2017.4.30(日) 13:00〜 明治安田生命J3リーグ 第6節 ○0-1 福島@とうスタ
[プレビュー]首位相手に試される若きガンバの反発力。攻守両面でチームの力を見せつけたい

トップにつながる活躍を見せる―。始動から宮本監督らコーチングスタッフと選手たちの誰もが希望と野心に胸を膨らませてスタートした2017シーズンで、ガンバ大阪U-23は苦しい序盤戦を強いられている。

5連敗スタートで最下位に沈むだけでなく、奪った得点もゼロという苦境に立たされている若きガンバだが、チームキャプテンの森は福島戦を前に力強く言い切った。
「恒さんらコーチングスタッフのためにも、結果を出したい。苦しい状況を抜け出せるのは、自分たちで頑張るしかない」

ホームで0対2の負けを喫した長野戦から2週間ぶりの福島戦までにチームが取り組んで来たのは個々の意識改革とチームベースの上積みである。
「個を改善した上で、その延長がチームのパフォーマンスにつながる」と話すのは宮本監督だ。長野戦でも随所で狙いとする攻撃は見せ始めたものの「最後のアタッキングサードで、やはり細かいミスがある。そこを改善しないと点にはつながらない」と妹尾もより個々のプレーの精度を高めることを課題に掲げている。

「点が取れていないことへの重圧は確かにある」(一美)。
しかし、23日に東海社会人リーグに所属する矢崎バレンテとの練習試合では2対0で完封勝利。「相手のカテゴリーを考えれば、満足は出来ないが点を取れたことと無失点に終わったのはチームの自信になる」と平尾は一定の手応えを口にする。
リーグ戦5連敗という昨季、経験しなかった状況に立たされている選手たちだが森は言う。
「公式戦という舞台があるからこそ、こういう経験が出来る。この苦境を乗り越えれば、またチームとして成長出来るはず」

そんなガンバ大阪U-23が今節対戦するのが現在首位を走る福島だ。
今季就任した田坂監督はJ1での指揮経験もあり、攻守両面での手堅いチーム作りが持ち味。昨季は14位だった福島だが、田坂監督の手腕が開幕4連勝につながっているのは間違いない。
ガンバ大阪U-23が勝ち切る上で不可欠なのはリーグ最小の2失点を誇る福島の堅守をこじ開ける作業だが、宮本監督は「試合のリズムを作るためにも、立ち上がり早々の失点や不用意なファウルからの失点は避けたい」と試合の入りに注意を払わせたい考えだ。

未だゴールを割り切れていない攻撃陣ではあるが「先に失点するとどうしても慌てて攻めることになる」と平尾。首位相手に、粘り強く、そしてクレバーに戦いながら、勝機を見いだしたい。


ハーフタイムコメント
前半はよりプレーができた。
チャンスも多かった。
後半はクロスの質を上げよう。

明治安田生命J3 第6節○1‐0福島@とうスタ
今シーズン3回目のアウェーゲーム、向かうのは現時点のJ3リーグ1位、福島。まだ、勝利がない苦しい状況の中、キャプテン森と今シーズン初のスタメンに入った郡に注目を集め、シーズン初得点・初勝利を狙う。
前半は、ガンバのキックオフでスタート。3分、右サイドからのクロスパスを上げるが、郡の頭に合わず、ラインアウト。9分、右から平尾の突破によりCKを獲得。キッカーの中原がニアサイドを狙うが、またもや郡のヘディングに繋がらず。守備では、20分、右からチャンスを作ろうとした福島のボールに、中原が体を使ってボールクリア。厳しいディフェンスで右サイドからゴールを守るなど攻守にわたり、集中した時間が続く。前半風上に立ったガンバ、前半のうちに点が欲しいところだったが、0-0で折り返した。
ハーフタイム、宮本監督が「前半は良いプレーをした。チャンスも多かったし、後半はクロスの質をあげよう。」と指示を出す。後半は、風下の試合になり、予想した通りに難しい試合になる。その中、ショートボールを使いながら前に運ぶ。後半55分、��江が深い位置までボールをも持ち込み、相手の両足の間からパスを出す。それを受けた森がチャンスを逃さず、先制点奪う。これで今シーズンチームの初ゴールが誕生!この後、福島から何回もゴール前に攻め込まれるが、林の2度、3度のスーパーセーフでゴールを守る。左ポストに当たって、回転がかかり、ギリギリのところでラインアウトするなど運も味方についた。
そのまま守りきって、ついに無失点の初勝利を手にした。

[ 宮本 恒靖監督 ]
こんにちは。5試合を終えて勝星がない中で首位のチームと当たるということで、非常に難しい試合になると予想していました。選手たちに対して伝えていた試合前の準備の部分が試合開始から出ていたことで良い試合になったと思いますし、前半を終えて風上の試合から風下の試合になることで、難しくなると思いましたが、あまりロングボールを使いたくない中で、うまくショートボールを使いながら前に運ぶこともできて、それが得点につながって、狙っていた形の得点だったと思います。

点を取った後の守備も集中力を切らさず、初勝利を挙げたいというみんなの思いがあり、ポストに当たったボールが外にはじかれた運もありました。みんなにとって、非常に喜ばしい勝利だったと思います。

−−サイドチェンジも効いていたと思いますが、福島の試合を見て、研究して落とし込んだことはありますか?
福島はすごくコンパクトに戦ってくるチームですので、それに対してこういう戦い方をしようというものの1つに、ボールを奪ってから広いサイドに持っていくのは狙いとしてありました。持っていく以前の、ボールを奪うところの厳しさや粘り強さが今日は見られたのが良かったと思います。

[ 林 瑞輝 ]
僕自身は前の試合からゲームに出ているのですが、立ち上がりが悪いというチームの傾向があったので、立ち上がりを意識してゲームに入りました。

−−ビッグセーブもありましたが?
味方がシュートコースを限定してくれたので、僕は自分の守るゾーンをしっかり守るだけでした。

−−後半に1点リードしてから、福島の反撃をどうやってしのごうと思いましたか?
前半を0−0で折り返した後、ハーフタイムでチームとして、向かい風になるのでミスをする可能性が上がるため、シンプルに前に蹴ろうという共通意識がありました。得点してからは、よりシンプルに前に送るプレーができるようになったと思います。

−−GKとしてどういう声掛けを意識しましたか?
ボールが伸びるので、「ディフェンスラインの背後に気を付けよう」と監督からも言われていたので、意識してディフェンスラインのコントロールをしていました。

−−今後に向けての意気込みを。
開幕から連敗がかなり続いてやっと1勝したところで、この流れを次の試合にも続けられるように、ホームのサポーターの皆さんに勝利を届けられるよう頑張りたいと思います。

総括
宮本監督「5試合終えて勝ち星がない中で首位のチームと当たるということで、非常に難しい試合になるのかなと予想はしていました。選手たちに対して伝えていた試合前の準備の部分が試合開始からしっかりできていたことで、いい試合になったと思います。前半を終えて、風上から風下の試合になることで、難しくなるかなというふうに想像していたんですけど、あまりロングボールを使いたくない中でうまくショートボールを使いながら前に運ぶこともできた。そして、それが得点に繋がったというところで、狙っていた形の得点だったと思います。得点を取った後の守備に関しても、みんなが集中を切らさずに、初勝利というところ、勝利を挙げたいというみんなの思いがしっかりとあり、ポストに当たったボールが外に跳ね返ったり、運もありましたし、みんなにとって非常に喜ばしい勝利だと思います。」

Q「非常にサイドチェンジが効いていたと思いますが、福島の試合を見て研究や準備で落とし込んだことはありますか。」
宮本監督「すごくコンパクトに戦ってくるチームですので、それに対してこういう戦い方をしようというひとつに、もちろんボールを奪ってから広いサイドに持っていくというのがありましたし、それよりも持って行く以前のボールを奪うというところに、厳しさや粘り強さが見られたのが今日はよかったと思います。」

Q「後半の時間帯では福島に攻められる場面もあったと思いますが、非常にコンパクトに繋いでいく福島の攻撃に脅威はありましたか。」
宮本監督「もちろんコンビネーションの成熟も感じましたし、その攻撃に釣られると後ろが開いてくるところでデメリットがあるというのが十分対応しないといけないポイントでした。特に、後半1-0になってからの守備に難しさを感じたので、人を代えたりと対応したところです。」

Q「前半いい形で相手のボランチにボールが入った時とか、相手が攻撃に入ろうかという時に、すっとディフェンスの形を、ポジションを取っているなという印象があったんですが、その辺りは選手たちにも伝えていたのでしょうか。」
宮本監督「ファーストボールに対しては厳しくいくと伝えていました。ただ、そのこぼれ球を拾えなかった時は、自分たちがブロックを仕切りなおすというところ、ボールよりも4枚のDF、4枚の中盤、FWがいる中でそのFWにもしっかり戻るとい徹底はしました。」

Q「今シーズンなかなか点が取れず失点が多い中で、今日はディフェンスの部分、徹底して臨まれたのでしょうか。」
宮本監督「そうですね。相当強調しましたし、立ち上がりの失点も前節ありましたし、不用意なファウルからの失点のセットプレーもありましたし。まずは失点をしないようにというところは試合前、みんなにはかなり言いました。」

Q「後半風下になって逆に相手が風上という中で、後半の頭、相手が前にかける枚数を増やして前がかってきた時間帯がありましたが、あの辺の対応はハーフタイムにされたのでしょうか。」
宮本監督「試合が変わるというのは選手に伝えましたし、ロングボールがたくさん入ってくる中で、そのこぼれ球の対応について、中盤の特に中央の選手にはタスクとして与えたこともありました。ただ、奪ったボールを簡単に、まぁ蹴らなければならない状況であればスペースに落とすところも伝えましたし、でも近くのいい距離感にあった選手に預けることで相手の動きも見ながら、ポゼッションする時間も作ろうというところで、それは後半始まってから選手にピッチサイドで伝えました。」


[レビュー]若きガンバが待望の今季初勝利。チーム一体となって首位福島に勝ち切る

今季、5連敗で勝ちから遠ざかっていたガンバ大阪U-23が、遅まきながら勝利の味を思い出した。
前節、長野に敗れ今季5敗目を喫した若きガンバは、敗戦直後にスタッフ全員でミーティング。戦う姿勢や、J3の厳しさなどを全員で再確認。誰もが心を折ることなく、福島戦に向けて攻守両面の上積みを図ってきた。
「どうしたら点が取れるのかを考えて長野戦以降やって来た。今までと違うガンバを見せたい」と意気込んでいたのはゲームキャプテンの森だ。
5試合連続で無得点に終わってきたガンバ大阪U-23だが、敗因は決して攻撃陣の不発だけに帰したわけではない。攻守両面でシビアさを欠いていた選手たちの確かな成長が福島戦で見て取れた。

相手は好調の首位福島。宮本監督がまず強調したのは試合の入りだった。
「試合前の準備の部分が試合開始から出ていたことで良い試合になった」と若き指揮官は不用意に失点することなく、無難に立ち上がりを乗り切った選手たちを讃えたが、最初に決定機を得たのはガンバ大阪U-23だ。30分、森が蹴った絶妙のFKを嫁阪が頭で合わせるも、シュートはわずかに枠をとらえず。

決定機を逃した後に、守備が持ちこたえられず失点するのが今季の負けパターン。しかし、「今までと違う僕らだということをプレーで証明したい」(森)と強気な言葉を口にしていたゲームキャプテンの言葉に嘘はなかった。
アウェイの地で首位相手に臆することなく戦った若きガンバに待望の瞬間がやってきたのは55分のことだ。「うまくショートボールを使いながら前に運ぶこともできて、それが得点につながって、狙っていた形の得点」と宮本監督は振り返ったが、決勝点はチームの狙いが凝縮したものだった。

「バイタルに切り込んで周りを活かすプレーをしたい」と左SBで攻撃的なプレーを意識していた嫁阪が��江に展開。��江のラストパスに飛び込んだのが、5連敗の責任を痛いほど感じ取っていた森だった。

6試合目にして生まれた今季待望の初ゴール。しかし、ここまで無敗の福島も黙っては引き下がらない。試されたのは勝利に燃える選手たちの耐久力だった。71分には2度のピンチを林が体を投げ出して連続セーブ。「苦しい時間帯にしっかりと守りたい。僕には去年J3を戦った経験がある」と守護神としてのプライドを口にした背番号31の好守で失点は許さない。アディショナルタイムにも田村のミドルシュートが左ポストを叩くピンチに見舞われたが1対0で、ガンバ大阪U-23が今季初勝利。

首位を走っていた福島相手に勝ち切った若きガンバ戦士は15位に浮上。巻き返しに向けた大きな一歩を踏み出した。

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