2017.5.21(日) 13:00〜 明治安田生命J3リーグ
第9節
[プレビュー]敗戦で感じた手応えと反省点。沼津相手に問われるのは若きガンバの精度
前節、Y.S.C.C.横浜相手に一瞬の隙を突かれ、今季初の連勝を逃したガンバ大阪U-23。
再び、最下位に転落した苦しいチーム状態だが、指揮官と選手たちは誰もがY.S.C.C.横浜戦で見えた光明に確かな手応えを感じている。開幕から5連敗中には、攻撃でガンバ大阪U-23らしさを出し切れなかったが、前節は今季最多のシュート14本を放ち、1対1に追いついた直後は森がバー直撃弾。「同点に追いついた後の攻撃の迫力には僕らも手応えを感じている。沼津戦につなげたい」と平尾はチームの意思を代弁する。
今季2勝目を目指す若きガンバは地道にではあるが、一つずつ目の前の課題に取り組んで来た。宮本監督が掲げる「個の成長がチームの結果につながる」という思いは球際の激しさや、攻守両面での個々のチャレンジに結実。目指す方向性は徐々にピッチ内で体現されつつあるが、Y.S.C.C.横浜で露呈したのは、やはりチームの若さだ。「いい流れにあるときにいい流れを続けられるようなサッカー、休まないとかテンポを落とさないというところは学んで欲しい」(宮本監督)。
ビルドアップや攻撃面での連動性も向上。ボール支配率も上がりつつあるだけに、より必要になるのが相手のカウンターに対するリスクマネージメントとなる。前節は、最下位脱出に向けて手堅い守備ブロックを引いて来たY.S.C.C.横浜が相手だったが、今節対戦する沼津は消化した試合が1試合少ないにも関わらずリーグ2位の得点数を誇っている攻撃的なチームである。「前線の選手が大きくて、パワフルな攻撃を仕掛けて来るので、まずそこに気をつけたい」と話すのは森。青木のポストプレーと3試合連続ゴール中に薗田のホットラインを封じるのは勝ち点3に向けて、不可欠なミッションだ。青木にためらいのないフィードを送り込む沼津だけに、局地戦での競り負けは禁物だが、セカンドボールへの対応も勝負の鍵になるだろう。
ホームでは現在2連勝中の沼津の攻撃力は要警戒だが森は「相手は攻撃に特化したようなチーム。そこをしっかりと抑えた上で、逆に僕らにもチャンスは巡って来る」と勝利への青写真を描いている。今季J3に昇格して来た沼津は侮れない相手であるのは間違いないが、若きガンバの戦士たちは初勝利を飾った福島戦同様に、敵地でもアグレッシブな戦いを挑むつもりでいる。
今節、特にモチベーションを高めているのがトップでの練習に合流していた森と高の2人。「ガンバのトップの質が分かったので、更に高いレベルをU-23でも目指したい」と高が目を輝かせれば、森も「よりスピードが速いトップでも出来た手応えはあるし、この刺激をU-23に還元したい」とより高みを目指す考えだ。好調の沼津に勝ち切れば、再びチームは勢いづくはず。決め切る強さと守り切るタフさが求められるアウェイでの戦いとなる。
アライバルインタビュー

「こういった厳しい天気の中、ボールを大事にコントロールしないとだめで、守備面でもしっかりしないといけない」。
ハーフタイムコメント
クロスの精度を上げていこう。
失点はもうしかたないから、カウンターを備えて、しっかり守備して、まず展開をすること。
2017明治安田J3 第9節●0-4 沼津@愛鷹
前節に悔しい敗戦をして、今日はどうしても2勝目が欲しいG大23。
本節はJ3得点数2位の沼津戦と対戦する。前半は、リーグ戦初出場となるG大23の岩本のキックで試合はスタート。最初から、沼津は薗田と染矢を使ってプレッシャーをかけてくる。何度も染矢がペナルティーエリアまで侵入してくるが、G大23はしっかりゴールを守る。その一方、相手にかなり強いプレッシャーをかけながら、チャンスを狙っている。しかし、17分右サイドのCKを与えたG大23はゴール前の乱戦で1点目をとられ、先制点は沼津に。その後の27分、左からのクロスをもらった平尾がシュートをするが、ボールは惜しくもバーに当たり、ゴールにはならない。36分にはG大23の中原のトラップミスで2点目を許してしまい、前半は0-2で折り返しとなった。
後半、パス精度をあげ、ボール展開をしっかりすることで、ゴールを狙ったG大23だったが、なかなか良いチャンスが作れず、49分と62分という早い段階で2失点し、試合は0-4で進んでいく。64分と79分に、郡と足立、そして一美が交代でピッチ入り、ボールを持って攻撃するが、得点することができずに試合はそのまま終了となった。
[ 宮本 恒靖監督 ]
失点が多く、残念な結果にはなりました。ただ、若い選手が良さを出した部分もありますし、それに関してはポジティブにとらえています。それでも失点の仕方に関しては改善していく必要があります。
−−沼津のプレッシャーへの対処の仕方に対する感触は?
どちらに転ぶか分からない最初の30分は、前線のプレッシャーをかいくぐり、ハーフウェーラインを越えればチャンスは作れていました。ビルドアップで苦しんだ印象はありません。
−−後半にポジションを入れ替えた意図は?
裏への飛び出しが少なかったので、それを増やしたかったのが狙いです。妹尾
直哉はそういった特長を持っている選手ですから。
−−16歳の岩本 翔選手の評価は?
普段プレーしているより上のカテゴリーでプレーする難しさはありました。その中でも、彼の良さであるテクニックは出ていたと思います。90分使うつもりはなかったのですが、最後まで走り切れたのは彼にとっても良い経験になったと思います。
[ 平尾 壮 ]
前半に2点取られて難しい試合になりました。そこから気持ちを見せて1点、2点取り返せれば良かったのですが、それを見せられませんでした。
−−次の試合への課題は?
まずリーグ戦で4失点することはあってはいけないことですし、連敗も許されません。次はダービー戦になりますし、勝利にこだわって、もう一度守備から修正していきたいです。
総評
宮本監督「たくさん点を取られてしまって残念な結果にはなりましたが、若い選手が出るというところで、彼らの良さを出したことに関しては良かったと思います。あとは、失点の仕方に関しては良くないところもあるので、そこは改善していかないといけないと思います。」
Q「沼津のアグレッシブな攻撃とプレッシャーへの対処の仕方に対する感触は?」
宮本監督「どちらに転ぶか分からない最初の30分は、前線のプレッシャーをかいくぐり、ハーフウェーラインを越えれば、それを超えるとチャンスは作れていました。それは選手がトライをしたと思うし、ビルドアップで苦しんだ印象はありません。」
Q「後半にポジションを入れ替えた意図は?」
宮本監督「前半、裏への動きが少なかったので、それを増やしたかったのが狙いです。例えば、妹尾はそういった特長を持っている選手ですから前に配置しました。」
Q「岩本 翔選手への評価は?」
宮本監督「彼にとって始めての舞台で、普段プレーしているより上のカテゴリーでプレーする難しさはありました。その中でも、彼の良さであるテクニックは出ていたと思います。ただ、判断が遅くて、囲まれるとプレーが難しくなるところもありました。90分使うつもりはなかったのですが、こういった展開になって、ただ最後まで走り切れたのは彼にとっても良い経験になったと思います。」
[レビュー]ワンプレーのシビアさを欠いた若きガンバ。沼津に今季最多失点で敗れる
今季2勝目を目指してアウェイの沼津に乗り込んだガンバ大阪U-23が今季ワーストとなる4失点を喫して、0対4で完敗した。
勝利という結果を求めながらも、選手個々の成長も主題の一つに掲げる宮本監督は沼津戦に向けて、攻守両面でのテコ入れを施した。CBには嫁阪を配置し、最前線ではガンバユース期待の新鋭で16歳の岩本が今季初先発。
攻撃力を持ち味とする沼津に対して、あくまでも勝ち切りにいくメンバーを送り出す。「沼津戦では勝利が求められるので、そこにこだわりながら戦いたい」と話したのはキャプテンの森だ。
「30分ぐらいまではどちらに転ぶか分からなかった」(宮本監督)。若き指揮官の振り返りは決して間違いではない。17分にはCKの競り合いから、こぼれ球を押し込まれ、先手を取られたガンバ大阪U-23ではあるが、選手たちは狙いとする形でチャンスを作り出す。
28分には臼井のクロスのこぼれ球から、攻撃参加していた平尾が絶妙のボレー。枠をとらえた強烈な一撃は相手GKの手をわずかにかすめてクロスバーを直撃する。
35分には最終ラインからの丁寧なビルドアップから平尾がオーバーラップ。クロスのこぼれ球から高がミドルシュートで沼津を脅かす。
「ボールの動かし方や、コンセプトは共有出来ている。そういう時間に点を取れるかどうか」(森)。シンプルだが、縦に鋭い攻撃を繰り出して来る沼津に対して、ガンバらしさで対抗する若きガンバ大阪U-23にとって、痛恨だったのが36分の2点目だった。
「失点のところがもったいなかった」と宮本監督が悔しげに振り返ったが、相手の単調なロングボールに対して中原がトラップミス。中村に2点目を献上し、試合の流れは一気に沼津に傾いた。
「失点はもう仕方ない。カウンターに備えて守備をしよう」。ハーフタイムには宮本監督から、リスクマネージメントを強調されたガンバ大阪U-23だったが、後半早々の49分にもロングボールに抜け出され、痛恨の3失点目を与えてしまう。
今季、7試合で計2点しか奪えていない若きガンバにとって重過ぎるビハインドにも関わらず、郡と一美の両アタッカーを投入したものの、沼津は大量リードの余裕から試合を優位に運び続けた。
88分にはスルーパスに抜け出した郡が枠内シュートを放つも、沼津のゴールを割り切れず、若きガンバは敵地で連敗を喫した。
「失点の仕方に関しては良くない点があるので改善していかないといけない」(宮本監督)。崩し切られわけではない前半の2失点が重く伸し掛かった沼津戦。悔いが残る敗戦だった。