初からあのタイミングで代えるつもりでしたか?それとも2人交代を用意された中で1人ずらしたと思いますが。」
宮本監督「セットプレーになったのでウィジョだけ残しました。」
Q「セットプレーにならなかったらあのタイミングで2枚代えていた?」
宮本監督「そうですね、はい。」
Q「4連勝で臨む次節はアウェイ・大阪ダービーですが、ご自身の現役時代から大阪ダービーを経験していて、トップチームの監督として初めて迎える大阪ダービーに関してどんな想いを持っていらっしゃるか、どんな戦い方をしたいと思っているのか教えてください。」
宮本監督「想いは、リーグ戦の試合の中で負けられない試合の1つだという風に現役時代から思っていましたし、それはユースの監督をしている頃も、選手に発破をかけていましたし、やはりトップの監督という所ではさらに重みも増すなと思うので、選手にそういった姿勢で臨むよう求めたいですし、その意味もしっかり理解した中で戦ってもらいたいと思います。試合をどうやって戦うかに関してはおのずと選手達がパワーを出して目の前の相手に負けたくないという試合になると思いますし、そういったところで、少しの戦術的な変化であったり、テクニックの質の高さであったりで、同じように勝ち点3を目指してやりたいと思います。」
[レビュー]勝負強さを取り戻したガンバ。首位を撃破し、3年半ぶりのリーグ4連勝を飾る
3連勝を飾り、上昇気流に乗りつつあるガンバにとってその真価が試されたのが広島戦だった。
「首位相手にここで勝てば、残留争いはさらに混戦になる。僕らにとって非常に重要な一戦」(遠藤)。首位を走る広島にはアウェイで0対4と敗れているが、二ヶ月前のガンバとは違うことを見せつける場が4連勝を賭けた今節の戦いだった。
「清水戦の前半のようなマインドを持って試合に入らないといけない」と立ち上がりから攻勢に出たかったガンバだが、序盤は広島のカウンターに苦しめられる展開に。ミスでボールを失い、広島の速い攻めにてこずったが14分に許したティーラシンの決定的な一撃は東口がスーパーセーブ。守護神の踏ん張りが試合の流れを変えると、徐々にガンバがボールを握り始める。
「皆が余裕を持ってボールを回せていた」と倉田が振り返ったように、徐々に広島を押し込む場面も増え始めたが2戦3発のエース、ファンは厳しいマークを受け、前半はシュート1本に封じられてしまう。
ボールを握るガンバに対して、パトリックら2トップを残して自陣にブロックを形成する広島は完全にカウンター狙い。「我慢比べだった」と今野は拮抗した試合展開をこう表現したが、広島のカウンターを恐れることなくボールを動かすも、首位チームの守備組織は、やはり一筋縄では崩れなかった。
徐々に残り時間が短くなりゆく中、宮本監督が選手交代でチームに「勝ちきれ」とのメッセージを送る。
残留争いでは地道に勝ち点を積み上げることが不可欠だが、83分に宮本監督は小野瀬に代えて藤本をピッチに送り出す。「どこで一刺しするか」(宮本監督)。首位相手に勝ち点1で満足するのではなく、指揮官が目指したのはあくまでも勝ち点3。そんな宮本監督の思いがわずか1分後に結実する。
広島はセットプレーからの失点が続いていたが84分、遠藤が蹴った絶妙のCKをパトリックが頭でクリアしきれず、そのこぼれ球がファンの前に。2試合連続で決勝ゴールを叩き出しているエースは抜け目なくボールを押し込み、ガンバが待望の先制点をゲットした。
先手を取ると、宮本監督はすかさず藤本と同時投入する予定だったアデミウソンをピッチに送り出す。88分にはアデミウソンと藤本が絡んでサイドを崩すと遠藤が決定的なシュート。惜しくも2点目は奪うことができなかったが、アディショナルタイムにもアデミウソンが決定機を演出。1点リード後は、攻め続けることで広島の反撃をしのぎ、ガンバが実に3年半ぶりのリーグ4連勝を飾った。
今野は言う。「本当に今日は我慢比べに勝った感じ」。首位相手に手堅く勝ちきったガンバが大阪ダービーに向けても弾みがつく、貴重な勝利を掴み取った。