2017.3.25(土) 14:00〜 明治安田生命J3リーグ 第3節 鹿児島@鴨池
[プレビュー]若きガンバにとって最初の正念場。鹿児島相手にチームの反発力見せたい

ガンバ大阪U-23が今季最初の正念場を迎えている。ホームで連敗を喫した前節の相模原戦では野田とペの両CBが退場処分。9人のチームはタイムアップの瞬間まで、数的不利を感じさせない猛攻を見せたものの、2試合連続で無得点のまま負けを喫している。

ただ、チームは既に次節の鹿児島戦を見据えている。「すぐに試合はやって来る。無得点で負けているのも反省点だし、次に向けて切り替えたい」と力強く言い切ったのはキャプテンの森だ。
今季初のアウェイゲームとなる鹿児島戦は野田とペが出場停止。レギュラーCBを欠く苦しい一戦だが、だからこそチーム全体でこの一戦を乗り切りたい。

敗れたものの、相模原戦では随所に光明も見て取れた。昨年末の負傷で別メニューが続いていた一美が今季初先発。得点こそ奪えなかったものの、前線で起点となったり、裏への抜け出しを見せたりとガンバ大阪U-23の攻撃に迫力をもたらした。森も「もっと一美とコンビネーションを高めようと話している」とその存在に手応えを口にすれば、中原も「一美がフィットすればもっと強いチームになる」と前向きだ。

鹿児島戦でポイントになるのは攻撃陣の奮起である。レギュラーCB2人を欠く苦境だからこそ、「先に点を取ることで守備陣も気持ちが楽になる。早い時間帯に点を取れば、チームも活性化する」と森は今季初ゴールの重要性を口にする。
一美や平尾ら昨季の主力が前節は先発し、トップでその技を磨いていた食野もアグレッシブな仕掛けで攻撃を活性化。徐々に、チームが目指すスタイルを発揮し始めているガンバ大阪U-23だけに、まずは先手を取って優位に試合を運びたい。中盤の底で巧みなパスの散らしを見せる中原も「アンカーなので僕がしっかりとゲームをコントロールしないといけない。個人的な出来は悪くないが、チームを勝たせることが出来ていないので、もっと質を上げたい」と意気込みを口にする。

今節対戦する鹿児島は三浦新監督を迎え、今季はJ3優勝を目標に掲げている。開幕戦では藤枝に5対0で圧勝したが、前節は富山に0対1で惜敗。藤本や五領ら得点に絡んで来る攻撃陣は警戒が必要だ。そして2005シーズンに、ガンバの初優勝にも貢献した松下が中盤で存在感を見せている。かつてチームメイトだった宮本監督率いる若きガンバに闘志を燃やして来るに違いない。
今季のJ3でも上位争いに食い込みうる力を持つ鹿児島相手に、勝ち切れば間違いなく悪い流れは断ち切れるはず。攻撃的なスタイルを志向する鹿児島相手に、若きガンバも真っ向からぶつかるだけだ。


ハーフタイムコメント
・奪われた後の切替を早くしよう
・DFラインの裏のスペースを突いていこう

明治安田J3 第3節●0-1鹿児島@鴨池
G大23にとって今シーズン初のアウェイ戦。相手は鹿児島ユナイテッドFC。雨が降る中試合はキックオフ。
序盤は中原や森を中心にゲームを組み立て、鹿児島ゴールを狙う展開となる。
サイドにボールを散らしてのサイド攻撃や、パスワークによる中央突破など、様々なバリエーションでゴールに迫るが、妹尾のシュートがポストに当たるなど、ゴールを奪うことが出来ない。時間が経つにつれ、鹿児島にボールを持たれる時間もあったが、この日CBに入った中原を中心としたDF陣の踏ん張りや、GK谷のビッグセーブもあり0-0で前半終了。
ハーフタイムに宮本監督から「自分たちの力をもっと出して、こういう展開の試合を勝ちきろう!」と送り出された後半。立ち上がりは右サイドを中心に攻め込みチャンスを作るなどガンバペースで試合が進む。だが、57分に自陣のペナルティエリア内での痛恨のハンドで相手にPKを与えてしまい、このPKを決められ先制点を許してしまう。その後、勢いにのった鹿児島にチャンスを作られるがGK谷が立ちはだかり追加点を許さない。
G大23も選手交代を行いながら同点を狙い相手ゴールに攻めこみ、終盤のCKではGK谷もゴール前に上がりゴールを狙うが最後までゴールを奪えず試合終了。悔しい敗戦となってしまった。

[ 宮本 恒靖監督 ]
残念ですね。しっかりと試合を組み立てていて、フィニッシュまで数多く作っていた中でそれを決め切れず、ちょっと不運な形でPKになった。ただ方向性としては間違っていないと思いますし、選手の成長も感じられました。勝てないことによって悩みもありますが、あまり考え過ぎないように次は勝てるようにという気持ちを持ってやりたいと思います。

前半、今日は[4−4−2]でスタートした中で、2トップの動き出しも良かったのですけれど、少し動きが少なくなって相手のバイタルエリアを使う時間が少なくなったかと思います。ただ、前半立ち上がりのGKとの1対1であったり、妹尾(直哉)がポストに当てたシーンもありましたけれど、そこには行けているのであとはそこを決めるというところだと思います。

たくさんの方が雨の中応援に来てくださっていましたし、そういった意味でわれわれコーチ陣も含めて選手ともどももっとやっていきたいと思います。


[ 一美 和成 ]
まず前半からいい形でゴールにいけていたのですが、先制点が奪えなくてPKという形で0−1で負けてしまいました。でも前の2節と比べてもいい形ができていると思うので、良かった面もあったと思うのですが、勝ち切れていないのでそこはしっかりとやっていきたいと思います。

課題はフィニッシュの精度という部分もありますが、1点を決められた後の押し上げだったり、押し込んだときの崩し方であったり、ほかにもいろいろあると思いますので、そこを改善していきたいと思います。

次節はアウェイですが、次はゴールを取っていい形で終われたらいいと思う。アウェイで厳しい戦いになるかと思うのですが、頑張っていきたいと思います。

総評
宮本監督「残念でしたが、チャンスを多く作っていました。そこで決めきれず不運な形でPKを取られ失点してしまった。方向性としては間違っていないし、選手の成長も感じられる。勝てないことで悩みもあるが、考えすぎずに次は勝つという気持ちで臨みたいです。」

Q「チャンスを多く作れていたが決め切れなかった点は具体的にどのようなところでしょうか。」
宮本監督「序盤はトップの動き出しも良かったです。ただ、時間がたつにつれて動き出しが少し少なくなったので、相手のバイタルエリアを使う時間が少なくなってしまった。ただ、GKとの1対1であったり、妹尾のシュートがポストに当たったシーンなど、フィニッシュまではいけているのであとはそこを決めるだけだと思います。」

Q「チャンスを決め切れなかったのは、自分たちの問題か、鹿児島が上回っていたのかどちらだとお考えでしょうか。」
宮本監督「我々の工夫が少なかったと思っています。」

Q「選手の成長を感じられるのはどのような点でしょうか。」
宮本監督「1対1の攻防や、試合の流れを読む点です。ただ、PKを取られたシーンのようなエアポケットに入ってしまう時間帯が少しあるので、そこを無くしていきたいと思います。」

Q「雨の中大阪から来たサポーターに一言お願いします。」
宮本監督「雨の中でもたくさんのサポーターが来てくれていたので、われわれはそれに応えなければいけない。選手・コーチが一体となって応えれるようにしたいです。」

Q「次の試合への課題を教えてください。」
宮本監督「失点をしない限り負けることは無いので、そこへのこだわりと、ゴールを決めきるという点です。」

Q「センターバック2人を欠いた中、鹿児島の攻撃への対策はどのような点だったのでしょうか。」
宮本監督「相手は去年からいいコンビプレーをしていた2人なので、こちらがボールを持てている状況の時はカウンターへのケアを指示しました。藤本選手に関しては、一人でゴール前まで持っていく力がある選手なので、不利な状況では飛び込まないようにも指示しました。」

Q「相手の印象を教えてください。」
宮本監督「経験のある選手が多いので、我々がいい時間帯の時も慌てず試合を進めていった印象です。0-0の状況で、相手がどう変化していくかを我々が難しく考えてしまい、そこで鹿児島が点を取ったことによって、経験のある選手がより自信を持って試合を進めたという印象です。」

Q「センターバック2人を欠いた中での守備陣の評価をお願いします。」
宮本監督「急造のセンターバックでしたが、お互いが持っている所を補完しながらプレーしていたと思います。中島に関しても初めて召集してスタメンで出場した中で、持っている能力を十分に発揮してくれたと思います。負けはしましたが、攻撃陣含め若い選手が堂々とプレーしていたのは良かったと思います。」


[レビュー]レギュラーCB欠きながらも見せた方向性。初のアウェイゲームはPKに泣く

初勝利と、ゴールに対するチーム全体の強い意志が見て取れた鹿児島戦の立ち上がりだった。宮本ガンバにとって、今季初のアウェイゲームとなる鹿児島戦は野田とペが出場停止。レギュラーCB2人を欠くという苦しいチーム事情の中でも、若き指揮官と選手たちは前向きだった。
「もちろん、勝ち点3も取りたいが、得点を取ることに対してもトライはしていきたい」と宮本監督が未だ無得点の攻撃陣に関する奮起を求めれば、キャプテンの森も「まだゴールがないので攻撃を牽引したい」とキッパリ。そんなチームの姿勢は、宮本監督が送り出した布陣にも現れていた。

ガンバユース所属の中島とCBでコンビを組んだのは中原だ。パスセンスと戦術眼に長けた中原は「最終ラインから組み立てでリズムを出したい」と話していた言葉通り、開始早々の2分、一美へのロングフィードでチャンスを演出。一美からのラストパスで嫁阪がGKとの一対一の決定機を作り出す。敵地での今季初勝利に向けてアグレッシブな戦いを見せていた。
37分には、この日2トップの一角で先発した妹尾が森のラストパスからポスト直撃弾。「相手のボックス内に入るチャンスを増やしたい」と森が意気込んだ通り、鹿児島の守備を完全に崩しきる。

後半の立ち上がり早々となる47分には「得点に関しても2試合無得点なので、しっかりと攻めたい。とにかく点を取りたいですね」と持ち味の攻撃参加に燃えていた平尾が妹尾に鋭いクロスを供給。48分にも平尾が自らフィニッシュに絡むなど攻勢に出たガンバ大阪U-23だが、56分にナ・ソンスのクロスがブロックに飛び込んだ中原の腕に当たり、痛恨のPKを献上。昨季、J3で得点王の藤本にゴールを許し、今季3度目の追う展開を強いられる。
「不運な形でPKを取られ失点してしまった」(宮本監督)。先手を取られたガンバ大阪U-23は徐々に経験値で勝る鹿児島に押し込まれる展開が続くもユース所属の守護神、谷の踏ん張りで気持ちを切らすことなく、2失点目は許さない。
毎試合、徐々に試合の内容は上向きながらも、1点が遠いガンバ大阪U-23。そんなチームのゴールに対する思いは後半アディショナルタイムにも見て取れた。CKではGKの谷が攻撃参加し、ヘディングシュート。ゴールマウスをとらえることはなかったが、雨中のアウェイゲームで若きガンバは最後までゴールだけを目指し続けた。

「方向性としては間違っていないし、選手の成長も感じられる」。宮本監督の試合後の言葉は単なる強がりではない。ゴールに迫る迫力と回数が増し始めているだけに、後は決定力を高めるだけだ。

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