2017.4.15(土) 14:00〜 明治安田生命J3リーグ
第5節 長野@吹田S
[プレビュー]若きガンバが原点回帰。仕切り直しの長野戦で、攻守の上積みを見せつけたい
開幕から4連敗でJ3の最下位に転落したガンバ大阪U-23。0対3で完敗した琉球戦の後、2週間のインターバルでチームは「意識の高い練習を毎日やっていくこと」(宮本監督)と攻守両面での課題を一つずつクリアして来た。
宮本監督やキャプテンの森ら誰もが一様に口にしたのが「球際でもう一度激しく戦う」というチームの原点だ。
前節は琉球の出足に押され、スタイルを出し切れなかったガンバ大阪U-23だが、宮本監督は「相手が攻撃して来た時に、そこに対応しきれなかった。もう一度自分たちの守備をしっかりすることが不可欠」と前線からの守備を含めて再確認してきた。
4連敗中のガンバ大阪U-23だけに長野戦は勝利を目指すのは言うまでもないが、不用意に失点し、追う展開になることだけは禁物だ。前線からのプレスなどチーム全体でコンパクトに戦うことは、ロングボールも多用する長野に対しては不可欠。昨季、長野と対戦している妹尾も「蹴られた後のセカンドボールやそこの競り合いが大事になる」とチームの共通理解の重要性を口にした。
誰もが勝利に飢えているガンバ大阪U-23だが、今季初勝利に向けて不可欠なのがやはり得点だ。今季のJ3では未だ得点が生まれていないが課題は明確だ。「決定機の質も上げないといけないが、同時に決定機の数を増やすことも必要になる」(宮本監督)。
2週間のインターバルで、攻撃のコンセプトも再確認した若きガンバだが、一美も「連携も上がって来たし、後は僕らFW陣が試合で結果を出すだけ」と今季のチーム初ゴールに向けて、手応えは感じている。
今節の長野戦は、チームが2週間積み上げて来た上積みの真価が問われる一戦だ。迎え撃つ長野は、昨季J2昇格争いを演じ3位でシーズンをフィニッシュ。浅野監督が新たに指揮をとる今季は、開幕から2連勝を飾りながらも現在は2連敗中。長野も連敗脱出に向けて強い気持ちで挑んで来るはずだ。
「長野はロングボールも多用して来る」と妹尾は警戒感を口にするが、最前線の勝又には昨季の対戦でも2試合ともにゴールを許している。勝又封じは勝利に不可欠だ。
かつてガンバで一時代を築いた明神も所属する長野戦で今季初勝利を目指すガンバ大阪U-23。宮本監督も「琉球戦後に取り組んで来たことをチームとして出したい」と意気込みを口にする。
初勝利に燃える若きガンバが、ホームで熱く、激しく戦い抜く。
ハーフタイムコメント
・勝つ気があるなら後半やろう!!
・点を取りに行け。このまま「0」で終わるな。
・どんどんシュートを打とう。
明治安田J3 第5節●0-2長野@吹田S
どうしても1勝が欲しい、明治安田生命J3リーグ第5節AC長野パルセイロ戦。また、対戦相手のスタメンには2015シーズンまで所属し、タイトルを共に多く獲ってきた明神選手の名前が。違った意味での楽しみもあるが、ファン・サポーターと選手が望むのは勝利のみ。
宮本監督は、今シーズン4戦連続で先発した谷に代えて林を先発に起用した。
長野ボールでキックオフした開始早々の1分。ゴール前立て続けに打たれるシュート。バーに当たるヘディングシュートに林が大きく反応するが、跳ね返ったボールを詰め込まれて先制を許す。
追いかける展開に、1分でも早く、自分達のゴールが欲しい。
12分にはガンバにチャンスが。左からのクロスに一美がニアサイドに張り付き、ボールを受けようとするも前に入られる。「長野は経験のある選手が多い。勝負どころを知っている。」と試合前に宮本監督が語ったように、こういったポジションや体の入れ方で、チャンスが潰れる。相手選手が触ってゴールラインを割ったため、CK。中原がゴール前にボールを入れるも、GKにパンチングでクリアされてしまう。
前半、除々にペースを作る。24分にはCKの流れから森がボールをキープ。ゴール前へのクロスに嫁阪が飛び込むが、GKに触られて得点ならず。
クロスや平尾のロングシュートや、��江のドリブルからのシュートなどゴール前まで持ち込むもフィニッシュで決めきれず、40分にはFKのロングボールを一美、平尾がクリアするも、最後ボールは平尾の足に当たって自陣のゴールへ。2点のビハインドで前半を折り返した。
ハーフタイム、宮本監督の激が飛んだ。「勝つ気はあるんか?あるなら後半やろうや!どんどんシュート打てばいい。点を取りに行け。このまま「0」では終わるな!!」
選手同士でも前半の課題を話し合い、後半に向けて白井と芝本を入れて後半に臨んだ。
前半に変わって後半、自分達のペースが掴めずに守る時間が増える。
しかし、生まれるチャンスはゼロではない。52分には妹尾が受けたロングボールからドリブルで切り込む。78分には、後半から出場した芝本、白井のコンビネーションでゴールを狙うもGKに阻まれてしまう。
打ち込まれる攻撃に、林もしっかり反応し後半無失点でゴールマウスを守る。88分の打点の高いヘディングにも反応した。
90分+2には、左サイドで細かいパスをつなぎながら右に展開。平尾がクロスを上げるたがクリアされるなど、最後まで自分達のペースを取り戻すことに挑戦するも、試合終了を告げるホイッスルが鳴り、0-2で試合終了。
残念ながら、初勝利はお預けとなった。次節アウェイの福島戦での初勝利に向けて、「練習などトライし、選手へのアプローチを含めてスタッフとも相談しながらやっていく(宮本監督)」
[ 宮本 恒靖監督 ]
守備のところをしっかりと琉球戦の結果を踏まえてやってきた中で、開始1分にもならないくらいに失点したことで、選手もちょっとショックを受けたような感じだったんですけど、その後、少しずつ盛り返してチャンスも作れていたところで、2失点目が少し痛かった。後半は少しメンバーを代えて、もう少し前にパワーを持っていきたい、テンポを上げたいと思いましたが、なかなかうまくいかなかったと思います。
−−まだチームに得点がないですが、ゴールを取るために改善点をどう考えていますか?
難しいんですけどね、ゴールを取る練習をたくさん取り入れると、守備がおろそかになったりとチームの構築というか、でもゴールに迫る中でたくさんクロスが上がるシーンがありましたが、そこの質や入り方も足りないというところもあるでしょうし、まあちょっと選手が勝てないことで自信を失っているところもあります。ただ、ゴールに向かうという部分、シュートをたくさん打つというシーンも前半は特に見られたので、その意識は常に持たせつつ、いつも言っていますけど質の部分かなと思います。
−−一美 和成選手のプレーぶりについては、どのようにご覧になっていますか?
一美に関しては高さだったり、前線の起点になってほしいという中でプレーしてもらっています。練習でもトライしていますが、動き出しやヘディングの競り合いで今日は相手の選手が強くて苦労しましたけど、何回か競り勝つ場面もありましたし、それぞれの個人の課題を修正するための練習は毎週やっています。一美には前を向いてのシュートも期待していますし、できるだけ一美の近くに人がいる展開にしたいと思います。
[ 妹尾 直哉 ]
ボールも回せていましたし、僕もシュートまでいけていたんですけど、結果が出ていないので。試合の入りとか、セットプレーでの失点とか、もったいない試合運びをしてしまったというのが今日の敗因ですね。
−−敗れたものの、前半は特に気持ちを見せていたが?
今日は気持ちは見せられたが、実際に中盤の競り合いとかで負けているので。全然球際で勝てているシーンが少ないので、そこはもっと強化しないといけないし、球際だけでなく、技術も相手には見習うべき点が多かった。
−−結果が出ていないので、チームに重圧もかかっている?
プレッシャーも危機感もありますけど、それをネガティブにとらえずにやるしかない。ここで次の試合に1点取れたりすれば勢いがつく。それが欲しいですね。
[ 一美 和成 ]
−−熊本地震から1年が経ち、今節はその翌日の試合で、熊本県出身の一美
和成選手としては気合いも入っていたと思うが?
1年前の状況と比べても、成長している姿を見せたいと思って試合に臨んだが、勝ち切れなくてすごく悔しい気持ちです。開始早々に失点してしまうのは自分たちの甘さだし、もう一度練習からしっかりとやっていきたい。
−−先制された後、前半は押し込む場面も増えて、あと一歩というところまで迫ったが?
ゴール前の迫力が足りていないし、やはり個人的にもそこを出して、相手にとって怖い選手になりたいです。ゴール前まで何本か自分たちでいい形で運べているが、ミスもその分多いし、カウンターを食らって何本か危ない場面もあったので、イージーミスを減らしていきたい。
[林 瑞輝]
早い時間で失点したらあかんということは試合前からわかっていたんですけど、それでも…失点をしてしまったあとは切り替えてできていたとは思うんですが、結果的には得点もできず、失点も2点してしまって悔しいと言う思いしか残っていないです。自分が出て流れ変えようと思っていただけに悔しいです。(今季初めて出場して、ここまで4連敗の流れの悪さみたいなものは感じましたか?)僕が勝手に思っていることなんですけど、やっていることとかは全然悪くないという感じでは後ろから見て感じていました。ボールを握っているところもありましたしね。ただ点が入らないというのとああいう形で失点しまったので…不運と言っていいのかわからないけど、それをなんとかしないといけないのが自分の立ち位置、ポジションだと思っています。(この4試合ベンチで試合を見守ることが多かった中で、今日は違いを見せようと思ってピッチに立っていたと思いますが)そうですね。出たらやれるっていう自信をもって臨んだ試合でいきなり失点して…個人のプレーとしてはそんなに悪かったとは思っていないんですけど、結果的には2失点しているので、やっぱり味方を使うって言う作業も自分はしないといけないところかなと思っています。試合をしていても、各自がミスを恐れてて、勝負のパスとかもあまりないというか。僕も結構前に出たりしてボール回しに参加したりしたんですが、自分のチームながら点が入る匂いがしないというか。失点の部分も改善しないといけないけど、攻撃の方でもっとみんながこう言う状況でも楽しむくらいの、あえていなしたりするのが特徴だと思っているので、そういうところをもっと、ユース上がりの選手が引っ張っていってほしいと思っています。
[平尾 壮]
前節、入りが悪かったので、入りから意識しようと言っていたのに立ち上がりで失点してしまった。球際の部分で入れ替わられてしまったり、ポストに当たったあとのセカンドボールへの反応がまず悪かったと思います。個人としてはチームがうまく言っていない中でどうすればアピールできるかとか、どういう特徴を出すかとか、そういうのを考えながらやっていて、クロスは何回かあげましたけど決定的な仕事はしていないし、失点のシーンもオウンゴールをしてしまったのは僕だし、FKの前になるプレーも悪かったと思うので、そういう部分ももう一度チームで話し合って勝てるようにしていきたい。(森選手と二人で作って裏に抜けるシーンもありました)勇人くんをみて、俺が動いて、とか、普段から話したりもしていたので、勇人くんが足元で受けたいときはパスをつけたりとか、そういう部分もできたし、シーンもあったと思うんですけど、それがなかなかフィニッシュにもいっていないところは改善しないといけない。あと、スピードがあがったときにカウンターを食らったり、中盤での1つのずれがカウンターになったりと、いうことが多いし、それがはまればビッグチャンスというシーンはいくつかあったのでその精度をあげていきたいです。
[嫁阪 翔太]
(今日は今季初めてサイドバックを預かった)去年もやったことがあるポジションなので、そんな慣れない感じもなかったんですが、今日は1失点目も早かったし2失点目もセットプレーで、全然崩されたっていう感じはなかったんですけど、点を取れるところでとらないと厳しい試合になるし、もっと決定的なチャンスをチームとして作れればなと感じました。(前半はボールは持っているけど、フィニッシュにつながるような回数は少なかった)相手も引いて回させている感じで、うちは持たされている感じだったのに、横パス、横パスになっていて。もっといい形でクサビのボールを入れれたりしたら、もっとバイタルでプレーできたと思います。回させられているのを、チームとして勘違いしてしまっていると言うか、自分たちが回している気になっていて、実際、前半は引いていた相手が後半になって、センターバック2枚がおってくるようになって、そこから全然うまく回らなかったので、そうやって追ってこられたときのビルドアップの仕方ももっと工夫しないと、うまく前に運べないと感じました。最終的には蹴るだけになって相手の強いセンターバックにせられて、セカンドボールを拾われて、っていう繰り返しでしたしね。もっと試合の中で考えて、ボランチを落としてセンターバックを出させるとか、もっとみんなで考えてやっていかないと形にならないので、チームとしてもっと考えてやっていかないといけないんじゃないかと思いました。
総括
宮本監督「琉球戦の結果を踏まえて守備のところをしっかりとやってきた中で、開始1分にもならないぐらいに失点したことでチームとしてはちょっとショックを受けたような感じだったんですけど、その後、少しずつ盛り返してチャンスも作れていたところ、2失点目が少し痛かった。後半は少しメンバーを替えてもう少し前にパワーを持っていきたい、テンポを上げたいと思いましたが、なかなか上手くいかなかったと思います。」
Q「森勇人選手の交代の意図は。」
宮本監督「右サイドの前に行ったときのスピードが落ちてしまう、彼の良さでもあるんでけど、ボールのタッチが多くなることで少しノッキングしていたのが前半見られたので、右サイドで深くまでボールを持って行けるという中で変化をつけたいというところで、そこは変更を加えたというところです。」
Q「なかなか勝てない中でまだチームに得点がないが、ゴールを取るために改善点、必要なことはどのように考えていますか。」
「難しいんですけどね。ゴールを取る練習をたくさん入れると、守備が疎かになったりとチームの構築というか。でも、ゴールに迫る中で今日はたくさんクロスが上がるシーンが上がりましたが、そこの質や入り方も足りないというところもあるでしょうし。まぁちょっと選手が勝てないことによって自信を失っているところもあるかなと思います。ただ、ゴールに向かうという部分、シュートをたくさん打つというシーンも前半は特に見られたので、その意識は常に持たせつつ、いつも言っていますけど質の部分かなというところですね。」
Q「一美選手のプレーぶりについてはどのようにご覧になっていますか。」
宮本監督「一美に関してはパワーだったり高さだったり、前線の起点になってほしいという中でプレーしてもらっていますし、練習でもトライしていますが動き出しやヘディングの競り合いで、今日は相手の選手が強かったので苦労しましたけど、何回か競り勝つ場面もありましたし、それぞれの個人の課題を修正するための練習は毎週やってはいます。一美の前を向いてのシュートも期待していますし、出来るだけ一美の近くに人がいる展開にしたいですね。」
Q「ここまで5試合結果が出ていませんが、この状況を打開するために一番必要なものは何だと考えていますか。」
宮本監督「色々トライはしているので、今後も練習の内容もそうですし、いろんな選手へのアプローチも含めもちろんコーチングスタッフとも相談をしながら、選手とも会話をしてやっていきたいと思うんですけど。勝てないことで選手が必要以上に萎縮してしまっているところが見られるところもあるので、その辺の心理的なプレッシャーを上手く取ってあげることも必要かなと思います。」
[レビュー]チームが見せた確かな前進と、一瞬の甘さ。長野に隙を突かれて、今季初勝利ならず
今季J3で4連敗中のガンバ大阪U-23。2週間ぶりとなる一戦ではインターバルの間に積み上げて来た成果を見せるべく、ピッチに立った若きガンバだったが、開始早々の1分に痛恨の先制点を許してしまう。
「アンラッキーな面もあったけど、決して事故による失点じゃない。失点してしまう理由があったと思う」とキャプテンの森は悔やんだ。4連敗中は全て、先手を取られる展開が続いていたガンバ大阪U-23だけに宮本監督も「琉球戦の結果を踏まえて、守備のところをしっかりとやってきた中で開始1分にもならないぐらいに失点したことで選手もちょっとショックを受けたような感じだった」と失点のダメージを振り返ったが、ホームで仕切り直しに燃える選手たちは、確かな反発力を見せ始めた。
本職ではないCBのポジションに入った中原が絶妙なフィードで前線にロングボールを配球し、攻撃の一歩目となると今季初めて左SBを託された嫁阪が��江との連携でサイドを崩したり、徐々にガンバ大阪U-23が圧力を高めて行く。
今季は相手にボールを持たれる展開も少なくなかったG大阪U-23だが、長野戦の前半に関しては敵将の浅野監督が「先制後のゲーム展開に関しては少しドタバタしてしまった」と認めたほど、若きガンバが主導権を握り続けていた。
データも雄弁に前半の試合展開を物語る。シュート数こそ3本で互角だったが、CKに関してはガンバ大阪U-23が6本で、長野は1本。「アタッキングサードまでのボールの動かし方はここまでの練習で意識していた」と平尾が手応えを口にした通り、2週間のインターバルの間に修正に成功した確かな収穫だったが、課題はやはり決定力。「あれだけセットプレーが続いたのに決められない弱さが出てしまった」と森は悔しさを隠さなかったが、逆に長野はしたたかさを見せて来た。
ガンバ大阪U-23が完全に主導権を握っていた前半終了間際の40分、相手のFKが一美の頭に当たる不運から、2失点目を献上してしまう。「少しずつ盛り返してチャンスも作れていたところで、2失点目が少し痛かった」と宮本監督も痛恨の2失点目を振り返ったが、後半はキャプテンの森や高に代えて、白井や芝本を投入。より縦に速い攻撃から反撃を図ったものの、決定機を作りきれずに5連敗目を喫した。
「ゴールに向かうという部分、シュートをたくさん打つというシーンも前半は特に見られた」と指揮官が振り返った前半の戦いぶりは確かな収穫だが、勝つために必要なのはやはり攻守両面でゴール前の質を向上することだ。
「自分たちで抜け出すしかない。まずは1勝、そして連勝する流れを作りたい」(平尾)。5連敗という苦境でも選手たちは決して下を向いてはいない。