2017.9.10(日) 18:00〜 明治安田生命J3リーグ
第22節 沼津@吹田S
[プレビュー]食野・平尾が語るJ3第22節 vs
沼津 ―「琉球ショック」払拭へ。反発力が問われる沼津戦。―
前節、琉球に今季ワーストとなる7失点を喫し、1対7で完敗したガンバ大阪U-23。「前回の大敗から、どれだけやれるかが大事になる」と宮本監督が言い切るように沼津戦は選手たちの反発力が試される一戦だ。
ミス絡みで失点を重ね、主導権を譲り渡した琉球戦だがチームが目指す方向性には一切、ブレはない。「やるべきことに変化はないし、立ち上がりは決して悪くなかった」と話すのは高だ。前線からの連動したプレスを軸とするショートカウンターと細かいパスワークは若きガンバの生命線。琉球戦ではFW起用されていた森が負傷し、離脱したが「高さがない分、しっかりと下で崩して点を取り切りたい」と高江は自らの役割を自覚済みだ。
リーグ戦では現在2連敗中のガンバ大阪U-23にとって、仕切り直しとなる沼津戦だが現在、2位につける沼津は好調が続いている。前節はFC東京U-23に5対0で圧勝し、アウェイではガンバ大阪U-23も0対4で完敗を喫している。
勝利の鍵を握るのは守備の耐久力。リーグ最多となる46得点を叩き出している沼津の強力攻撃陣に対して、一切のミスは禁物だ。
「沼津戦を立ち直りのきっかけにしたい」(平尾)。攻守両面でチームの真価が問われる一戦になる。
MF40 食野 亮太郎「前節の悔しさがずっと頭から離れませんが、ただ、沼津戦に向けてチーム全体でいい練習も出来ています。次の試合が僕らにとってどういう意味を持っているかは十分に分かっているので、しっかりと戦いたいと思います。琉球戦では点を取り返したいという気持ちが強すぎて、逆に僕がボールを持ちすぎて空回りしてしまった感がありますし、そこは反省材料。味方を活かしながら、僕自身も活かされるという自分のプレースタイルをもう一度しっかりと見直して、ゴール前の最後の場面ではしっかりと得点に絡んで行きたいと思っています。」
FW30 平尾壮「ホームで前節のような大敗を喫する試合をしてはいけなかったと思っていますし、あの悔しさを言葉で表すのは難しいです。ただ、次の沼津戦は立ち直りのきっかけにしたいし、リーグ戦で2連敗中なのでここでしっかりと止めないとダメ。次の沼津戦もホームなので勝ち点3を取りたいと思います。来て下さるサポーターのためにも全力でやるだけです。今はやはり高さがFWにない分、もう少ししっかりと崩し切ってパスとかで攻撃を組み立てたい。僕も琉球戦ではいいところまで攻め上がれていましたが、ただ、そこからの最後の質を上げるのが沼津戦での課題です。」
アライバルインタビュー

「前節は個人的なミスもあったので、そういうところがないように。またチームとして戦おうと修正してきた。難しい試合になると思うが、選手にはいいパフォーマンスを出してほしい。」と話しました。
ハーフタイムコメント
・マイボールを簡単に失わないようにしよう。
・セカンドボールに行くこと。
・守るだけでは勝てない。追加点を取りに行こう!
・絶対にゼロで抑えよう!!
2017明治安田J3 第22節 ●2-3沼津@吹田
5月、アウェイで戦った沼津戦、4失点を喫し無失点により破れたG大23は、後半戦のホームでの戦いで借りを返しに臨む。
前節の個人のミスの修正に加え、チームで戦うことを意識したこの1週間。前半入りから全員が連動して動く。
食野が中央、サイドと顔を出して攻撃の起点を作ろうと動き回り、得点の兆しが見えると19分、右サイド、足立のグランダーのクロスを��江が触りエリア内中央の食野の足元にこぼれると、落ち着いてワントラップして流し込み先制点を奪った。
相手への強いプレッシャーと、ボールキープ力で前半はペースを握り、終了間際のFK、続いたCKは林がファインセーブ。前半1本のシュートをしっかり得点に繋げ、前半を先制したままで終了した。
後半に入り、追加点を取ったG大23。ドリブルで抜けだした食野が和田に出したパスを再度受ける。相手選手に当たったこぼれ球を押し込んだ。しかし直後に失点。そこからペースが崩れ、75分には同点弾を許し、79分にはPKを与えて逆転の展開に。
何とか同点に持ち込みたいG大23は最後は林が沼津ゴール前まで上がって攻撃に参加するも、シュートまで持ち込めず、そのまま試合終了。
掴みかけた勝利はこぼれ、琉球に続く2連敗となった。
次節はアウェイでの栃木戦。7月には白星を獲得した相手に、また白星を持ち帰りたい。
[ 宮本 恒靖監督 ]
前節、厳しい試合というかスコアになったところのリアクションをしっかり出すようにしようと選手たちとは話をして試合に入ったんですが、立ち上がりからしっかりと相手ボールを奪うであったり、ゴールに迫るというところの動きもありましたし、1−0、まあ1−0のあとちょっと苦労しましたけど、2点目を取るとか、追加点を取るところまでは非常に良い試合をしていたと思います。まあ、残念ながらミスが出て流れががらっと変わってしまったので、勝つことはできなかったですけど、全体をとおして本当に選手がひるむことなく、体格も良い、パワーもある、スピードもある相手に対してしっかりと勝負もしていましたし、前回の対戦に比べてもたくさん良い点もありましたから、次につながるものもたくさん見えた試合だと思います。残念なのは勝てなかったというところです。
−−次につながるという点では和田 健太郎選手を1トップに配置し、2シャドー的に起用した布陣が良かったと思うが、その点については?もう1点、平尾
壮選手を左サイドに起用したのは沼津の右サイドをケアした上で攻撃に出させるのが狙いだったのでしょうか?
健太郎も久しぶりでしたけど、こういった相手に彼の持っているタレントが生きると思って起用しましたし、(食野)亮太郎にしても(��江)麗央にしてもそういうパートナーがいることで、少し前を向いてプレーする機会が多く作れたと思います。それは90分いけるかなという個人的なコンディションは健太郎にはありましたけど、なんとか持ってくれたというところです。
平尾に関しては相手の右サイドを抑えたいという部分もありましたし、右サイドの攻め上がりの部分で少し本人とも話をして、ちょっとうまくいっていないというところもありましたので。昔、攻撃的なポジションをやっていたときは左サイドが多かったので、ユース時代ですね、そういうところを引き出せるようにしたいという狙いはありました。確かに、そういったシーンもありましたし、両方できればより良いと思いますし、そのぶん右に持っていった(足立)翼がまたああいう形でアシストもしてくれたので、狙いとしてはうまくいった部分もありました。
[ 食野 亮太郎 ]
今日は勝てた試合だった。1失点してしまってからチームの雰囲気がどーんと落ちてしまったし、やられ方もやられ方だったし、ちょっとヤバいなという雰囲気の中で僕ももう1点自分で点を取れたはずのシーンもあった。そういうところで決めて、もう一度チームに落ち着きを与えられたら良かった。
−−和田 健太郎選手の1トップにうまく絡んでいたが?
そうですね。健太郎くんが入って、ツネさん(宮本
恒靖監督)が練習の中で健太郎くんにボールを当ててどんどんゴール前に入っていく練習をしていたので、練習どおりにうまくやれた。
[ 高 宇洋 ]
前半も含めて集中力高く試合ができて、2点を取るまでは自分たちのサッカーができて、前から守備も行けていたし、点も取れたので全く悪くなかったが、1点を取られてから、僕のPK献上も含めてマイナスの方向に崩れてしまった。
−−前半は球際も含めてしっかりと戦えていたが?
そこに関しては日に日に手応えもあるし、試合を重ねるごとに球際も良くなっている。前にやった沼津の試合に比べても戦えていたので、良くなっているかなと思う。ただ、1点取られてから僕らは崩れることが多いので、そこで崩れない力を付けたい。
[平尾 壮 ]
(監督によれば、もともとユース時代にやっていた左サイドで、攻撃面での良さを思い出して欲しいという狙いもあっての攻撃的な選手で左サイドでの起用だったようですが)そうですね。高校生の時にずっとやっていたポジションで、だからこそ、もっとドリブルで積極的に仕掛けたかったのですが、なかなかそういう場面も少なかった。チームメイトも僕の左での特徴もわかっていなかったのもあったと思うんですけど、もっと特徴は出せたんじゃないかと思うし、自分としては守備に追われたので、不完全燃焼です。1週間の練習の中では結構いい感じで点も取れていて、遜色なくプレーできていたんですけど、練習でのプレーをピッチで出せなかったのが悔しいです。(2点のリードを奪いながら勝ちきれなかったことについて)1失点目をああいう形で失って、でもリードしていた中で、崩れずにやらないといけなかったのに僕のサイドを崩されてしまって、結果的にその選手にPKをとられてしまった。自分のミスで2点目を決められてしまったので、そこからなおさら攻撃にかかりたかったんですが、なかなかそういう場面も少なくて難しい試合になった。勝ち切らないといけない試合だった。リードもできていたし、1失点目を喫するまでずっとボールも持てていたのに、点を取られたあとにバタバタして、自分たちが試合を難しくしたという印象だった。僕とか亮太郎のところでもう少しボールを落ち着かせなければいけなかったと思います。
[和田 健太郎]
前線で起点にならなきゃいけなかったのにあまりなれず、ボールロストも多かったのでまだまだ改善点があるなと感じました。練習でも僕のところでおさめて、周りがしっかり枚数をかけて入ってくるということをやっていたので、そういう形をもっと出せていけたらよかったですけど、バイタルエリアに通った時のゴール前での質とか、僕自身にもミスが多かったし、そういうところがまだまだできていないと感じたところだし、改善が必要だと感じました。(食野くんの2点目は相手をしっかりひきつけた中で生まれた得点でしたがお互いの特徴を理解した上でのプレーだったのでしょうか)亮太郎とかユースの時から一緒にやっていたし、いいボールをくれて、また返したら点になるなと思ったので、ゴール前でフリーだったのでまた返しました。(2点をリードしながら逆転される悔しい結果になりました)やっぱり2点リードしていた中で2−0とか一番逆転されやすいスコアだし、そこで甘さが出たというか。チームとしてそういうところでしっかり入れたら連続失点はなかったと思うので、最低でも引き分けに持ち込みたかったというのはありました。
総評
宮本監督「前節、厳しい試合というかスコアになったところのリアクションをしっかり出すようにしようと選手たちとは話をして試合に入ったんですが、立ち上がりからしっかりと相手ボールを奪うであったり、ゴールに迫るというところの動きもありましたし、1‐0、まぁ1-0の後ちょっと苦労しましたけど、2点目を取るとか、追加点を取るところまでは非常にいい試合をしていたと思います。
残念ながらミスが出て流れががらっと変わってしまったので、勝つことはできなかったですけど、全体を通して本当に選手がひるむことなく、体格もいい、パワーもある、スピードもある相手に対してしっかりと勝負もしていましたし、前回の対戦に比べてもたくさんいい点もありましたから、次に繋がるものもたくさん見えた試合だと思います。残念なのは勝てなかったというところです。」
Q「次に繋がるという点では和田選手をワントップに配置し、2シャドー的に起用した布陣が良かったと思いますがその点については?
もう1点、平尾選手を左サイドに起用したのは沼津の右サイドをケアしたうえで攻撃に出させるのが狙いだったのでしょうか?」
宮本監督「健太郎も久しぶりでしたけど、こういった相手に彼の持っているタレントが活きると思って起用しましたし、亮太郎にしても麗央にしてもそういうパートナーがいることで、少し前を向いてプレーする機会が多く作れたと思います。それは90分いけるかなという個人的なコンディションは健太郎にはありましたけど、何とかもってくれたというところです。
平尾に関しては相手の右サイドを抑えたいという部分もありましたし、右サイドの攻め上がりの部分で少し本人とも話をして、ちょっとうまくいっていないというところもありましたので、昔、攻撃的なポジションをやっていた時は左サイドが多かったので、ユース時代ですね、そういうところを引き出せるようにしたいという狙いはありました。確かに、そういったシーンもありましたし、両方できればよりいいと思いますし、その分、右に持っていった翼がまたああいう形でアシストもしてくれたので、狙いとしてはうまくいった部分もありました。」
Q「食野選手の評価と、U-23に上がってきたばかりのころはウイングバックで起用されたりしていますが、最近は今日のようにより攻めで持ち味が出るポジションでプレーしている上での狙いと、それに対しての評価を聞かせてください。」
宮本監督「どうしても、選手をうまくどこに起用すれば試合がうまくいくのかなという部分から考えているところもありますし、個人的にウイングバックをやらせている時にはどうしてもオンの部分の選手なので、オフのところで正しいポジションを早くとるとか、相手の攻撃に対してしっかりと速く守備に入るとか、ボールを奪いに行くとかの狙いに対して、それができないとプロとしてはやっていけないと本人にも伝えていますし、今日に関しても点は取りましたけどもっとやらないといけないですし、それは具体的にはボールを受けてさばいて、スペースに走るとか、2-1にされたあと流れが悪くなった後に自ら進んで戦況を読んで守備に回るとか、そこら辺の気づきだったり、チームを助けるためにじゃぁ、何が今必要なのかというところをもっともっと感じてもらいたい。そういった時間帯が増えていくとより良くなっていくと思いますし、もっともっと今年の残り試合の中で要求しながら伸びていってもらわないといけないと思います。」
[レビュー]屈辱からの第一歩。沼津戦の惜敗に見えたチームの可能性
ほとんどの選手が「サッカー人生で初めて」と悔しさを隠そうとしなかった琉球戦での大敗。大量7失点を許して敗れた屈辱にも、若きガンバの心は折れていなかった。
「あの悔しさを沼津戦からぶつけたい」と嫁阪はチームの思いを代弁したが、好調の2位沼津に対して、ガンバ大阪U-23が立ち上がりから主導権を握り続けた。
「いかに精神的に切り替えさせるか」とメンタル面の準備を整えさせていた宮本監督だが、気持ちだけで勝てるほど沼津は甘くない。若き指揮官は特別指定選手の和田を最前線に配置し、食野と��江が2シャドーとして動く、新布陣で沼津にがっぷり四つの勝負を挑んだ。
「(和田)健太郎君にボールを当てて、そこに入って行く練習をしていた」と食野は振り返ったが19分には右サイドから足立が上げたクロスを食野が合わせて先制点を叩き込む。
この試合までリーグ戦8試合負け知らずで、優勝争いに食い込んでいる難敵に対して、完璧に近い試合の入りを見せたガンバ大阪U-23。アウェイで4失点を許したJ3最強の攻撃陣に対しても、沼津のストロングポイントである右サイドをケアすべく、左のウイングバックで起用された平尾がハードワークし、破綻を許さない。
後半開始早々の50分にもカウンターから抜け出した食野が和田とのコンビネーションから決定機を作り出すと、和田のシュートのこぼれ球を冷静に蹴り込んで2対0。
「体格もいい、パワーもある、スピードもある相手に対してしっかりと勝負もしていた」と宮本監督も認めた通り、見た目のフィジカルでは若きガンバを上回る沼津に対して、一歩も引くことがなかったのは「球際で戦えないと勝てない」(高)という前節の教訓を全員が噛み締めていたからこそだった。
「残念ながらミスが出て流れががらっと変わってしまった」(宮本監督)。完璧に近かったゲーム展開が一変したのは54分のことだ。
沼津のロングボールに飛び出した林だったが、こぼれ球を押し込まれ、痛恨の失点。65分には和田とのコンビネーションから抜群のキレを見せていた食野が際どいシュートを放つも、沼津を突き放しきれない。
75分には高が与えたPKから試合を振り出しに戻されると79分にも前節沼津が3得点を叩き出しているCKから痛恨の逆転ゴールを献上し、連敗をストップすることは出来なかった。
「今日は勝てた試合だった。だからこそ悔しい」。食野が口にしたのは負け惜しみではなく、手応えを感じたからこその悔しさだ。
敗れはしたが、収穫も多かった沼津戦。選手たちは「琉球ショック」を確かに払拭した。