2018.9.1(土) 19:00〜 明治安田生命J1リーグ 第25節 川崎F@吹田S
[プレビュー]菅沼・遠藤が語るJ1第25節 vs 川崎 ― ホームで目指す勝ち点3。難敵川崎にチーム一丸となってぶつかる

前節、鳥栖に敗れ苦しい状況が続いているガンバ。しかし、奮闘中の守護神はキッパリと言い切った。「チーム内の誰も、心が折れていない」(東口)。リーグ戦も残すところ10試合だが、今節ホームで迎え撃つのは前年王者の川崎だ。

「強力な攻撃力を持っている相手だけど、勝てれば逆に勢いがつく」(三浦)。
勝ちきれない試合が続くガンバの課題は明白だ。鳥栖戦の前半は、チームが目指す形でボールを動かし、主導権を握りながらも後半早々に失点。「後半の戦い方が課題」と菅沼もチームの現状を認識するが8月のリーグ戦で与えた計11失点の全てが後半に喫したものだ。
リーグ2位の得点力を持つ川崎には小林だけでなく元ガンバの阿部や家長ら要所に警戒すべき選手が揃っているが「ボールの出どころを抑えることも大事」(三浦)。最終ラインだけでなくチーム全体で守備意識を高めながら、鋭い攻めを繰り出したい。

本来は川崎に対して、攻撃で押し込みたいガンバだが宮本監督は「現実的に戦うことも必要になる」。奪ってからのカウンターはもちろんだが、流れの中でもチャンスを作り出し、勝ち点3を目指したい。難敵ではあるが、勝てば確実に流れが変わる一戦となる。

DF13 菅沼駿哉「これから先の10試合では、無失点で抑える時間を長くしないといけませんし、後半の立ち上がりに関してはどの試合も良くないことはわかっています。前節の鳥栖戦では本当に後半の入りが良くなかったですし、チームが今抱えている課題がモロに出てしまいました。守備が安定していないとやはり(渡邉)千真さんやアデミウソンが持っている良さをチームとして出せなくなってしまいます。前半の戦いについては確実に良くなっている手応えもあるだけに、後半の入り方についてはもう一度チームとして気を引き締めてやっていかなければいけません。」

MF7 遠藤保仁「残留争いの中で、僕らの上にいるチームとの差を縮めなければいけませんが、川崎相手にも自信を持ってしっかりと戦わないとダメです。鳥栖戦に関しても前半の戦いぶりは決して悪くありませんでしたし、どの試合でもチャンスは必ず1、2回はめぐってきます。そこを決めるかどうかで試合展開も変わってきます。川崎はボールを握ってくるスタイルなので、僕らも守備に追われる時間はあると思いますが、割り切りながら戦うつもりですが、ベタ引きになると逆にチャンスもなくなってしまうので、できれば高い位置でボールを奪いたいですね。」


アライバルインタビュー

宮本監督は「(川崎の)強力な攻撃陣にひるむのではなく、向かっていきたい」と話をしていました。

ハーフタイムコメント
・サイドの良い動き出しを活かそう。
・50:50のボールを奪い切ろう。
・後半もう一度パワーを上げて点を取りに行こう。

2018明治安田J1 第25節○2-0川崎@パナスタ
J1リーグも残すところ10試合。今日の対戦相手は昨シーズンチャンピオンの川崎。強力な攻撃力を持つ川崎に対して、ガンバは先週J3リーグで復帰したばかりの今野がスタメンで登場し、3バックで試合に入る。
序盤良い入りをしたのはガンバ。7分に遠藤がCKを蹴ると、DFと競りながら菅沼がヘディングシュート。シュートはポストに当たるが、そのこぼれ球を渡邉が押し込み先制点を決める!9分には倉田のシュートはGK正面。その後、川崎にボールを握られるが、集中して守りシュートまで打たせない。30分過ぎにはシュートを打たれるが、ここは東口が正面でキャッチ。1-0で前半を終える。
後半も川崎ペースで試合が進むが、55分倉田のシュートからCKを得ると、遠藤がファーサイドへ入れ、ファビオが膝であわせて追加点!更に得点が必要になった川崎は攻めてくるが、ガンバも集中して守る。70分にはオジェソクに代わり米倉をピッチへ。ゴール前で細かくパスを繋いでゴールを狙う川崎を相手に、しっかり守るガンバ。86分には疲れが見えてきた小野瀬に代わり高が、そして89分には倉田に代わり一美がピッチへ。最後まで積極的な守備で川崎にゴールを許さず、アディショナルタイム4分も上手く時間を使い試合終了。4試合ぶりの勝利を収めた!

[ 宮本 恒靖監督 ]
試合前のミーティングで去年良かったところ、できていたところ、いまできていないところを選手に確認をしてもらいました。それは守備面での1対1の局面でのボールへの寄せの厳しさであったり、連動してボールを奪う部分であったりというところのビデオを見ました。そういった中で今日の試合に関して、それがカギになる。システム、やり方も少し変えた中ででも1対1の局面をいかに戦うのかというところを強調して入りました。幸先よく、点が取れたあと、選手が下がることなく、しっかりとボールに対してアタックもしましたし、後半に入っても前のパワーを持ちながら、またセットプレー、狙いもありましたし、そこに関して。追加点も取れたあと、さらに集中力も高まって最後まで全員がハードワークしてクリーンシートになったかなと思います。やはりこれを続けて、行きたいと、この守備を続けていきたいなと思います。

−−今野 泰幸選手が3カ月ぶりぐらいにJ1に復帰しましたが、彼の役割は、今日の評価について教えてください。
手術をしてから2カ月ほど経って、練習に戻れるか戻れないかという時期が続いて彼自身もすごく葛藤があった中で、先週のJ3の試合に出てある程度の手ごたえを彼自身もつかんだので、この試合も起用できると。僕自身もビデオを見て確認して、大丈夫だと思ったので使いました。やはりボールに対する執着心であるとか、奪ったボールを丁寧につないでまた、さらにスペースをみつけて出ていくとか本来の良さは、この3カ月のブランクを感じないぐらいのパフォーマンスだったと思いますし、やはり彼が帰ってきたことでチームが受けた影響はかなり大きいと思います。

−−今日はボールを握られる時間が多かったですが、受け身の守備というよりは攻撃的な守備を全員ができていたように思います。選手の意識の問題もあるとは思いますが、今週一週間で監督が取り組まれた点を教えてください。あと、対川崎Fというところで3バックというか5バックを選ばれたと思いますが、その狙いも聞かせてください。
今週やってきたのは少し握られる中で、チャレンジアンドカバーというか、少し押し込まれた展開が続く中でのマークの受け渡しとかは確認しました。ただ、本当にプレスに行くところは、それほど時間もなかったので、まず後ろの部分を整備しながら、でも前に行くんだという部分に関してはもちろん、下げられる時間もあるけど、前に行く時間というかそういうシーンを作ろうという話を持って、今日のビデオを見せながらやりました。本当に3バックのそれぞれの良さを生かしたいというところもあり、ファビオのカバーリングのセンスであったり、(菅沼)駿哉の人への強さ、(三浦)弦太への人への強さも考慮しながらやりました。本当に対戦相手によって、いろんな選手を使いながら、組み合わせをしながらこのリーグ戦を乗り切っていきたいと思いますし、今後も本当に相手を分析しながら、陣容なんかも考えていきたいと思います。

[ 東口 順昭 ]
皆、前への意識が強かったし、それが今までの試合では前半はできているけど後半がスピードダウンしてしまうところがあったので、今日はそこを意識して、自分自身もディフェンスラインも前にどんどん押し出していくことでボールを取りやすくなったし、相手の決定機もほとんど作らせなかったので、こういうことをしてやっと勝てるんだとチームとして再認識した。相手よりも走ったり、当たり前のことですけど、今まではそれがなかなかできなかったの今日はいろいろ自信になった試合だと思う。

−−チーム全体が球際の強さを出していたが?
そうですね、前半の入りから、皆が球際も戦っていたし、今日は違うなと感じていたので結果が出て本当に良かった。

−−シュートも打たれたが相手にとっては苦しい形だった。それもチームとして良い守備ができていた成果?
ホンマにそうやと思いますし、相手に余裕を持ったシュートを打たせなかったので今日はすごく守りやすかった。

[ 遠藤 保仁 ]
−−3バックの狙いについては?
相手の良さを消す目的だったと思いますし、けっこうぶっつけに近かったけど、十分機能したかなと思います。まずは失点しないことが大事だったし、その中で相手も失点の半分がセットプレーという情報もあったので、そういうチャンスをモノにできたのは狙いどおりだったし、ちょっと後半押し込まれる時間が多かったけど、全体的にはよく耐えながら勝点3を取れたかなと思います。

−−セットプレーからの2得点だが?
キッカーは良いボールを蹴るだけに集中してあとは、中の選手の判断なので。ただセットプレーからなかなか点が取れていなかったのでどちらのゴールも良かったと思いますし、これから先もきっ抗した中でのセットプレーは大事にしていきたい。

[ファビオ]
(3バックで臨んだ試合。宮本ガンバとしては初めての完封勝利となりました)3バックの練習をする時間はあまりなかったのですがそれでもいい内容の試合だったと思います。今の状況をみんなが理解してひたむきに戦いました。練習時間が十分とれるかどうかに関係なく、やるべきことを高い意識を持って戦った試合だったと思います。(三浦選手も菅沼選手もファビオのカバーリングがあったので安心して戦えたという話をしていました)長谷川健太さんの時代も3バックをやったことはありましたし、経験したことのあるポジションだったので3バックの中央であっても左であってもどちらでもできたと思います。(1−0で進めば苦しくなるだろうなという状況の中でファビオ選手のゴールでかなり試合も楽になりました)本当に嬉しいです。神様のおかげだと思いますし、僕の仕事としてはまずは守備をしっかりすることですが、チャンスがあれば点を取るところでも貢献できればと思っています。(名古屋戦では2点を先行しながら逆転されたことがありました。今日は2点を先行する中でどんなことを考えながら試合を進めましたか?)おっしゃる通り、2点をしながら逆転された試合があったということが教訓となって、今日は2−0になった後も絶対に気を抜かないというところでみんなが意思統一できていたと思いますし、逆に今日は2−0になってからそれ以上の力を出せたんじゃないかと思います。

[渡邉 千真]
みんな気持ちの入ったいい入りができて、最初のセットプレーで決められましたが、ボールがこぼれるかもしれないなと思ってつめていたので決めるだけでした。うちのディフェンスラインは背が高いし、競らせれば勝てると思ったし、ああいいうところは狙っていた中でちょうどこぼれてきた、という感じでした。1トップについては、もっとボールをおさめて味方に繋げられたらよかったという反省は残ったので、そこはもう少し詰めていきたいです。

[今野 泰幸]
(久しぶりの90分でしたが)やれると思っていなかったですが、思っていた以上に集中していたし、後半始まってからはまあまあ痛さも感じていたんですが、とにかく70分まで頑張ろう、80分まで頑張ろうと思ってプレーしていた中でチラチラ時計をみていたんですが、80分を過ぎてからは時計をみることもなく、いつのまにか終わっていました。(特に時間制限をして、ということではなかったんですか?)はい。何も言われていなかったので。イコール、自分がいけるところまでやるんだなっていうことだなと思って頑張りました。(3バックで試合に入って、完封で終えられたことへの手応えは?)正直、探り探りだったし、まだまだうまくいっていない部分はたくさんあったんですけど、最後のところをやらせないというところはみんなで声を掛け合いながらできていたし、そこはいいところだと思うので。完璧ではないし、修正しなくちゃいけないポイントはあるなとは感じています。特にビルドアップですね。距離感も遠いし、後半も守備は集中して頑張っていても、奪ったあとになかなかボールがうまくつながらないし、チャンスに繋がるのもほぼカウンターなので。奪った瞬間に相手がバランスを崩している中での速い攻めはできたけど、そうじゃなくて自分たちがマイボールの時とか、DFラインでまわしているときにうまくビルドアップしてボールを前に運べないので。やっていても距離感がすごく遠いしボールをもらってもどうすればいいのか、ってことが多く、もらいたくないなっていう感じになっていたし、僕もそこは感じちゃっていたので、もう少しみんなで修正して、ポジショニングをうまくとりながらやりたいなっていうのは思いました。(チームとしてはずっと失点が続いていて、先制しても後半に追いつかれることが多かった中でゼロで終われたことの大きさは?)今日は割り切りもありましたよね。川崎はやっていても質が高かったし、ボール回しのレベルも高いし、前線の選手もレベルが高いので、そういう相手に対して僕らは集中し続けないと絶対に失点してしまうというのがあったから。監督からは、具体的になぜ5バックにしたのかは言われなかったけど、選手たちの中では守りに重点を置くんだろうなっていうメッセージとして受け取っていたところはあったので、別に攻められても、最後のところでやられなければいいというか、守りを重点にして少ないチャンスをものにするというのは多少みんなの頭にあったと思うし、今日はそれが達成できたということだと思います。

[菅沼 駿哉]
慣れないポジションで初めて左をやったんですが、ファビオが後ろでカバーしてくれていたので、僕は小林選手のところをしっかりつぶすということだけを意識していました。ツネさん(宮本恒靖監督)が苦しんでいるのもわかっていたし、その中で使ってもらっている期待に応えたいというのはずっと思っていたので、ゼロという形でこたえられてよかったと思います。(1点目も菅沼選手のヘディングがポストを叩いたところからでした)出してもらっていて、どんな形でもチームに貢献したいというのがあったので、チャンスがきたら狙っていこうと思っていたので、あれがゴールにならなかったのはまだ詰めが甘いのかなというのは思います。(人への強さもしっかり発揮しながら積極的な守備をしていましたね)試合前は少し不安がありましたが、弦太(三浦弦太)とも自分たちの良さを出し合いましょうという話はできていたし、本当に僕たちは前にいくだけであとはファビオが全部カバーしてくれたので、後ろが怖がらずに前にいけたのはファビオのおかげだと思っています。(今野選手の存在も大きかったですか?)1回1回ボールが切れるたびに、リラックスするような言葉をかけてくれたり、逆に「ここは大事だぞ」と言ってくれたり、1つ1つ息抜きできる時間を作ってくれたので本当に存在は大きかったです。(川崎相手に完封できたのは自信になりますか?)正直、すごいいやなイメージが続いていたというか、前節もサガン鳥栖を相手に大量失点をしてしまい、DF陣だけでビデオを見たりもしたし、どうしてもゼロにこだわりたかった中で、川崎相手にゼロでおさえられたのは大きい。これをいかすためにも次のヴィッセル神戸戦は本当に大事だと思うので、次は本当に集中して臨みたい。ツネさんが毎回、試合前に熱い気持ちを伝えてくれてて、僕もガンバで育った一人としてそういう気持ちはすごくわかるので、気持ちのこもったプレーを残り9試合で出していきたいと思います。

総評
宮本監督「試合前のミーティングで去年良かったところ、できていたところ、今できていないところを選手に確認をしてもらいました。それは守備面での1対1の局面でのボールへの寄席の厳しさであったり、連動してボールを奪う部分であったりというところのビデオを見ました。そういった中で今日の試合に関して、それが鍵になる。システム、やり方も少し変えた中ででも1対1の局面をいかに戦うのかというところを強調して入りました。幸先よく、点が取れた後、選手が下がることなく、しっかりとボールに対してアタックもしましたし、後半に入っても前のパワーを持ちながら、またセットプレー、狙いもありましたし、そこに関して。追加点も取れた後、さらに集中力も高まって最後まで全員がハードワークしてクリーンシートになったかなと思います。やはりこれを続けて行きたいと、この守備を続けていきたいなと思います。」

Q「今野泰幸選手が3ヶ月ぶりぐらいにJ1に復帰しましたが、彼の役割は今日の評価について教えてください。」
宮本監督「手術をしてから2ヶ月ほど経って、練習に戻れるか戻れないかという時期が続いて彼自身もすごく葛藤があった中で、先週のJ3の試合に出てある程度の手応えをつかんだので、この試合も起用できると。僕自身もビデオを見て確認して、大丈夫だと思ったので使いました。やはりボールに対する執着心であるとか、奪ったボールを丁寧につないで、またさらにスペースをみつけて出て行くとか本来の良さは、この3ヶ月のブランクを感じないぐらいのパフォーマンスだったと思いますし、やはり彼が帰って来たことでチームが受けた影響はかなり大きいと思います。」

Q「今日はボールを握られる時間が長かったですが、受け身の守備というよりは攻撃的な守備を全員ができていたように思います。その辺を今週一週間、選手の意識の問題もあるとは思いますが、監督が取り組まれた部分と、あと対川崎というところで3バックというか5バックを選ばれたと思いますが、その狙いも聞かせてください。」
宮本監督「今週やってきたのは少し握られる中で、チャレンジ&カバーというか、少し押し込まれた展開が続く中でのマークの受け渡しの部分とかは確認しました。ただ、本当にプレスに行くところは、それほど時間もなかったので、まず後ろの部分を整備しながら、でも前に行くんだという部分に関しては、もちろん下げられる時間もあるけど、前に行く時間というかそういうシーンを作ろうという話を持って、今日のビデオを見せながらやりました。
本当に3バックのそれぞれの良さを生かしたいというところもあり、ファビオのカバーリングのセンスであったり、菅沼の人への強さ、三浦への人への強さも考慮しながらやりました。本当に対戦相手によって、いろんな選手を使いながら、組み合わせをしながらこのリーグ戦を乗り切っていきたいと思いますし、今後も本当に相手を分析しながら、陣容なんかも考えていきたいと思います。
」

Q「今日先発出場させた小野瀬選手にはどんなことを期待して送り出されたのでしょうか。」
宮本監督「小野瀬に関しては持ち味である縦へのスピードというのをボールを奪った瞬間に生かして欲しいなというところで起用しました。右サイドの深いところでのチャンスメイクというところも期待をしてピッチに出した中で、もっとやれると思いますし、このホームで初スタメンというところで、相手が川崎というところで気負うところもあったかもしれないですが、もう少し試合を重ねて行くことで、また周りとの理解をお互いに深めながらスムーズにフィニッシュに絡んで行くところにつながるかなと思います。」


[レビュー]川崎相手に見せた執念。宮本ガンバが初の無失点勝利飾る

前節、鳥栖との直接対決に敗れ、苦しい立場に追い込まれていたガンバ。攻撃力に秀でる前年王者の川崎に対して、本来はがっぷり四つの戦いを挑みたいガンバだったが「川崎に対しては現実的に戦うことも大事」と宮本監督は、守備に軸足を置く新布陣をピッチに送り出した。

「3バックのそれぞれの良さを生かしたい」(宮本監督)。ファビオを3バックの中央に配置し、守備時には5バックと中盤の4人で強固なブロックを形成する守備的な戦いはあくまでも対川崎を見据えたもの。しかし、ホームで勝ち点3を目指したガンバは、攻め気も忘れてはいなかった。
ホーム初先発となる小野瀬が縦への推進力を生かしてCKをゲット。7分には遠藤が蹴ったボールを菅沼が頭で合わせ、シュートはポストに嫌われたがそのこぼれ球をやはりホーム初先発となる渡邉が冷静に押し込んで先制に成功する。
理想的な時間帯の先制で勢いづいたガンバは、守備時に明らかに球際の迫力をにじませる。「幸先よく、点が取れた後、選手が下がることなく、しっかりとボールに対してアタックした」と宮本監督はチームの狙いをこう明かしたが、ブロックを形成しながらもカウンター時には縦への迫力を体現。15分にも遠藤の縦パスを受けた小野瀬がサイドを切り裂くと、中央には倉田と藤春が飛び込むなど鋭い攻めを繰り出していく。

1点をリードして折り返した後半は、チームがこれまでに得てきた教訓を生かす場だった。8月に喫した計11失点の全てが後半に許したもの。後半の入りは川崎戦のポイントの一つだったが「もう一度パワーを上げて点を取りに行こう」と檄を飛ばした指揮官の思いを選手は体現する。
54分、倉田と藤春のコンビで左サイドを崩して倉田が枠内に強シュート。この日2本目のCKを得たガンバは55分、ファビオがファーサイドで押し込んで川崎を突き放す。
流れのいい時間帯に待望の2点目を得たガンバだが、チームの守備意識の高さと気迫溢れる局地戦は、最後まで緩むことはなかった。「後半は多少苦しい時間もあったけど、今までと違って引いて守った後にカウンターで前に行けていた」と振り返るのは東口だ。渡邉が苦しい体制でもマイボールを収めたり、小野瀬や倉田が敵陣深くへと切り込んだりしたことで、終始カウンターの迫力を体現したガンバ。リーグ屈指の攻撃力を持つ川崎に対してほぼ決定機を許すことなく、完封勝利。
渡邉に待望のホーム初ゴールが生まれ、守備陣は宮本体制下で初の無失点。巻き返しに向けて確実に弾みがつく、貴重な勝利はチーム全員の執念でもぎ取ったものだった。

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